金プラチナ短期相場観

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予想外に好調のNY連銀製造業景況指数、インフレ指標も高止まり

更新日:2021年11月16日(火)

NY連銀製造業景況指数・販売価格指数 2021年11月11月のNY連銀製造業景況指数は市場予想の20.1を大幅に上回る30.9。10月の19.8からは急騰し、7月(43.0)と9月(34.3)に続き、2009年11月以降の12年間では3番めの高水準。予想外に好調を維持した格好。

構成指数では受注や出荷が前月から上昇して総合指数を押し上げた様子も、インフレ関連指数は高止まり。
仕入価格は83.0となり、今年5月(83.5)に次いで過去2番めの高水準。販売価格は50.8、10月の43.5から急騰し、これまでの過去最高、9月の47.8を上回って2ヵ月ぶりの過去最高更新。
仕入れ価格見通しも72.0となって13年4ヵ月ぶりの高水準。販売価格見通しは55.9で今年7月(57.6)に次いで過去2番めの高水準。
インフレ緩和の兆しは見られないようです。

また、雇用指数が26.0で過去最高となった一方で、期待指数は1年4ヵ月ぶり高水準となった10月の52.0から11月は36.9へと急落。
なお、設備投資も3年10ヵ月ぶり高水準となるなど、強弱混在の面もあるものの、総合的にはインフレ高騰状態が続き、今後も高止まり継続見通しとなり、それが今後の見通しへ悪影響となり始めているようにも見えます。

NY金・日足チャート 2021/10/12 - 11/1515日のNY金相場は-1.9ドル、0.1%の小幅安で8日ぶりの反落。週明け時間外は先週末高値をわずかに上回る1872ドルまで上昇して失速、調整の動きとなったアジア時間には1860ドル近辺まで軟調推移。それでも1860ドル割れでは下げ渋る状態が続くとロンドン時間から小幅に反発、NY朝には再度1870ドル超えトライ、一時1873ドルまで上昇して6月14日(1879.7)以来、5ヵ月ぶり高値にワンタッチ。しかし米11月NY連銀製造業景況指数の上振れを受けて長期金利上昇とドル高の流れが強まると1860ドル付近まで再反落。NY午後には小反発も1870ドルまで、上値も下値も限定的となり、この日の変動値幅は14.5ドルにとどまって今年の平均25.7ドルの半分強。上値トライ継続に向けては、もう一段の調整も必要でサポート候補は1860ドル、その下には1850ドル近辺、1835ドルなども。

NYプラチナ・日足チャート 2021/10/12 - 11/15NYプラチナは+7.7ドル、0.71%の反発で7月16日(1108.5)以来、4ヵ月ぶりの高値。1090ドル付近からの軟調推移で週明け時間外をスタートすると1070ドル台半ばまで下落、先週末安値を下回らずに下げ渋ると徐々に反発方向へ。ロンドン市場で1080ドル台を回復するとNY朝には1090ドル台へ、米指標発表後の金の急落に連れての反落も限定的となり、堅調な流れでNY午後には一時1100ドル超え。しかし節目の1100ドル超えを維持することはできず、再トライでは抵抗線となって反落するとNY引けにかけて1090ドル台前半へ。高値圏での小幅保ち合いの様相となり、目先1100ドルの上限をしっかり超えると1120ドル近辺までを短期目安に一段高へ、1080ドルのサポートを割り込めば1060ドル近辺程度までは水準を切り下げる展開にも。

ドル円・日足チャート 2021/10/12 - 11/15ドル円は20銭程のドル高円安、0.18%の反発。114円台を回復し、10月26日(114.14)以来3週間ぶりの高値水準に。週明け東京市場朝は114円台回復からの戻り売りの様相となって軟調スタート。ただし先週末安値113円70銭台では下げ渋り、欧州時間には114円までを上限に113円80銭までのレンジで保ち合いの展開に。NY朝にはNY連銀製造業景況指数の上振れを受けて114円ライン上抜けトライへ、NY終盤にかけて小幅に水準を切り上げる形となって114円10銭台へ、ただし節目の114円20銭が抵抗線に。今朝の東京市場では114円20銭台へとレンジ上抜けトライにも。この水準をしっかり超えることになれば、およそ1ヵ月に渡る高値圏での小幅保ち合いを上抜ける形となり、今年高値を更新しての上値トライ再開へ、116円台を目指す流れにも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/15終値とチャート

16日の国内金価格は+4円、0.05%の小幅高で8日続伸。8日続伸は今年最長、昨年7月以来1年4ヵ月ぶり。水準としては昨年8月11日(7560)以来、1年3ヵ月ぶりの高値。NY金の連騰一服でもドル高円安にサポートされての続伸継続と、ダブルサポート状態にある現状の地合いの強さを象徴。いずれインフレ懸念が急速に後退する状況となった際には、ダブルプレッシャーとなって急落リスクが急速に高まることも見据えながらも感熱感を高める状態に。短期的にはNY金の小幅高で7500円トライも、もう一段の小幅調整なら7400円割れも。

プラチナ価格は+15円、0.35%の反発。力強さには欠けるものの、堅調な流れを維持する形でNYプラチナの高値圏での小幅保ち合いに追随。4300円から4320円までの小幅保ち合いを形成し、上抜けなら4370円近辺までが短期上値目標、下抜けなら4240円程度までが調整目安に。
※参考:金プラチナ国内価格11/16とチャート

2021年11月16日(火)時点の相場
国内金7,460 円 11/16(火) ▲4(0.05%)
国内プラチナ4,315 円 11/16(火) ▲15(0.35%)
NY金1,866.6 ドル 11/15(月) ▼1.9(0.10%)
NYプラチナ1,096.9 ドル 11/15(月) ▲7.7(0.71%)
ドル円114.13 円 11/15(月) ▲0.21(0.18%)

11/15(月)のその他主要マーケット指標

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