金プラチナ短期相場観

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米住宅着工件数は予想下振れ、2ヵ月連続減で半年ぶり低水準

更新日:2021年11月18日(木)

米住宅着工件数・建設許可件数 2021年10月米10月の住宅着工件数は予想外に低調な結果となり、調整の展開となっていたドル円の下げ止まりと押し目買いのきっかけにはなり得なかったようです。
着工件数は市場予想の157.9万戸程度を下回る152万戸。9月の153万戸からも減少し、2ヵ月連続の減少。4月(151.4)以来、半年ぶりの低水準。
長期平均143.1万戸を上回る水準は維持しているものの、3月には172.5万戸となって2006年7月(173.7)以来、14年8ヵ月ぶりの高水準となってピークアウトした形にもなっています。

住宅建設許可件数は165万戸となって市場予想の163万戸を上回り、9月の158.6万戸からも増加。ただし、こちらも今年1月には188.3万戸となって2006年5月(190.5)以来、14年8ヵ月ぶりの高水準を記録してピークアウト。こちらも長期平均136.3万戸超は維持。
労働力不足やコスト高が足かせとなり、住宅価格のインフレ高止まりも、住宅着工件数と建設許可件数の伸び悩み要因となっているようです。

なお、過去の実績から着工件数が長期平均を下回ると100万件前後までの減少基調が続く、下落トレンドを形成してきました。先行指標となる建設許可件数も同様に上下動を繰り返す展開となってきました。今後、これらの数値が長期平均を下回ってくるようなら、要注意かもしれません。

NY金・日足チャート 2021/10/14 - 11/1717日のNY金相場は+16.1ドル、0.87%高となって3日ぶりの反発。2日分の下落幅を取り戻して6月11日(1879.6)以来、5ヵ月ぶりの高値。前日安値1850ドル付近で下げ渋る状態がこの日の時間外序盤まで続き、これがサポートとなる形で反発基調へ。ドル高一服となった流れを受けてロンドン市場で1860ドル台を回復すると、NY市場では米10年債利回りが1.6%割れへと反落基調となり、米株安の流れにも連れて一時1870ドルまで上昇。NY引け後にも1870ドル台再トライの様相に。このまま1870ドルの節目上抜けに成功なら1890ドル近辺までが短期上値目標に。下方向へは1850ドルのサポートを維持できなくなれば、あらためて調整局面入りへ、1830ドル近辺までが当面の下値目安にも。

NYプラチナ・日足チャート 2021/10/14 - 11/17NYプラチナは-5.4ドル、0.5%の続落。前日安値1060ドル台半ばで時間外序盤まで下げ渋って反発へ、という展開で金に追随したのはロンドン市場まで。1080ドルまで反発した後、NY市場にかけては原油価格の下落や米株の軟調推移に連れる形に。1070ドル近辺では下げ渋る展開となったものの、NY引け後には力尽きる形で一時1060ドル割れへと小幅に急落。1080ドルの節目割れに伴う短期下値目安1060ドル近辺にしっかり到達し、その後は1060ドル台半ばへと小反発。最低減の調整をこなして十字線を形成しての下げ渋りも示唆、1100ドルの上限までのレンジで保ち合い再形成にも。

ドル円・日足チャート 2021/10/14 - 11/17ドル円は70銭余りのドル安円高、0.63%安となって3日ぶりの反落。前日の急騰の余韻を残す形で東京朝には114円80銭近辺から115円手前まで上昇して失速。それでも114円70銭近辺で下げ渋って欧州時間にかけても114円90銭台へと上値トライへの攻防。結果的に115円の壁を突破し切れず、徐々に軟調推移となってNY朝には米10月住宅着工件数が予想を下回ったこともあり、押し目買いの勢いも後退。米10年債利回りの低下基調と米株安にも連れる形でNY午後にかけてはドル安円高の流れが加速、前日上昇分を帳消しにして一時114円割れ。114円20銭の節目突破に伴う上値トライは失敗、116円台を目指す流れは115円付近までで折り返し、保ち合い回帰の様相にも。114円90銭が目先の抵抗水準となり、切り返してこれを突破できるなら115円台後半までを目安に上値再トライも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/17終値とチャート

18日の国内金価格は+20円、0.27%高となって10日続伸。10日続伸は今年最長、2018年1月以来3年10ヵ月ぶり。昨年8月11日(7560)以来、1年3ヵ月ぶり高値水準での一段高となって上げ止まらず。NY金の調整をドル円の一段高で相殺した翌日はドル円の調整をNY金の反発でカバー。RSIは81.2へと跳ね上がるも10月の80台後半を下回り、5月後半の90%台にも大きく及ばず。調整目安としては、9月安値からここまでの23.6%戻し(7313)近辺、6月高値7335円近辺など。行き過ぎ警戒水準としては、9月安値(6764)から10月高値(7214)までの値幅450円を11月安値(7109)に加算した水準、7559円近辺。

プラチナ価格は-49円、1.15%の続落。高値圏での小幅保ち合い下限4300円の節目割れに伴う短期調整目安4240円に到達し、若干の行き過ぎ。やや勢い余って9日移動平均線(4231)を割り込み、強気のパーフェクトオーダー崩れとなって短期上昇トレンドも崩れ始めた可能性。短期下値目安到達後のNYプラチナの自律反発基調が続き、9日線超を回復できれば持ち直しの展開にも。
※参考:金プラチナ国内価格11/18とチャート

2021年11月18日(木)時点の相場
国内金7,483 円 11/18(木) ▲20(0.27%)
国内プラチナ4,216 円 11/18(木) ▼49(1.15%)
NY金1,870.2 ドル 11/17(水) ▲16.1(0.87%)
NYプラチナ1,069.1 ドル 11/17(水) ▼5.4(0.50%)
ドル円114.10 円 11/17(水) ▼0.72(0.63%)

11/17(水)のその他主要マーケット指標

フィリー指数も予想外に好調、インフレ指標も高止まり 11/19(金)

米住宅着工件数は予想下振れ、2ヵ月連続減で半年ぶり低水準 11/18(木)

小売売上高も想定外の好調維持、8ヵ月連続前年比2桁の伸び 11/17(水)

予想外に好調のNY連銀製造業景況指数、インフレ指標も高止まり 11/16(火)

金高ドル高円安で意識される、国内金価格の最高値再トライ 11/15(月)


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