金プラチナ短期相場観

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バイデン政権の先行き不透明感が金価格を下支え?

更新日:2021年12月20日(月)

国内金価格・日足一目均衡表 2021年12月20日米国では民主党有力上院議員がこの週末、バイデン大統領の看板政策でもある2兆ドル規模の税制・支出法案に不支持を表明。その理由の一つとして、社会・気候政策でのコスト削減が見込まれず、むしろインフレ高騰によるコスト増大を懸念。法案が成立しなければ、支持率低迷のバイデン政権にとって来年の中間選挙に向けて致命傷にも。
前後して先週はFOMCで金融政策のタカ派転換路線が明示され、利上げを急ぐ金融当局の姿勢が鮮明に。背景にはパウエルFRB議長続投にあたってバイデン大統領がインフレ対策を厳命した?との噂も。
今後のインフレの行方と、その対策による効果の不透明感、それを至上命題とするFRBの今後の金融政策動向、さらにはその至上命題が政権存続をも左右しかねない、バイデン政権自体の先行き不透明感。そんな状況が足下の米長期金利の伸び悩みの一因となっている可能性も。引いてはそれが、金価格の下支えにも。
そんな状況下で今週、FRBの指針となるPCEインフレの発表も。クリスマス休暇前、今年最後の重要指標も要チェック。

20日の国内金価格は先週末からわずかに-1円、0.01%安となって3営業日ぶりの小反落。1800ドルの大台を割り込んで週末を終えていたNY金が週明け時間外には大台を回復、小反発ながらも大台ラインがレジスタンスとはならずにスタートしたことは重要なポイントかも。週末に1.4%を回復して終えていた米10年債利回りが週明け時間外には1.4%割れでスタートしていることにもサポートされた格好。力強さには欠ける国内金価格も短期トレンドは好転、下落基調が続く21日移動平均線(7168)を上昇に転じた9日移動平均線(7137)が上抜けをうかがう状況にもなり、そうなればさらなるサポートにも。7130円台の節目を上抜けて保ち合い上放れとなったことに伴う短期上値目標7250円台を目指す流れはゆっくりと進行中。

日足一目均衡表では、急騰する雲の上限(7197)を下回りながらもこれに追随、基準線(7260)を大きく下回りながらも反発に転じた転換線(7144)にはサポートされ、遅行線は価格ラインを下回り、二役逆転と一役揉み合い。弱気相場からの脱出に向けての攻防中、といった状態。中期的には200日移動平均線(6957)が相変わらず過去最高値を更新し続け、過去最高値と今年安値を起点とした中期三角保合いを再び上抜け。

国内プラチナ価格・日足一目均衡表 2021年12月20日プラチナ価格は-41円、1.09%安となって3日ぶりの反落。930ドルを割り込んでの週末となっていたNYプラチナも週明け時間外には930ドル回復トライからのスタート、もいったん失敗。一瞬の930ドル回復から戻り売りの展開となって920ドル台前半へ、上値の重さを露呈。113円70銭近辺から113円60銭割れへと円高気味のスタートとなっている為替も重石となり、国内プラチナ価格は下げ止まったかにも見えた9日移動平均線(3748)に上値を押さえられる形となっての反落、弱気のパーフェクトオーダー解消にも失敗。安値圏での保ち合いレンジを一段切り下げる形にもなり、3690円から3750円までが目先の主要レンジに。12月安値更新なら3640円台辺りまでが下値目安に、節目上抜けへと反発できれば、まずは3800円台回復が短期上値目標に。

日足一目均衡表では、雲の下限(3892)を大きく下回り、基準線(4007)を大きく下回る転換線(3763)をさらに下回り、遅行線も相対する価格ライン(4248)の遥か下での推移が続く三役逆転の弱気相場。中期的には5月高値圏と、今年安値でもある9月安値(3536)とを起点とする三角保ち合い下限割れをかけた攻防中。
逆行状態にある金との価格差は3485円。昨年11月18日(3541)以来、1年1ヵ月ぶりの水準まで拡大。
※参考:金プラチナ国内価格12/20とチャート

2021年12月20日(月)時点の相場
国内金7,191 円 12/20(月) ▼1(0.01%)
国内プラチナ3,706 円 12/20(月) ▼41(1.09%)
NY金1,804.9 ドル 12/17(金) ▲6.7(0.37%)
NYプラチナ934.5 ドル 12/17(金) ▲5.6(0.60%)
ドル円113.72 円 12/17(金) ▲0.03(0.03%)

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