金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

利上げ・インフレ・地政学リスク、思惑交錯で高値攻防状態へ

更新日:2022年2月7日(月)

米国の雇用大幅増が確認され、利上げ観測が強まって3月利上げはもはや既定路線。今後は年内利上げ回数と3月の利上げ幅にフォーカスがシフトされ、ドル高支援の勢いが増す状況に。その一方で英国では先行して利上げフェーズがスタートし、大きく出遅れることが予想されてきたユーロ圏もここに来て年内利上げ予想も台頭。一方的なドル高を許容しないムードもジワリ上昇。
そんななかでも供給問題や原油価格・原材料費等の高騰、賃金上昇など複数要因によるインフレ高騰は世界的な情勢に。他方、五輪期間中でも警戒が必要との見方も浮上し始めたロシア・ウクライナ情勢緊迫化。
金価格においてのは売り買い要因交錯状態も、足下では若干ながら買い要因が優勢となりつつもあって金価格の高止まりをサポート。国内金価格においては元々ドル高でも相対的な円安がサポート材料にもなりうる為、下値を切り上げる状態も比較的サポートされやすくなり、高値攻防を目指す流れにも。

国内金価格・日足一目均衡表 2022年2月7日先週末時点では1810ドルが抵抗線となって上値を押さえられていたNY金は週明け時間外に1810ドル台へと小幅に上昇し、節目上抜けの兆し。この水準を維持できるなら、一段高への可能性も高まる状況に。一方で為替は週末の115円20銭近辺から30銭台へと上昇後に日経平均の下落に連れて20銭割れへと押し戻される場面も、今週もドル高が進行しそうでしない展開からのスタート。

7日の国内金価格は+34円、0.77%高で3日続伸。1月26日(7380)以来の高値となり、その7380円台を上限とする高値保ち合いレンジ内に回帰。今年高値(7388)から安値(7244)までの61.8%戻し(7333)もほぼ達成し、いったんは落ち着きやすい水準に。ピークアウトした21日移動平均線(7311)とこれをデッドクロスした9日移動平均線(7294)をまとめて再度上抜け、短期的には軟調な流れを巻き戻したような状態にも。目先、7380円の節目を上抜けることができれば今年高値保ち合い上抜けからの一段高へ、7450円台辺りまでが短期上値目標に。

日足・一目均衡表では今朝時点で転換線(7312)を上抜けて三役好転。基準線(7282)と昨年秋以降の上昇チャネル下限ラインにサポートされた格好。ただし、遅行線が相対する価格ラインとの攻防状態へと向かいつつあり、これを上抜ける為には最高値から2021年安値の76.4%戻し(7378)ライン上抜けが必要。これが中期上昇チャネルを維持し、中期上昇トレンド継続に向けての重要な攻防ライン。

国内プラチナ価格・日足一目均衡表 2022年2月7日プラチナ価格は-32円、0.77%安となって5日ぶりの反落。週末のNYプラチナ下落を反映し、一段高への可能性もあった流れは巻き戻し。中期三角保ち合い上限ラインにしっかり上値を押さえられて上抜け失敗。それでも9日移動平均線(4108)割れを回避して強気のパーフェクトオーダーを維持し、上値トライ再開への可能性も残す状態にも。下ヒゲから反発の流れを受け継ぐ形で週明け時間外のNYプラチナは1020ドル台半ばから後半へとわずかに上昇傾向。4150円超へ、今年高値更新となれば上値トライ再開で中期三角保合い上抜けへ、4220円台辺りまでが上値目標に。その一方で高値保ち合い下限、4050円台を割れると調整局面入り、90日移動平均線(3959)が推移する3960円近辺までが下値目安に。

日足・一目均衡表では三役好転の強気相場状態を維持。転換線(4103)と、年末から下値を切り上げてきたサポートラインに支えられる形となった反面、200日移動平均線(4125)と昨年5月起点の上値抵抗線、その5月から9月安値の半値戻し(4143)ラインなどが強めの抵抗帯を形成して上値を阻む格好にも。短期的には三角保合いの先端部分に位置し、金に先行する形で今年高値圏での重要な攻防フェーズに突入。
※参考:金プラチナ国内価格2/7とチャート

2022年2月7日(月)時点の相場
国内金7,330 円 2/7(月) ▲34(0.47%)
国内プラチナ4,117 円 2/7(月) ▼32(0.77%)
NY金1,807.8 ドル 2/4(金) ▲3.7(0.21%)
NYプラチナ1,024.2 ドル 2/4(金) ▼6.1(0.59%)
ドル円115.20 円 2/4(金) ▲0.22(0.19%)

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