金プラチナ短期相場観

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インフレ・ピークアウト感にも円安、国内金価格も高値再トライ

更新日:2022年5月9日(月)

国内金価格・週足一目均衡表 2022年5月9日パウエルFRB議長がFOMC後の会見で0.75%利上げを否定したことからハト派傾斜との見方も台頭。しかし、週末にはリッチモンド連銀バーキン総裁は「0.75%利上げ排除を望まない」発言。最もハト派とされるミネアポリス連銀カシュカリ総裁は雇用市場の多少の減速を犠牲にしてでもインフレ対策容認を示唆。また、今年1月に退任したばかりのクラリダ前FRB副議長は利上げペース加速によってリセッション入りとなる可能性が高まるとの指摘も。
一枚岩ではなさそうなFRB事情も反映するように、米株は週末に乱高下。6月利上げ見通しも一時0.25%利上げが急浮上していた状態から、週明けには0.5%が逆転、さらに9月までの3会合連続0.5%利上げが有力に。
ピークアウト目前との見方もあるインフレ動向にも、目標2%に向けての収束動向には予断を許さない状況に利上げ見通しも二転三転。
4月20日に8860円の過去最高値をつけてピークアウト感も漂っていた国内金価格の動向も、ピークアウト感に乏しいドル高円安基調に支えられ、予断を許さない状況にも。

9日の国内金価格は+59円、0.69%の反発で4月25日(8720)以来、2週間ぶりの高値。週明け時間外のNY金は1880ドル割れをうかがう状態でわずかに軟調スタート。ドル円は130円50銭台から一時130円90銭台まで上昇、先週高値を上回りながら131円目前にやや失速。国内金価格の短期的な流れとしては最高値以降の調整局面を抜け出し切れてはいない状況。それでも下落基調が続く9日移動平均線(8640)を上抜け、ゆるやかに上昇する21日移動平均線(8616)にサポートされ始めた格好にも。8630円の節目を上抜けたことから、上値トライ再開へと向かい安い状況に。最高値から4月末安値(8505)までの61.8%戻し(8724)から76.4%戻し(8776)辺りまで、8750円近辺までが短期上値目標に。下方向へは8580円が当面の下値サポート、割れると3月末安値(8259)から最高値までの76.4%戻し(8401)近辺までが下値目安に。

月足チャートでは長期上昇チャネルからの上ブレ状態でいったんはピークアウト感も漂う状態。しかし中期的には1月末以降の急上昇チャネルの下限ラインに支えられ、反発の兆しとなって急上昇チャネル継続への可能性も。水準的には3月末安値(8259)から最高値までの61.8%戻し(8489)にサポートされて反発した状態。改めてこの水準を大きく割り込むようなら中期急上昇チャネルからは逸脱、長期上昇チャネル内回帰へと向かうことにも。

国内プラチナ価格・週足一目均衡表 2022年5月9日プラチナ価格は-35円、0.8%安で3日ぶりの反落。950ドルを割り込んで週末を終えていたNYプラチナは週明け時間外に一段安、940ドル割れを試す展開。週末の大幅続伸からの揺り戻しとなった国内プラチナ価格は短期トレンド好転目前の一服。4370円台の節目上抜けとなれば上値トライ再開、まずは4450円程度までが上値目安に。下値サポート候補は21日移動平均線(4266)近辺。

週足チャートで見る国内プラチナ価格の状況は、月足チャートと同様で三角保ち合いを形成中。夏場に向けて4200円から4600円辺りまで縮小するレンジ内では、下値サポートライン寄りで徐々に下値を切り上げてきた流れのなかで4500円が重要なレジスタンスに。
※参考:金プラチナ国内価格5/9とチャート

2022年5月9日(月)時点の相場
国内金8,643 円 5/9(月) ▲59(0.69%)
国内プラチナ4,336 円 5/9(月) ▼35(0.80%)
NY金1,882.8 ドル 5/6(金) ▲7.1(0.38%)
NYプラチナ956.0 ドル 5/6(金) ▼17.4(1.79%)
ドル円130.55 円 5/6(金) ▲0.39(0.30%)

5/6(金)のその他主要マーケット指標

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