金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

急減する米中古住宅販売件数、価格上昇率は鈍化も依然高水準

更新日:2022年6月22日(水)

中古住宅販売価格上昇率と賃金上昇率 2022年5月住宅価格高騰と住宅ローン金利急騰により住宅需要が圧迫され、米住宅市場は急速に冷え込む状態が続きます。米住宅販売の9割を占める中古住宅販売件数は5月に541万戸。市場予想の540万戸は上回ったものの、4月の560万戸からは急減。1年ぶり高水準となった今年1月の649万戸がピークとなり、4ヵ月連続の減少。2020年6月以来、ほぼ2年ぶりの低水準。コロナ後の最低水準へと落ち込んでいます。
前年比では-8.6%となってこれも4ヵ月連続でマイナス幅拡大、9ヵ月連続の前年割れとなり、これも2020年6月以来、ほぼ2年ぶりの大幅減。減少幅はコロナ後最大。

中古住宅の販売価格(中央値)は過去最高を更新し、前年比+14.82%。12月から4月までの+16%超からはやや低下も、依然として高水準。
5月の賃金上昇率(前年比+5.24%)との差は9.58%となり、これも12月から4月までの10%超からはわずかに縮小も、依然高水準。
5月の消費者物価CPIの上昇率(前年比+8.58%)を大幅に上回り、「賃金<消費者物価上昇率<住宅価格上昇率」の構図は続き、その格差は拡大し続ける状況です。

ただし、需要減が続くこともあり、足下で伸び率鈍化の兆しも見られる住宅価格は来年に向けて前年割れへと急低下する、との見方もあるようです。
その過程においては、住宅市場の急減速に牽引されて米国経済の急激な冷え込みも予想され、FRBの軟着陸を難しくさせることにもなりそうです。

NY金・日足チャート 2022/5/16 - 6/213連休明け、21日のNY金相場は先週末から-1.8ドル、0.1%の小幅続落。1840ドルを挟んでの保ち合い推移となり、週明け時間外は小幅に上に行って来い、21日には若干下方シフト。NY午前に1840ドル台半ばまで上昇も、NY午後には米10年債利回り上昇とドル高優勢の流れに軟調推移。200日移動平均線(1843.3)が抵抗線にもなって安値では1830ドル近辺まで下落。目先、200日線を上抜けできれば1850ドルの節目との攻防へ、これも上抜けると6月高値(1880ドル台)更新トライへ。200日線がレジスタンスとなれば1810ドルの下限までのレンジを下方圧縮。さらに1810ドルの下限を割れた場合には一段安となって5月安値(1785.0)更新トライへ。

NYプラチナ・日足チャート 2022/5/16 - 6/21NYプラチナは+9.3ドル、1.0%の反発。前週末の930ドル近辺から週明け時間外には940ドル台半ばまで上昇もこれを維持できず、21日には上値再トライとなってNY市場では950ドル超え。週末高値をわずかに上回り、一時950ドル台半ばまで上昇もNY午後には失速。940ドル近辺まで急反落、NY引け後には940ドル割れへと軟調気味に。日足レベルでは930ドルへと下値サポートを切り上げながらも950ドルでの上値の重さも確認。これを突破できれば980ドル近辺を目標に上値トライへも。下方向へ930ドルのサポートを割れると900ドルの大台ライン近辺までが下値目安に。

ドル円・日足チャート 2022/5/18 - 6/21ドル円は157銭のドル高円安、1.16%の大幅高で3日続伸。1898年9月以来、23年9ヵ月ぶりのドル高円安水準。20日NY時間以降の135円10銭近辺での小康状態は21日東京時間まで継続。米10年債利回りが小幅に上昇し、ドル高優勢、さらに欧米株高と円安のリスク選好の流れが強まった欧州時間以降は堅調推移。135円50銭の節目を突破するとNY朝にかけて136円台へと急騰、NY午後にはジリジリと水準を切り上げて136円70銭近辺まで上昇。135円50銭の節目超えに伴う短期上値目標137円台前半まで、若干の上昇余地も残す状態も、今朝の東京市場では136円10銭台へとやや売り圧力が強まる状況にも。下値サポート候補は上昇基調再開の5日移動平均線(134.55)近辺。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/21終値とチャート

22日の国内金価格は+34円、0.39%高で3日続伸。過去最高値とほぼ同水準となった6月13日(8859)以来の高値圏でダブルトップ解消トライに向けた流れが継続。短期的な一服感と若干の上昇余地も残すドル円に牽引される可能性とのせめぎ合い。過去最高値更新の場合、次なる高値目標水準は9000円の大台トライへ。下方向へは8600円前後が短中期的にも重要な下値サポート、これを割り込むようなら大幅調整へ、8400円近辺までが下値目安に。

プラチナ価格は+39円、0.88%高で3日続伸。ゆるやかに上昇する21日移動平均線(4435)をようやく上抜け、4440円の節目も突破して短期的には上値トライへと向かう可能性が高まる状況に。まずは4500円の大台回復が短期目標。下方向へは4400円の下値サポートを割れるようだと下値トライ再開、4300円前後までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格6/22とチャート

2022年6月22日(水)時点の相場
国内金8,760 円 6/22(水) ▲34(0.39%)
国内プラチナ4,454 円 6/22(水) ▲39(0.88%)
NY金1,838.8 ドル 6/21(火) ▼1.8(0.10%)
NYプラチナ939.5 ドル 6/21(火) ▲9.3(1.00%)
ドル円136.67 円 6/21(火) ▲1.57(1.16%)

6/21(火)のその他主要マーケット指標

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急減する米中古住宅販売件数、価格上昇率は鈍化も依然高水準 6/22(水)

FRBのタカ派急傾斜を促進した共通インフレ期待指数「CIE」 6/21(火)

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