金プラチナ短期相場観

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小売売上高は前年比+10%超、消費堅調で大幅利上げを正当化

更新日:2022年9月16日(金)

小売売上高(前年比) 2022年8月米8月の小売売上高は前月比-0.1%予想に対して+0.3%。高インフレが続くなかでもガソリン価格の低下が消費を下支え。ただし、自動車を除く数値では前月比横ばい推移予想に対して-0.3%とやや低調。

前年比で見た場合の8月小売売上高は+10.4%となり、7月の+8.5%からも上昇し、半年ぶりの2桁増。2月(+17.6%)以来の高い伸び。前年比3ヵ月平均でも5月の+8.3%で減速基調が下げ止まり、8月には+9.4%へと上昇。また、前年比長期平均+4.88%を大きく上回る水準での推移が継続中。
自動車を除く数値でも8月は前年比+10.6%となり、7月の+11.0%からは小幅に減速も、2021年3月以降は今年3月(+9.8%)を除いて前年比2桁増をキープ。これも長期平均+4.92%の倍以上の伸びを継続中。

堅調な消費がスタグフレーション懸念を緩和し、大幅利上げ正当化をサポートする流れは続きます。

NY金・日足チャート 2022/8/11 - 9/1515日のNY金相場は-31.8ドル、1.86%の大幅安で3日続落。2020年4月3日(1645.7)以来、2年5ヵ月ぶりの安値。時間外序盤の1708ドル付近が高値となり、アジア時間のうちに1700ドルの大台割れ。1720ドルの節目割れに伴う短期下値目安、1700ドルの大台割れを達成後は1690ドル台で下げ渋る状態に。NY朝には一時大台回復を試す場面もありながら、米10年債利回りとドルインデックスの高止まりが続くなか、大台回復失敗もきっかけとなって売り圧力が強まると1670ドル台へと一段安。安値では一時1670ドル割れ、NY午後には1670ドル近辺で下げ渋り。少し勢いづいた場合の一段安の目安、7月につけた今年安値(1678.4)近辺にも到達。今年安値更新とともに2021年8月安値(1677.9)、3月安値(1673.3)も割り込んで中期トリプルボトム崩れ。さらに2020年8月最高値(2089.2)と2022年3月高値(2078.8)とで構成する中期ダブルトップ完成。中期的な大底候補1670ドル台を割り込んだ状態が一時的で終わらない場合には、中期トレンドが大きく崩れる可能性も。
2度めの中期ダブルトップ完成トライのNY金、いったんは反発も

NYプラチナ・日足チャート 2022/8/11 - 9/15NYプラチナは-1.7ドル、0.19%の小反落。アジア時間には一時900ドルの大台割れも897ドル近辺までと限定的、ロンドン・NY朝にかけては上値トライ再開、前日高値を上抜けて一時920ドル付近まで上昇。しかしこれも一時的となり、NY金の急落にも引っ張られる形となって900ドル付近へ。NY引け後には一時900ドル割れも大台維持をかけて下げ渋る展開にも。結果的に上方向への節目となる8月高値(974.6)と9月安値(796.8)の61.8%戻し(906.7)を超えての上値トライも一時的となり、880ドルから900ドル台までの小幅保ち合いレンジに回帰。あらためてしっかり上抜けできれば76.4%戻し(932.6)、930ドル近辺までが短期上値目標。下方向へのブレイクとなった場合には860ドル前後までが調整目安に。金との価格差は800ドルを割れて773.6ドルまで急縮小。2月2日(766.6)以来7ヵ月半ぶりの低水準に。

ドル円・日足チャート 2022/8/12 - 9/15ドル円は32銭のドル高円安、0.22%の反発。東京朝に142円80銭近辺まで下げたのがこの日の安値となって反発、欧州序盤に143円80銭近辺までほぼ1円上昇して高値をつけた後は保ち合い推移。下値は欧州時間の143円20銭近辺からNY時間には143円30銭台へと切り上げ、上値も143円70銭台から60銭台へと切り下げるとNY終盤には143円台半ばに収束。強弱混在となった米指標結果への反応は薄く、市場の意識は既に次週FOMCの結果へ。ただし、本日のミシガン大のインフレ期待値でサプライズがあれば波乱の展開にも。引き続き142円60銭から144円60銭までの高値保ち合いレンジ内での推移が続き、上方ブレイクとなれば147円60銭台の高値トライへ、下方ブレイクなら140円近辺まで調整局面拡大へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/15終値とチャート

16日の国内金価格は-154円、1.81%の大幅安で3日続落。下げ幅としては今年の絶対値平均55円の2.8倍、今年7番めの大幅下落。水準としては9月2日(8348)以来、2週間ぶりの安値。中期三角保ち合い上抜け後の急騰で8700円付近まで上昇後の急反落となり、9月前半は上に行って来い。8600円の節目割れに伴う短期下値目安8500円台半ばに到達後も下げ止まらず、もう一段の下値目安8500円割れでも勢いは止まらず8400円割れ。8月安値(8168)から9月高値(8698)までの61.8%戻し(8370)付近に位置し、水準だけを見れば下げ止まりやすいところにも。ほぼ水平の90日移動平均線(8444)回復可否が中期トレンド転換ポイントにも。
週間ベースでは-265円、3.07%の反落。下げ幅としては2ヵ月ぶりで今年4番めの急落。

プラチナ価格は-20円、0.44%の反落。4490円の節目上抜けに伴う短期上値目標4500円台前半を試しに行く展開はあっさりと巻き戻され、今年2月以降の中期主要レンジ、4100円近辺から4500円付近までのレンジを抜け出すことがそう簡単ではないことを思い知らされる格好にも。それでも下げ幅も限定的となり、あらためて4500円の節目を上抜けることができれば短中期上値トライへ。短期的には4570円台辺りまでが上値目標。中期的には主要レンジ(4500円以上へ)上方シフト・トライへ。金との価格差は4000円を割れて3901円へと急縮小、6月7日(3865)以来3ヵ月ぶりの低水準に。
週間ベースでは+89円、2.03%の続伸。
※参考:金プラチナ国内価格9/16とチャート

2022年9月16日(金)時点の相場
国内金8,377 円 9/16(金) ▼154(1.81%)
国内プラチナ4,476 円 9/16(金) ▼20(0.44%)
NY金1,677.3 ドル 9/15(木) ▼31.8(1.86%)
NYプラチナ903.7 ドル 9/15(木) ▼1.7(0.19%)
ドル円143.48 円 9/15(木) ▲0.32(0.22%)

9/15(木)のその他主要マーケット指標

ミシガン大9月インフレ期待低下、9月の1%利上げ確率も低下 9/17(土)

小売売上高は前年比+10%超、消費堅調で大幅利上げを正当化 9/16(金)

PPIは鈍化傾向、ドル高止まりも円安牽制に円安は鈍化 9/15(木)

米8月CPIは予想ほど鈍化せず、コアCPI再加速でドル円急加速 9/14(水)

NY連銀消費者調査でインフレ期待は2ヵ月連続急低下も 9/13(火)


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