金プラチナ短期相場観
ドルインデックスとNY金の38.2%戻し
更新日:2023年3月7日(火)
NY金は終値ベースで2022年11月2日の1630.9ドルから、2023年1月31日には1945.3ドルまで上昇。その後、2月24日には1817.1ドルまで下落。1月までの上昇値幅の38.2%戻し(1825.2)を2月末に達成した状態となっています。
同様にドルインデックスは2022年9月27日の114.05から2023年2月1日には101.03まで下落。その後、2月24日には105.16まで上昇。2月1日までの下落幅の38.2%戻し(106.00)付近まで反発した状態となっています。
3月に入ってNY金は1850ドル台まで反発しています。1月末から2月24日までの下落幅の38.2%戻し(1866.1)目前。
同様にドルインデックスは3月に入って104.20ポイント近辺まで反落しています。2月1日から2月24日までの上昇幅の23.6%戻し(104.19)を達成し、38.2%戻し(103.58)までもう少し。
NY金とドルインデックスとの90日相関係数は-0.96台で過去最高レベルの逆相関。
このままドル安優勢、NY金の反発局面継続なら、ドルインデックは半値戻し(103.10)方向へ、NY金も半値戻し(1881.2)方向を目指す流れへ。
流れが転換しやすい38.2%戻しの節目付近で切り返す展開となれば、ドルインデックスは2月1日からの反発局面再開となり、2月1日までの下落幅の半値戻し(107.54)方向を目指す流れへ。
NY金は1月末からの反落局面再開となり、1月末までの上昇値幅の半値戻し(1788.1)を目指す流れとなる可能性もありそうです。
6日のNY金は先週末から変わらず、2月14日(1865.4)以来3週間ぶり高値圏となる1850ドル台半ばで横ばい推移。時間外は1850ドル台後半から1860ドル台半ばまで小幅に上昇も、先週末高値近辺で頭打ちとなってロンドン・NY市場にかけては軟調推移。3.9%付近まで低下していた米10年債利回りが3.9%台後半へと急反発した流れが重石となり、NY引け後には1850ドル台前半へ。1850ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標1880ドル付近に対しては2日連続1860ドル台半ばまでで失速し、20日移動平均線(1853.4)との攻防状態に。これをしっかり上抜けて上値目標再トライへと向かうかどうかは、パウエルFRB議長の議会証言確認後。
NYプラチナは-0.8ドル、0.08%の小幅安で6日ぶりの反落。週明け時間外序盤の980ドル台半ばが高値となり、アジア時間には970ドル台後半で下げ渋り。下押し圧力が強まったロンドン市場では960ドル台半ばまで下落も、先週末安値手前で下げ渋るとNY市場では980ドル台前半までのレンジで上下動、NY午後には徐々に下値を切り上げる展開となって980ドル近辺に収束。950ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標990ドル近辺に対しては先週末高値986.3ドルでほぼ到達して一服状態。NY金が上値トライへ、それに追随する展開となれば若干の行き過ぎで1000ドルの大台、90日移動平均線(1004.8)回復トライへも。
ドル円は10銭のドル高円安、0.07%の小幅反発。週末の135円80銭台から10銭程上方向に窓を明けて週明けスタート、東京市場では136円台まで小幅上昇後に戻り売りとなって窓埋め、午後には135円30銭台まで下落してこの日の安値。3月安値となった1日安値135円20銭台手前で反発すると欧州時間にかけて136円台を回復。材料不足となったこの日のNY市場でも高値は136円20銭付近まで、午後につけた安値も135円60銭台までにとどまり、NY終盤にかけては136円を挟んでの小幅保ち合いに。パウエルFRB議長の議会証言がタカ派的となれば上値トライ優勢に、136円80銭の節目を突破すると137円台後半を目指す流れにも。期待外れとなった場合でも135円近辺までではサポートされやすい状況か。134円70銭の節目を割り込むようだと133円半ばを目安に調整局面形成へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/6終値とチャート
7日の国内金価格は-37円、0.42%安となって7日ぶりの反落。8700円の節目上抜けに伴う短期上値目標8820円近辺到達後の若干の行き過ぎで、そのまま最高値更新トライとなるほどこの水準での抵抗感は緩くはなかった、ということのようにも。8840円が当面の抵抗水準となり、過去にこの水準まで上昇した直後のように急落局面形成か、あるいは短期トレンド好転後の勢いを持続したままイベント・ドリブンで最高値更新再トライへと向かうか。前者なら2月安値(8605)から3月高値(8839)の38.2%戻し(8750)近辺までが調整目安候補に。8840円超へと抜け出すと最高値更新へ、8880円程度までが短期上値目標。中期的にはトリプルトップ崩れとなって一段高への抵抗感も緩和。
プラチナ価格は+18円、0.39%高で6日続伸。6日続伸は昨年8月以来、7ヵ月ぶり。1月26日(4682)以来、1ヵ月半ぶりの高値。4440円の節目上抜けに伴う上値目標4520円程度を突き抜けての一段高の展開も、過熱感もそれほど高まらず、抵抗感も強くはなさそうに見えた4600円の大台を回復。短期的な流れとしては達成感と過熱感とともに反落警戒感も高まる状況ながら、イベント通過でもう一段の行き過ぎを試す可能性も。11月高値(5076)から2月安値(4289)の半値戻し(4683)辺りまでがその目安にも。
※参考:金プラチナ国内価格3/7とチャート
- 2023年3月7日(火)時点の相場
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国内金 : 8,802 円 3/7(火) ▼37(0.42%) 国内プラチナ : 4,614 円 3/7(火) ▲18(0.39%) NY金 : 1,854.6 ドル 3/6(月) +-0.0(0.00%) NYプラチナ : 978.6 ドル 3/6(月) ▼0.8(0.08%) ドル円 : 135.94 円 3/6(月) ▲0.10(0.07%)
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