金プラチナ短期相場観

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米貿易赤字縮小も輸出は1年3ヵ月、輸入は1年7ヵ月ぶり低水準

更新日:2023年8月9日(水)

米貿易収支 2023年6月米6月貿易赤字は654.97億ドルとなり、市場予想の650億ドル程度を上回ったものの、5月の682.85億ドルからは縮小。2ヵ月連続で米国の貿易赤字は縮小。
輸出が2474.83億ドルとなって前月比-0.1%の小幅減。3ヵ月連続減少し、2022年3月以来、1年3ヵ月ぶりの低水準。過去最大となった2022年8月(2615.75億ドル)からは-5.39%。
いっぽう、輸入は3129.8億ドルとなって前月比-1.0%。2ヵ月連続の減少で2021年11月以来、1年7ヵ月ぶりの低水準。過去最大となった2022年3月(3482.19億ドル)からは-10.12%
いずれも減少傾向が続き、内需減速の可能性が強まるとともに、世界的な需要減も警戒される状況にも。

なお、国別のモノの貿易収支では、中国への輸出が102.2億ドルとなって3ヵ月連続減少。2021年2月以来、2年4ヵ月ぶりの低水準。
中国への輸出規制による若干の影響とともに、中国での需要減速の可能性も懸念される状況となってきたかもしれません。

NY金・日足チャート 2023/7/5 - 8/88日のNY金は-10.1ドル、0.51%の続落で7月27日(1945.7)以来、2週間ぶりの安値。時間外序盤に1970ドルを割れるとこれが上限となり、ロンドン序盤まで1960ドル台後半での保ち合い推移。NY朝にかけてはユーロ安ドル高の流れにも連れて1960ドル割れへと下落。NY午後には1960ドル台前半に戻して下げ渋るも1960ドル台半ばが重く、徐々に上値を切り下げる展開に。節目となる1960ドル台を割り込む形となったことから、1940ドル近辺までを短期下値目安にもう一段の下げ余地も。木曜までに下げ切ってCPI発表後に一服となって切り返す展開となれば、1980ドルが当面の上限。これを突破することができれば2000ドルの大台回復トライへ。CPIが想定外の高止まりなどで一段安の場合には1920ドル近辺までが意識される可能性も。

NYプラチナ・日足チャート 2023/7/5 - 8/8NYプラチナは-22.7ドル、2.45%の続落。NY終値ベースでは今年安値を更新し、昨年10月19日(881.1)以来、10ヵ月ぶりの安値。アジア時間には920ドル台前半での保ち合い、ロンドン序盤に920ドルの節目を割れると急落の展開に。NY金に先行する形で910ドル近辺へと水準を切り下げ、NY朝にはNY金の下落にも追随する格好となって900ドル近辺まで一段安。920ドルの節目割れに伴う短期下値目安900ドル付近到達による達成感から900ドル後半へと小反発。安値では一時900ドルをわずかに割り込み、7月6日(899.0)以来1ヵ月ぶりの安値となって二番底をつけた形にもなり、下値トライ一服となりやすい状況に。それでも下値余地を残すNY金に追随する展開となった場合、中期的には昨年9月安値圏、800ドル付近を目指す流れへと向かう可能性も。反発方向へは930ドルが当面の抵抗水準、これを突破できれば流れも好転、950ドル台へと一段高の展開にも。

ドル円・日足チャート 2023/7/5 - 8/8ドル円は89銭のドル高円安、0.62%の続伸で7月6日(144.06)以来、1ヵ月ぶりの高値。東京朝には株高にも連れ、142円40銭台から143円台へと一段高、午後には143円40銭台まで水準を切り上げて一服、欧州時間からNY朝までは143円を挟んでの保ち合いとなって横ばい推移、CPI待ちの様子見状態もNY午後には米株の反発にも連れる形となって143円50銭付近まで上昇。今朝の東京市場にかけても143円台を維持しながらも、節目の143円40銭台はまだ超えられない状態。CPIもしくはそれ以前でも何らかのきっかけで143円40銭の節目を突破できれば一段高の展開に、144円台前半までが短期上値目標。サプライズなどでドル高の勢いがさらに強まるようなら今年高値145円台再トライへも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/8終値とチャート

9日の国内金価格は-12円、0.12%の反落。ゆるやかに下降し始めた9日移動平均線(9716)に上値を押さえられ、反発力後退から下方向への勢い優勢へ、短期的な流れが変わり始める兆候にも。9690円の節目を維持できなくなれば一段安の展開へ、水平状態の21日移動平均線(9668)も割れてゆるやかに上昇する90日移動平均線(9576)近辺までが下値目安に。

プラチナ価格は-66円、1.45%の続落で3月30日(4444)以来、4ヵ月ぶりの安値。重要水準での小反発からの戻り売りとなっての一段安で安値更新へ、と典型的な下落トレンドの構図に。4550円の節目割れに伴う短期下値目安4450円程度まで、もう少しの下げ余地も。反発方向へは4580円が当面の抵抗水準、これを上抜けできれば反発トライへ、下落トレンド上限ライン付近となる4660円程度までが短期上値目安に。
金との価格差は5212円となって過去最大を更新。
※参考:金プラチナ国内価格8/9とチャート

2023年8月9日(水)時点の相場
国内金9,706 円 8/9(水) ▼12(0.12%)
国内プラチナ4,494 円 8/9(水) ▼66(1.45%)
NY金1,959.9 ドル 8/8(火) ▼10.1(0.51%)
NYプラチナ904.2 ドル 8/8(火) ▼22.7(2.45%)
ドル円143.37 円 8/8(火) ▲0.89(0.62%)

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