金プラチナ短期相場観

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NY連銀サービス業も10月は低調、インフレ関連指標も下げ渋り

更新日:2023年10月21日(土)

NY連銀・ビジネスリーダー調査 2023年10月NY連銀景況感指数のサービス業販、ビジネスリーダー調査の10月事業活動指数は-19.1。9月の-3.0から急低下、続落で1月(-21.4)以来9ヵ月ぶりの低水準。
2021年6-7月の40ポイント台でピークアウトした後は急減速。2022年後半からはマイナス圏推移、今年8月には0.6まで回復後は再び低下。
6ヵ月平均では-7.3となって3ヵ月ぶりの低水準、マイナス圏推移は13ヵ月連続。過去平均3.41を下回る水準での推移も13ヵ月連続。

構成指数では、支払価格が53.8で3ヵ月ぶり低水準。2021年末から2022年8月まで続いたピーク水準80ポイント台からは低下基調も、5ヵ月連続50台で下げ渋り。過去平均50.1にはあと少し。
販売価格は18.1で2年7ヵ月ぶりの低水準。2022年前半の40台後半でピークアウト後には低下、7ヵ月連続20前後で下げ渋り。過去平均16.9にはあと少し。
賃金は39.5で2ヵ月ぶりの低水準。2021年秋から2022年秋までの50台でピークアウト後に低下傾向、7ヵ月連続40前後で下げ渋り。過去平均36.5にはあと少し。
インフレ関連指標はいずれもゆっくりと低下基調を維持し、平常時に近い状態へと近づきつつある状況ながら、足下では若干の下げ渋り傾向。
インフレ鈍化傾向を反映する形で期待指数も7月には22.3まで上昇し、1年3ヵ月ぶり高水準。しかし、その後は3ヵ月続落で10月は1.9へと急低下。過去平均24.7を大きく下回る水準。
インフレ収束に向けた先行き不透明感が、見通し悪化要因の一つとなった可能性は高そうです。

アトランタ連銀ボスティック総裁はこの日、「インフレはかなり低下、今後も続くはず」と楽観発言。
その一方で、ダラス連銀ローガン総裁は「インフレが2%に向かっているとはまだ確信できない」と疑心暗鬼な一面も。さらに、クリーブランド連銀メスター総裁は「インフレ・リスクは依然上向き、あと1回の利上げも」と警戒発言。フィラデルフィア連銀ハーカー総裁も「必要に応じてさらなる利上げも、しばらくは高金利を維持」と「Higher for Longer」支持発言。
インフレ収束に向かいながらも、警戒感が続く状況はソフトデータからも、FRB高官発言からも読み取れます。

NY金・日足チャート 2023/9/18 - 10/2020日のNY金は+13.9ドル、0.7%高で4日続伸。7月31日(2009.2)以来、2ヵ月半ぶり高値圏での一段高。1990ドルを挟んでの保合いをベースに、徐々に上値を切り上げる展開に。ロンドン・NY朝にかけては1990ドル台後半へと上値を切り上げ、1980ドル台半ばまでの下押しも挟んでNY市場では2000ドルの大台超え、高値では一時2010ドル付近まで上昇。米10年債利回り低下とドル安基調に連れての急騰一服となったNY午後には1990ドル台前半へと失速。中東情勢不安などを原動力に、短期上値目標1970ドル近辺到達後も勢いは止まらず、短中期的に次の上値目標となる7月高値圏2010ドル近辺にも到達してしまった格好。上ヒゲを残しての一服感から、1週間後のPCEを経て月末月初のFOMCに向けては多少の落ち着きも。
週間ベースでは+52.9ドル、2.72%の続伸。

NYプラチナ・日足チャート 2023/9/18 - 10/20NYプラチナは+6.9ドル、0.77%の続伸。5日連続で900ドルの大台ラインを挟んでの揉み合いが続いた今週、2日ぶりの大台維持となった週末。890ドル台後半での保合いとなったアジア時間から、ロンドン市場で900ドルの大台を回復するとNY市場では一時910ドル超え。ただし今週高値付近で失速するとNY引け後には900ドル台前半へ。20日移動平均線(893.6)をサポートに大台回復には成功も、910ドルが目先のレジスタンスに。これを突破できれば反発局面再開で930ドル付近までが短期上値目標に。下方向へは890ドルの節目を割れると870ドル近辺までの一段安も。
金との価格差は1089.3ドル、3日連続で過去最大を更新。
週間では+20.9ドル、2.36%の続伸。

ドル円・日足チャート 2023/9/18 - 10/20ドル円は5銭のドル高円安、0.03%の小反発。前日に引き続き、149円80銭台を中心とした小幅保合いに終始。欧州時間には植田日銀総裁の「粘り強く金融緩和を継続」発言を受けて150円寸前まで上昇したのが高値となり、その直後には149円60銭台までの急反落でこの日の安値。NY朝にかけての150円台再トライも介入警戒感などから上値は重く、NY午後には149円80銭台半ばへと収束。次週、週末のPCEまでは動き難い状況が続く可能性もあるものの、介入警戒感を超えるような勢い、突発的な事象など、きっかけがあれば150円台再トライへ、150円台半ば辺りまでの一段高の可能性も。逆に149円半ばの節目を割れると148円付近までの一段安の可能性も。
週間ベースでは+26銭、0.17%の小幅続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/20終値とチャート

2023年10月21日(土)時点の相場
国内金10,400 円 10/20(金) ▲127(1.24%)
国内プラチナ4,646 円 10/20(金) ▲9(0.19%)
NY金1,994.4 ドル 10/20(金) ▲13.9(0.70%)
NYプラチナ905.1 ドル 10/20(金) ▲6.9(0.77%)
ドル円149.85 円 10/20(金) ▲0.05(0.03%)

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