金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

早期利下げ観測再燃とドル円下げ渋りで国内金も高止まり

更新日:2024年1月15日(月)

米インフレ指標ではCPIの総合指数こそ反発したものの、コアCPIの低下基調は続き、PPIは総合・コア指数ともに低下。3月の利下げ観測は一時弱まる場面もあったものの、週末には再び70%台へと上昇。3月から年6回の利下げを織り込む市場予想と年3回の利下げにとどまるFOMC予想との乖離が今後、どう埋まるのか、埋まらないのか。差し当たり2月にかけては3月FOMCでの利下げの有無が焦点に。
11月から年末にかけての調整局面一服となって年初からの反発で下げ渋るドル円にもサポートされ、国内金価格も12月初旬の最高値更新から急反落も足下では下げ渋って高止まりの様相にも。

国内金価格・日足一目均衡表 2024年1月15日15日の国内金価格は+75円、0.72%の反発で12月7日(10502)以来、5週間ぶりの高値。週明け時間外のNY金が週末の2050ドル近辺での小動きに対し、ドル円は144円90銭近辺から145円台へと水準を切り上げて東京市場をスタート。円安サポートを受けて国内金価格は10400円の節目を上抜けて一段高、これに伴う短期上値目標10450円程度にもいきなり到達。一服感からも目先は保ち合い傾向をベースに、米指標に一喜一憂する為替やNY金に連れての上下動にも。値幅的には12月最高値(10819)から12月安値(10115)の38.2%戻し(10384)を達成し、これが目先のサポート候補にもなり、50%戻し(10467)を上抜けると61.8%戻し(10550)近辺も視野に。

一目均衡表では転換線(10363)を上回るも基準線(10467)を下回り、雲の上限(10460)も超えられず。遅行線は26日前の価格(10573)を大きく下回り、一役逆転、二役もみ合い。軟調気味の展開が続くなか、遅行線は現状維持でも価格ライン急落となる次週にはこれを上抜ける可能性も。ただし、次週10600円台へと急騰する雲の上限を上抜けるのは容易ではなさそう。月末に向けて下落する雲の上限を上抜けできない場合には、FOMCの頃に10月以降下値を切り上げてきたサポートライン維持をかけた攻防状態に。そして次回CPI発表日、2月13日には雲のねじれも発生。3月利下げに向けた市場とFRBとの乖離縮小へのトリガーとなると同時に国内金価格も急変動。そんなシナリオも想定可能?

国内プラチナ価格・日足一目均衡表 2024年1月15日プラチナ価格は-39円、0.84%安で6日続落。12月8日(4552)以来、5週間ぶり安値圏で下げ止まり切れず。6日続落は11月以来、2ヵ月ぶり。週明け時間外のNYプラチナは920ドル回復トライから。国内プラチナ価格も中期三角保合い下限ライン付近となる4600円前後に到達した状態となり、下げ止まるには都合の良いところ。これ以上下げると過熱感も急騰して短期的には反発しやすい状況に。過熱感を振り切って一段安へと向かえば中期保ち合い崩れとなって新たな領域へ。

一目均衡表では転換線(4733)、基準線(4707)、雲の下限(4704)も大きく下回り、遅行線も26日前の価格(4831)からは大幅下方乖離となって三役逆転の弱気相場状態。ただ、中期トレンドを維持する限りは反発への可能性も高まり、そうなれば雲の下限や基準線、8月安値(4461)から8月高値(4965)までの半値戻し(4713)辺りまで戻す確率も急速に高まるはず・・・
※参考:インフレ指標に乱高下のNY金、雲の中から上限ラインとの攻防へ

2024年1月15日(月)時点の相場
国内金10,452 円 1/15(月) ▲75(0.72%)
国内プラチナ4,605 円 1/15(月) ▼39(0.84%)
NY金2,051.6 ドル 1/12(金) ▲32.4(1.60%)
NYプラチナ921.1 ドル 1/12(金) ▲1.5(0.16%)
ドル円144.89 円 1/12(金) ▼0.41(0.28%)

1/12(金)のその他主要マーケット指標

米賃金上昇率は下げ渋り、中央値は横ばい推移で下げ止まり 1/16(火)

早期利下げ観測再燃とドル円下げ渋りで国内金も高止まり 1/15(月)

米12月PPIは下振れ、インフレ鈍化を好感してドル売り金買い 1/13(土)

米12月CPIは予想以上に下げ渋り、3月利下げ確率も下げ渋り 1/12(金)

賃金上昇率とCPIの下げ渋りで実質賃金は上げ渋り 1/11(木)


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