金プラチナ短期相場観

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成長見通し下方修正のユーロ圏、景況感指数は19ヵ月連続節目割れ

更新日:2024年1月31日(水)

ユーロ圏景況感指数 2024年1月IMFの2024年成長見通しで2.1%へと上方修正された米国の経済指標は好結果が続き、この日も求人件数が予想を上回り、消費者信頼感指数も2年1ヵ月ぶりの高水準となってドル高をサポート。
いっぽう、ユーロ圏の2024年成長見通しは0.9%へと下方修正。なかでもドイツが0.5%となって日本の0.9%も大きく下回る低調予想。

欧州委員会が発表した1月のユーロ圏景況感指数も低迷状態のまま。
ユーロ圏の1月景況感指数は96.2。7ヵ月ぶり高水準となった12月からは0.1ポイントの低下、8ヵ月では2番めの高水準も、19ヵ月連続で節目100割れ。
ドイツ:89.8=前月から-2.2ポイントの低下で2ヵ月ぶり低水準。コロナ後の3年半で4番めの低水準。18ヵ月連続節目100割れ。
フランス:98.0=17ヵ月連続節目100割れも、前月から+2.4で1年ぶり高水準。★主要2カ国で明暗。
イタリア:100.8=前月から+3.8の急騰で9ヵ月ぶりの節目100超え。
スペイン:102.6=前月から+1.4で9ヵ月ぶりの高水準。2ヵ月連続100超。★主要国で節目100超はスペイン、イタリアのみ。
オランダ:96.8=前月から+1.9で10ヵ月ぶり高水準。18ヵ月連続100割れ。
ベルギー:90.2=前月から-5.5の急落で2ヵ月ぶり低水準。21ヵ月連続100割れ。
オーストリア:86.9=前月から+2.8で半年ぶり高水準。9ヵ月連続90割れ、19ヵ月連続100割れ。

上記以外で節目100超の好調国は、クロアチア(110.2)、ギリシャ(107.2)のみ。
90割れの低迷国は、フィンランド(88.6)、エストニア(82.8)。
底辺は底打ちから反発の兆しも、100超で牽引する国もわずか。
かつての牽引役ドイツはこの日発表された10-12月期GDPが前期比-0.3%となり、7-9月期が0.0%に上方修正されたことでリセッション入りは回避したものの、1-3月期にはマイナス成長から抜け出せないとの見通しもあり、リセッション入り危機は続きそうです。

NY金・日足チャート 2023/12/22 - 1/3030日のNY金は+25.5ドル、1.26%の続伸で1月12日(2051.6)以来、半月ぶりの高値。4月限となって時間外を2050ドル近辺での保ち合いからスタート、ロンドン序盤には2060ドル付近までの高値トライ、NY朝には米10年債利回り低下とドル安の流れにもサポートされて2070ドル手前まで急騰。1月5日高値(2071.1)付近まで上昇し、2030ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標2070ドル近辺、今年高値圏に到達して失速。米12月の求人件数が予想を上回る堅調となり、1月の消費者信頼感指数も好結果となったことから米10年債利回り急反発とドル高急進となり、2050ドル割れへと急反落。それでもNY午後には下げ渋って2050ドル台を維持。波乱なくFOMCを通過することになれば短期上値目標2070ドル近辺再トライ余地を残して堅調局面維持へ。20日移動平均線(2032.2)近辺が下値サポート候補。

NYプラチナ・日足チャート 2023/12/22 - 1/30NYプラチナは-6.6ドル、0.7%安で3日ぶりの反落。940ドルをわずかに下回って時間外をスタートして930ドル台半ばでの小幅揉み合い推移、ロンドン序盤に940ドルまで反発したのが高値となって失速。NY市場にかけては930ドル近辺へ、NY午後には920ドル台前半まで下落も90日移動平均線(921.9)にサポートされて反発、930ドル台へと反発後NY引けにかけては20日移動平均線(931.0)にもサポートされた格好。920ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標950ドル近辺には少し届かず、940ドルまでにとどまって失速。12月高値(1031.0)から1月安値(883.2)までの38.2%戻し(939.7)到達で一服となってしまった状態に。目先、保ち合い傾向となる可能性も、38.2%の節目を突破できれば半値戻し(957.1)近辺までを目標に上値再トライへ。90日線から23.6%戻し(918.1)近辺までが浅めのサポート候補。

ドル円・日足チャート 2023/12/26 - 1/30ドル円は11銭のドル高円安、0.07%の小反発。東京市場朝に147円50銭の節目を割り込むと147円10銭台まで下落して下げ渋り、反発局面では147円50銭がレジスタンスに切り替わる格好となって上値を押さえられる展開に。ただし下値も147円10銭近辺まででは下げ渋る状態が続くとNY市場で急反発。米12月求人件数と1月消費者信頼感指数の好結果を受けて米10年債利回り急騰にも連れて147円70銭台へ、NY午後には高値で147円90銭台まで上昇。NY終盤にかけて失速も147円50銭の節目はなんとか維持した格好。FOMC後のパウエル議長会見で多少なりともハト派的なイメージがあれば147円50銭の節目を維持するのは難しくなる可能性も。高値保ち合い崩れとなれば146円台前半までが短期調整目安に。予想外にタカ派的となって148円40銭超へと抜け出すようなら149円台後半を目標に一段高トライへ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/30終値とチャート

31日の国内金価格は+21円、0.2%の反発で今年高値となった1月24日(10569)以来、1週間ぶりの高値。上昇軌道の9日移動平均線(10534)にサポートされ、強気のパーフェクトオーダーを維持して今年高値圏再トライへと向かうゆるやかな流れが再開。12月最高値(10819)から12月安値(10115)の61.8%戻し(10550)も達成。あとわずかに迫る今年高値更新へ、10570円超へと抜け出すことができれば一段高の展開へ、短期上値目標は76.4%戻し(10653)。
月間ベースでは+189円、1.82%の反発。

プラチナ価格は-33円、0.69%安で3日ぶりの反落。4660円の節目上抜けに伴う短期上値目標4740円近辺到達後の反落も、中期三角保合い中間ライン、4700円近辺超えを維持。21-90日移動平均線(4697-4700)も重なる中間ラインにサポートされる状態が続けば上値トライ再開へも。4760円の節目を上抜けると4800円台回復が短期上値目標に。
月間ベースでは-137円、2.82%の反落。月別では最高勝率を誇る1月も2年連続の下落。
※参考:金プラチナ国内価格1/31とチャート

2024年1月31日(水)時点の相場
国内金10,555 円 1/31(水) ▲21(0.20%)
国内プラチナ4,724 円 1/31(水) ▼33(0.69%)
NY金2,050.9 ドル 1/30(火) ▲25.5(1.26%)
NYプラチナ931.7 ドル 1/30(火) ▼6.6(0.70%)
ドル円147.61 円 1/30(火) ▲0.11(0.07%)

1/30(火)のその他主要マーケット指標

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