金プラチナ短期相場観
円高とNY金の調整を終え、国内金・プラチナとも高値再トライ
更新日:2024年5月20日(月)
4月末に160円をつけたドル円は月末月初の為替介入を経て急速に円高局面が進行、5月3日に151円台の安値で折り返すとゆっくりと反発へ、そして再び155円台を回復。NY金も4月前半に2400ドル台半ばまで急騰して最高値更新後は調整局面へ、月末月初には2300ドル近辺で下げ渋り、5月3日の2280円台で底打ち反転後はゆるやかな上昇基調再開、そして再び最高値圏トライ。90日相関係数では過去最大の相関関係にあるドル円とNY金の同時上昇局面再開により、国内金価格は最高値を更新。
供給不足などを背景に4月末の900ドル台前半から買われ続けたNYプラチナも今や1000ドル台後半。円安局面とのダブルサポートに押し上げられた国内プラチナ価格も15年ぶり高値圏へ。
20日の国内金価格は+253円、1.94%高で4営業日続伸。4日連続、今年27回めの最高値更新。上昇率は今年の絶対値平均騰落率0.59%の3.3倍、今年4番め、上げ幅では今年2番めの急騰。週末に堅調推移となって高値更新のNY金は週明け時間外も2420ドル台から2440ドル台トライへと堅調推移、ドル円も週末の155円70銭近辺から週明けは155円90銭トライへと堅調スタート。一段高へと押し上げられた国内金価格は12990円の節目上抜けに伴う短期上値目標13070円程度を突き抜けての一段高。NY金の最高値更新トライから急反落等、やや不安定な展開への警戒感に伴い、さらなる最高値更新とともに急反落への警戒感も。今年最大の急落となった4月23日(-278円、2.14%)と同等の下げ幅となった場合には13000円の大台付近までの急落も。
一目均衡表では三役好転の強気相場を維持し、高値保ち合い上抜けの構図。4月高値(12996)から5月安値(12630)の161.8%戻し(13222)を達成し、200%戻し(13362)が次の上値目標にも。5月安値から最高値(13281)の38.2%戻し(13032)辺りが当面のサポート、かつ調整目安にも。
国内プラチナ価格は+131円、2.28%の大幅反発。2008年8月以来15年9ヵ月ぶり高値圏での一段高。上昇率としては今年の絶対値平均騰落率1.11%の2倍超、今年5番めの急騰。週末まで7連騰のNYプラチナは週明け時間外に週末高値1100ドルの大台を一時上抜け、NY金と同様に高値圏での不安定化も警戒される状況にも。5760円台の節目上抜けに伴う短期上値目標5800円の大台に到達してなお上げ止まらず。いったん調整となり、今年最大の下げとなった4月18日(-119円、2.30%)と同等の急落となった場合には5750円近辺までの下落も。5740円の節目を割り込んだ場合には5680円程度までの一段安も。
月足でも三役好転で斜行三角保合いを上抜けての一段高。2020年安値2422円から2021年高値4798円までの上昇値幅2376円を、2021安値3536円を起点に加算するN計算値5912円、中期上値目標とした5900円近辺が早くも射程圏内に。値幅から見た調整目安としては、4月末安値(4905)から5月高値(5877)の23.6%戻し(5648)、大幅調整となれは38.2%戻し(5506)近辺も。
※参考:金プラチナ国内価格5/20とチャート
- 2024年5月20日(月)時点の相場
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国内金 : 13,281 円 5/20(月) ▲253(1.94%) 国内プラチナ : 5,877 円 5/20(月) ▲131(2.28%) NY金 : 2,417.4 ドル 5/17(金) ▲31.9(1.34%) NYプラチナ : 1,090.0 ドル 5/17(金) ▲18.7(1.75%) ドル円 : 155.71 円 5/17(金) ▲0.32(0.21%)
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