金プラチナ短期相場観
ドイツIFO景況感指数、6月はサービス業以外が急失速
更新日:2024年6月25日(火)
ドイツの6月IFO景況感指数も予想外に低調。
6月IFO景況感指数は88.6。市場予想の89.6を下回り、前月からは-0.7の続落で3ヵ月ぶり低水準。11ヵ月ぶり高水準となった4月(89.4)で頭打ち。
現況指数は88.3で前月から変わらず横ばい推移。ただ、5ヵ月ぶり高水準となった4月(88.9)で頭打ち。
期待指数も89.0で13ヵ月ぶり高水準となった5月(90.3)から-1.3、3ヵ月ぶりの低水準。
不確実性指数も65.1となり、1年2ヵ月ぶり低水準となった前月から+0.1、過去平均(63.7)手前で下げ渋り。
先行き不透明感が増したことで回復基調は急失速。
業種別では、
サービス業は4.2。前月から+2.4の反発で13ヵ月ぶりの高水準。4ヵ月連続プラス圏推移で好調継続。見通しは引き続き好調、ホテル部門は改善、ホスピタリティ部門はやや低調。
製造業は-9.2。13ヵ月ぶり高水準となった前月から-2.7、4ヵ月ぶりの反落で半年ぶりの急低下、3ヵ月ぶりの低水準。14ヵ月連続のマイナス圏推移で回復基調は急失速。今後の見通しは再び懐疑的に。
貿易は-23.5。13ヵ月ぶり高水準となった前月から-6.5、4ヵ月ぶりの反落で13ヵ月ぶりの急低下、4ヵ月ぶりの低水準。2年4ヵ月連続マイナス圏。ビジネス環境は大幅に悪化、期待も不透明感が急騰。
卸売は-26.7。13ヵ月ぶり高水準となった前月から-6.9、4ヵ月ぶりの反落で13ヵ月ぶりの急低下、2ヵ月ぶりの低水準。2年4ヵ月連続マイナス圏。
建設業は-25.0。+0.6で5ヵ月続伸、11ヵ月ぶり高水準。2年4ヵ月連続マイナス圏。
サービス業PMIでは、ドイツは4ヵ月、ユーロ圏は5ヵ月連続節目50超を維持しながら6月速報では失速。総合PMIでも、ドイツもユーロ圏もは節目50超を維持しながらも6月速報では失速しており、回復基調が足下で急失速している状況は同じように示唆。
24日のNY金は+13.2ドル、0.57%の反発。週明け時間外序盤には2330ドル割れを試しながらも下げ渋り、急反落となった先週末安値(2329.2)を下回らずに反発へ。ドル安基調にも連れてゆるやかな上昇基調となり、ロンドン市場では2340ドル台回復トライ、NY市場でつけた高値は2340ドル台後半まで。目先、2330ドルへと下限を切り上げて2370ドルまでのレンジで保ち合い継続へ。下限割れなら5月安値圏2280ドル近辺までを目安に下値トライへ、上限突破できれば2420ドル近辺を短期上値目標に上値トライへ。
NYプラチナは+5.4ドル、0.54%高で6日続伸。6月6日(1011.6)以来、半月ぶりの高値。6日続伸は1ヵ月ぶりで今年2度め。アジア時間には一時990ドル割れの安値をつけて下げ渋り、ロンドン序盤には小幅に急騰、1000ドルの大台を回復するとNY市場では1010ドル台の高値トライ。しかしNY午後には失速、1000ドル付近へと収束。980ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標1000ドルの大台近辺到達後の一段高トライには時期尚早、とばかりに上値を押さえられた格好にも。ただし一服後、もしくは堅調を維持できれば5月高値(1105.0)から6月安値(945.7)の半値戻し(1025.4)から61.8%戻し(1044.1)辺りまでが次の上値目標に。
ドル円は-25銭、0.16%安となって8日ぶりの反落。先週末までの堅調な流れを受けて週明け東京時間朝にも上値トライ、159円60銭台から90銭台まで上昇してこの日の高値、今年最高値となった4月29日(160.22)以来2ヵ月ぶりのドル高円安水準をつけて失速。160円の壁に跳ね返されたような格好にもなり、159円60銭台へと反落後は欧州時間にかけて159円80銭台までを上限に小幅揉み合い推移。欧州時間には一時158円70銭台まで急落する場面もあったものの、先週末安値を下回らずに切り返すとNY午前には159円30銭台から50銭台の保ち合い、午後には70銭台へと水準を切り上げながらもNY終盤には50銭台へ。目先、159円90銭がいったん上限となる形で高値保ち合いの構図となって週末のPCE待ちへ。158円70銭近辺が目先のサポート候補となり、上限突破できれば今年高値更新へ、161円近辺を目指す流れへ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/24終値とチャート
25日の国内金価格は+36円、0.28%の反発。右肩上がりの90日移動平均線(12233)を大きく上回る水準で、上昇に転じた21日移動平均線(12928)を上抜けた9日移動平均線(12963)にサポートされる構図となり、約1ヵ月ぶりに強気のパーフェクトオーダーを構成。堅調持続となって13230円の節目を上抜けることができれば13300円の大台回復トライへ。逆に13060円の節目割れへと失速すると13000円の大台近辺までが短期調整目安に。
国内プラチナ価格は+20円、0.36%高で7日続伸。6月4日(5580)以来、3週間ぶりの高値。7日続伸は今年最長で昨年8月以来、10ヵ月ぶり。5490円の節目突破に伴う短期上値目標、5月高値(5877)から6月安値(5218)の半値戻し(5548)を達成。短期的には一服感も、多少の行き過ぎで5600円の大台回復トライへも。5400円の大台近辺までが目先の下値サポート候補。
※参考:金プラチナ国内価格6/25とチャート
- 2024年6月25日(火)時点の相場
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国内金 : 13,098 円 6/25(火) ▲36(0.28%) 国内プラチナ : 5,559 円 6/25(火) ▲20(0.36%) NY金 : 2,344.4 ドル 6/24(月) ▲13.2(0.57%) NYプラチナ : 1,001.8 ドル 6/24(月) ▲5.4(0.54%) ドル円 : 159.57 円 6/24(月) ▼0.25(0.16%)
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