金プラチナ短期相場観

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ADP雇用9月は予想外に増加も減少基調継続、3MAでは今年最少

更新日:2024年10月3日(木)

雇用者数増減推移 NFP×ADP・3ヵ月平均 2024年9月9月のADP雇用者数は前月比+14.3万人。市場予想の+12.5万人を上回って3ヵ月ぶりの高水準。8月分も+9.9万人から+10.3万人へと上方改定。8月までの5カ月連続減から6ヵ月ぶりに増加に転じた格好。
しかし、トレンドを示す3ヵ月移動平均では、9月は+11.9万人。8月から-0.4、5ヵ月連続減で今年最少、昨年11月(11.7)以来、10ヵ月ぶりの低水準。2020年10月以降の4年間では2番めの低水準。
なお、雇用統計の非農業部門雇用者数、NFPは8月時点での3ヵ月平均は+11.6万人。5ヵ月続落で4年2ヵ月ぶり、コロナ後最低水準。

2012年から2019年までの平均では、ADPが+17.8万人、NFPは19.7万人。
ADPではこれを5ヵ月連続で下回っての推移、NFPも8月まで3ヵ月連続でこれを下回っての推移が継続中。
失業率上昇回避水準とされる+23万人は、8月まで5ヵ月連続で下回る状態。
トレンド的には、雇用統計でもADPでも、既に近年最低水準での推移が続いてなお、減少基調が続きます。

NY金・日足+20日移動平均線 2024年10月2日2日のNY金は-20.6ドル、0.77%の反落。アジア時間に2680ドル台から2670ドル近辺まで軟調推移、その後は2670ドル台を中心に小幅保ち合い推移。NY市場では一時2680ドル台半ばまで上昇後に2660ドル台前半まで急反落、この日の高値と安値をつけた後、NY午後には2670ドル台へと反発し、NY引け後には2680ドルを回復。中東情勢緊迫化も材料に高止まり、週末の雇用統計への警戒感も抱えながら引き続き2650ドルから2700ドルまでを主要レンジに高値保ち合い継続。上方ブレイクなら2760ドル近辺までが短期上値目標に、下方ブレイクなら2600ドル前後までの大幅調整も。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2024年10月2日NYプラチナは+15.8ドル、1.58%の続伸で先週高値圏へと急接近。アジア時間に一時1000ドル割れの安値をつけて切り返し、若干の抵抗感もあった1010ドルをNY朝に突破すると1020ドル台へと一段高。高値では一時1020ドル台半ばまで上昇し、NY午後も1010ドル台半ばから後半を維持。990ドルから1030ドルまでの高値保ち合いレンジ内での推移も短期的な流れは堅調方向へ、このまま1030ドル超へと抜け出すことができれば一段高トライ、1060ドル近辺までが短期上値目標に。990ドル割れへと反落の場合には流れも逆転、940ドル近辺までを目安に下値トライへ。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2024年10月2日ドル円は+295銭、2.06%の大幅反発で9月2日(146.87)以来、1ヵ月ぶりの高値。上昇率は今年の絶対値平均騰落率0.45%の4.6倍、今年最大で2022年6月17日(+2.77円、2.10%)以来、2年3ヵ月ぶりの急騰。東京朝の143円40銭台が安値となって午後には144円10銭台まで堅調推移も、イスラエルのイランへの報復計画報道を受けて143円50銭台まで下押し。欧州時間には144円台へと再上昇、その後石破首相が植田日銀総裁との会談後に「追加利上げをするような環境とは思っていない」との発言、これを好感して144円80銭台へと急騰。さらにNY朝には9月ADP雇用の上振れを受けて一段高、145円台前半へと水準を切り上げて以降も堅調推移、NY午前のうちに146円20銭台、午後には146円50銭近辺まで上昇。145円の節目を上抜けて保ち合い上放れ、これに伴う短期上値目標146円半ばに到達。もう一段の行き過ぎなら9月高値147円20銭近辺までが意識され、今朝の東京市場で既にこれも到達。次に意識される水準としては7月高値(161.95)から9月安値(139.58)の38.2%戻し(148.13)辺り。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/2終値とチャート

3日の国内金価格は+275円、2.05%の続伸で最高値の7月17日(13743)以来、2ヵ月半ぶりの高値。過去2番めの高値。上昇率では今年の絶対値平均騰落率0.71%の2.9倍、今年4番めの急騰。高値保ち合いを形成する間もなく、13620円の節目上抜けに伴う短期上値目標13700円台回復を達成。短期的には一服感も、ゆるやかに再上昇し始めた90日移動平均線(12979)を21日移動平均線(12997)がゴールデンクロスし、強気のパーフェクトオーダーを構成。二番天井、もしくはダブルトップを形成しての反落か、多少の行き過ぎで最高値更新トライか。短期的に想定可能な行き過ぎ目安としては13900円近辺まで。13330円割れへと反落の場合、短期調整目安としては13200円辺りまで。

プラチナ価格は+176円、3.57%の続伸で7月31日(5117)以来、2ヵ月ぶりの高値。上昇率では今年の絶対値平均騰落率1.22%の2.9倍、今年4番めの急騰。9日移動平均線にサポートされて短期上昇トレンドを維持して再加速、上値も再び切り上げへ。5070円の節目上抜けに伴う短期上値目標5100円台回復も達成。多少の行き過ぎなら7月以来となる90日移動平均線(5152)回復トライへも。4890円割れへと反落の場合には4830円程度までが短期調整目安に。
※参考:金プラチナ国内価格10/3とチャート

2024年10月3日(木)時点の相場
国内金13,708 円 10/3(木) ▲275(2.05%)
国内プラチナ5,104 円 10/3(木) ▲176(3.57%)
NY金2,669.7 ドル 10/2(水) ▼20.6(0.77%)
NYプラチナ1,016.8 ドル 10/2(水) ▲15.8(1.58%)
ドル円146.48 円 10/2(水) ▲2.95(2.06%)

10/2(水)のその他主要マーケット指標

ISM非製造業景況指数9月は予想外の急騰、ただし雇用は低調 10/4(金)

ADP雇用9月は予想外に増加も減少基調継続、3MAでは今年最少 10/3(木)

求人増も米労働指標は強弱混在、中東情勢は緊迫化 10/2(水)

米9月製造業景況感は強弱混在、ISMの回復も限定的か 10/1(火)

波乱の円高は巻き戻し、高値圏再トライの国内金も下げ渋り? 9/30(月)


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