金プラチナ短期相場観
ドイツIFO景況感11月、製造業もサービス業も反落で底打ち失敗
更新日:2024年11月26日(火)
ドイツの11月IFO景況感指数は85.7。市場予想の86.0を下回り、前月から-0.8の反落で2ヵ月ぶり低水準、9ヵ月では2番めの低水準。
現況指数は84.3。前月から-1.4の反落で2年4ヵ月ぶりの低水準。期待指数87.2。-0.1の小反落で2ヵ月ぶり低水準。
政局混乱やウクライナ情勢悪化リスク、トランプ関税リスクなどを考慮すると期待指数の小幅低下は意外?
業種別では、製造業が-21.9。前月から-1.3の反落で4年5ヵ月ぶりの低水準。1年7ヵ月連続マイナス圏推移。現況はわずかに改善も見通しは懐疑的、受注は減少。
サービス業は-3.6。前月から-3.7、2ヵ月ぶりマイナス圏、1年3ヵ月ぶりの急反落で9ヵ月ぶり低水準。現状が大幅に悪化、期待も悲観的に。
貿易は-26.6、+2.8の続伸で5ヵ月ぶり高水準。2年9ヵ月連続マイナス圏。卸売は-29.7、+2.4の続伸で5ヵ月ぶり高水準。2年9ヵ月連続マイナス圏。建設業は-28.5、-2.8の続落で7ヵ月ぶり低水準。2年9ヵ月連続マイナス圏。
IFO景況感指数では底打ちに失敗した格好となり、ドイツ経済の低迷は続きます。
25日のNY金は先週末から-93.7ドル、3.45%の大幅安となって6日ぶりの反落。11月18日(2614.6)以来、1週間ぶりの安値。下落率は今年の絶対値平均0.75%の4.6倍、今年最大で2021年6月17日(-88.6ドル、4.65%)以来、3年5ヵ月ぶりの急落。一方的な反発局面が続き、11月前半の急落幅の61.8%戻しと2700ドルの大台回復達成に伴う反動安と一服感からの戻り売りが加速した格好。2710ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標2730ドル近辺に対しては、週明け時間外序盤に2720ドル台前半まで上昇して頭打ち。アジア時間に2680ドル割れ、ロンドン・NY朝にかけて2690ドルまで反発して戻り売り、NY市場では2620ドル割れへと一段安。イスラエルとレバノンの停戦合意報道なども材料視された可能性、感謝祭ウィークで一方的な流れが加速しやすくなった面も。下方向へは2570ドルが当面のサポート、これを割れるようなら2540ドル程度までの一段安も。反発方向へは2720ドルが当面の上限に、上抜けるようだと2750ドル近辺へと上値切り上げも。
NYプラチナは-30.6ドル、3.14%の大幅安で3日ぶりの反落。11月14日(944.0)以来、10日ぶりの安値。下落率は今年の絶対値平均1.39%の2.26倍、今年4番めの急落。週明け時間外序盤の970ドル台後半が高値となり、週末高値を超えられずに失速、アジア時間に960ドルの節目を割れると950ドル近辺へと一段安、ロンドン市場での反発局面では960ドルがレジスタンスに切り替わる格好となり、NY市場では950ドル割れへと一段安。960ドルの節目割れに伴う短期下値目安930ドル近辺まで、もう少しの下げ余地。
ドル円は-57銭、0.37%の反落で11月11日(153.72)以来、2週間ぶりの安値。先週末の154円80銭近辺から154円10銭近辺へと水準を切り下げて週明け東京市場をスタート、午前中には153円50銭台まで下落してこの日の安値。トランプ次期米大統領が次期財務長官に財政規律を重視するベッセント氏を指名したことを受けての長期金利低下とドル安の流れが一服すると、ベッセント氏の「優先事項はトランプ大統領の減税公約」発言などもあり、巻き戻しの流れとなって欧州時間にかけて154円70銭台まで反発。節目となる154円半ばでの保ち合い推移から、NY市場では再び153円60銭台までの下値トライもNY午後には154円半ばを回復、しかしNY終盤にかけはジリジリと水準を切り下げて154円近辺での攻防へ。トランプ発言に振り回される状況が再開するなか、154円半ばの節目を割り込んだことから、短期的には調整方向へと向いやすい状況に、152円半ばまでが短期下値目安。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/25終値とチャート
26日の国内金価格は-497円、3.38%の大幅安で6日ぶりの反落。11月19日(14192)以来、1週間ぶりの安値。下落率は今年の絶対値平均0.73%の4.63倍、3%超の急落は8月5日(-435円、3.39%)と今年2回のみ、今年最大レベルの急落。21日移動平均(14477)、9日移動平均(14293)をまとめて下抜け、二番天井形成リスクを残しての急落局面を形成。13940円の節目を割り込むようなら短期的には13800円割れトライへ。中期的には13000円台前半を試しに行くような流れへと向かう可能性も。
プラチナ価格は-183円、3.52%の大幅反落で10月10日(4936)以来、1ヵ月半ぶりの安値。保ち合い形成に失敗する形となって5160円の節目割れ、9日移動平均(5136)も割り込み、短期下値目安5100円前後も突き抜けての一段安。200日移動平均(5092)も、90日移動平均(5023)も下抜け。9月安値(4554)から10月高値(5586)の半値戻し(5070)も割り込み、下げ止まらない場合には61.8%戻し(4948)辺りまでが意識される可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格11/26とチャート
- 2024年11月26日(火)時点の相場
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国内金 : 14,225 円 11/26(火) ▼497(3.38%) 国内プラチナ : 5,011 円 11/26(火) ▼183(3.52%) NY金 : 2,618.5 ドル 11/25(月) ▼93.7(3.45%) NYプラチナ : 944.5 ドル 11/25(月) ▼30.6(3.14%) ドル円 : 154.22 円 11/25(月) ▼0.57(0.37%)
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