金プラチナ短期相場観
ユーロ圏11月製造業PMIは主要3カ国、独仏伊で下位独占
更新日:2024年12月3日(火)
米国の11月製造業PMIが速報値から上方改定され、節目50回復も射程圏内となってきたのとは対照的に、ユーロ圏は低迷状態継続で回復への見通しも後退。
<ユーロ圏製造業PMIランキング-2024年11月>
1:スペイン:53.1=2年8か月ぶり高水準となった10月から-1.4の反落で2ヵ月ぶり低水準。10ヵ月連続節目50超。3か月連続1位。
2:ギリシャ:50.9=-0.3の反落で2ヵ月ぶり低水準、12か月で2番めの低水準。22ヵ月連続50超。
3:アイルランド:49.9=-1.6の反落で2か月ぶり低水準。2ヵ月ぶり50割れ。
★米国:49.7=続伸で5か月ぶり高水準。5か月連続50割れ。
★日本:49.0=3か月続落で8か月ぶり低水準。5か月連続50割れ。
4:オランダ:46.6=-0.4で続落、11ヵ月ぶり低水準。5ヵ月連続50割れ。
★ユーロ圏:45.2=-0.8の反落で2か月ぶり低水準、今年2番めの低水準。2年5ヵ月連続50割れ。
5:オーストリア:44.5=+2.5、3ヵ月ぶりの反発で6ヵ月ぶり高水準。2年4ヵ月連続50割れ。
6:イタリア:44.5=-2.4で3ヵ月続落、1年ぶり低水準。8ヵ月連続50割れ。
7:フランス:43.1=-1.4で続落、10ヵ月ぶり低水準。22ヵ月連続50割れ。
8:ドイツ:43.0=1年ぶり低水準の9月から+2.4で3ヵ月ぶり高水準となった10月から変わらず。2年5ヵ月連続50割れ。
前月から低下したのは調査対象8カ国中6か国。11月の節目50割れも6か国。
上位4カ国は全て前月から低下。主要4カ国では、最下位ドイツが横ばいとなった以外、3カ国全て低下。
そしてユーロ圏では経済規模上位3カ国で下位独占。
2日のNY金は-22.5ドル、0.84%安で4日ぶりの反落。週明け時間外を2670ドル台後半の高値から2650ドル割れへと急落スタート、ドル高の流れに押される形となって水準を切り下げるとアジア時間は2650ドルを挟んでの保ち合いとなり、先週末安値(2644.1)付近で下げ渋るとロンドン序盤からは持ち直し。NY市場では2670ドル台まで反発も、米11月ISM製造業景況指数が予想を上回ったことなどもあり午後にかけて失速、2660ドル近辺へ。上限を2690ドルへと切り下げて2610ドルまでが目先の主要レンジとなり、上抜けできれば2730ドル近辺までを短期上値目標に反発トライへ、下抜けると2570ドル近辺までを目安に下値トライへ。
NYプラチナは-3.7ドル、0.39%安で3日ぶりの反落。時間外は950ドル台から940ドル台へと軟調推移も940ドル台前半では下げ渋り、950ドル台前半までの小幅レンジで保ち合い推移、NY引けにかけては950ドル台を維持。反発途上の一服となって小さな下ヒゲ十字線を形成したこの日の変動値幅は11.9ドルにとどまり、今年の平均24.5ドルの半分以下、今年4番めの小動き。引き続き10月高値(1064.6)から11月安値(928.3)の23.6%戻し(960.5)近辺が比較的重要な節目となりつつあり、早期突破が反発局面継続に向けたポイントに。980ドルの節目超えなら1010ドル近辺までが短期上値目標、930ドル割れなら900ドルまでの一段安も。
ドル円は-13銭、0.09%の続落。大幅反落で10月18日(149.52)以来、1ヵ月半ぶり安値圏で下げ止まれず。東京市場朝には149円半ばから150円70銭台まで急上昇、この日の高値圏での小幅保ち合いで東京市場を終えると150円前半へと水準を切り下げての保ち合いで欧州時間を通過、NY市場では11月ISM製造業景況指数上振れで小幅上昇後には失速。日銀の早期利上げ観測やFRB高官の12月追加利下げ支持発言などで売り圧力が強まり、NY午後には一時149円ちょうど近辺まで下落してNY終盤には149円半ばを回復。NY午後からは150円ラインがレジスタンスの兆候となりつつあり、早期上抜けできなければ9月安値(139.58)から11月高値(156.75)の半値戻し(148.17)近辺を目指す流れとなる可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/2終値とチャート
3日の国内金価格は-41円、0.29%安で6日続落。10月11日(13763)以来、2か月弱ぶりの安値。6日続落は7月以来、4か月ぶりで今年2度め。徐々に縮小してきた下げ幅はわずかに拡大、13940円の節目もわずかに割り込み、下げ止まり切れずに一段安へと向かう確率が高まる状況に。短期的には13800円近辺までが下値目安に。少し勢いづけば9月安値(12521)から10月最高値(15025)の半値戻し(13773)近辺が意識される可能性も。
プラチナ価格は+9円、0.18%の続伸で11月26日(5011)以来、1週間ぶりの高値。ゆるやかに下降する90日移動平均線(4999)を挟んで上から9日移動平均線(5025)が急降下、9日線が90日線を下抜ける前に、価格水準が90日線を上抜けることができるかどうかが目先の攻防ポイントに。4910円の節目割れへと反落の場合には下落局面再開、短期下値目安は4860円程度まで。
※参考:金プラチナ国内価格12/3とチャート
- 2024年12月3日(火)時点の相場
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国内金 : 13,929 円 12/3(火) ▼41(0.29%) 国内プラチナ : 4,952 円 12/3(火) ▲9(0.18%) NY金 : 2,658.5 ドル 12/2(月) ▼22.5(0.84%) NYプラチナ : 950.4 ドル 12/2(月) ▼3.7(0.39%) ドル円 : 149.57 円 12/2(月) ▼0.13(0.09%)
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