金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

ユーロ圏インフレ率、11月は2.3%へ続伸も12月利下げへ

更新日:2024年11月30日(土)

ユーロ圏消費者物価指数 HICP 2024年11月日銀の12月利上げ観測が強まり、米FRBは追加利下げが優勢。
欧州連合統計局(Eurostat)が発表したユーロ圏の11月消費者物価指数、HICP速報は前年比+2.3%。市場予想どおりで、10月からは+0.3%、9月の+1.7%で底打ちした可能性を残して続伸。7月(2.6)以来、4ヵ月ぶりの高水準。
それでも目標水準2.0%付近での推移として、景気対策の為にはECBも、利下げフェーズは継続との見方が優勢。

<主要4カ国>
ドイツ:+2.4%=3ヵ月ぶり高水準となった10月から変わらず。
スペイン:+2.4%=続伸で3ヵ月ぶり高水準。
フランス:+1.7%=続伸で3ヵ月ぶり高水準。
イタリア:+1.6%=続伸で4ヵ月ぶり高水準。
<高インフレ国>(+3%超)
ベルギー:+5.0%=続伸で4ヵ月ぶり高水準。
クロアチア:+4.0%=3ヵ月続伸で半年ぶり高水準。
オランダ:+3.8%=3ヵ月連続3.3%の前月から4ヵ月ぶりに上昇。
エストニア:+3.8%=9ヵ月ぶり高水準となった10月(4.5)から反落。
スロバキア:+3.6%=続伸で9ヵ月ぶり高水準。
ギリシャ:+3.0%=前月から0.1%低下で4ヵ月ぶり低水準。
<低インフレ国>(1%台前半以下)
アイルランド:+0.5%=続伸で3ヵ月ぶり高水準。
リトアニア:+1.1%=前月から+1.0%の急反発で4ヵ月ぶり高水準。
ルクセンブルグ:+1.1%=続伸で3ヵ月ぶり高水準。

ユーロ圏20カ国中、10月から低下したのはエストニア以外ではマルタ(+2.3%、10月+2.4%)のみ。
ユーロ圏全域でインフレは底打ち、反発への流れが進行し始めた可能性を示唆する状況。
次月の結果次第ではECBの利下げフェーズ見通しに軌道修正の可能性も。

NY金・日足+20日移動平均線 2024年11月29日29日のNY金は+16.2ドル、0.61%高で3日続伸。11月22日(2712.2)以来、1週間ぶりの高値。祝日の時間外につけた2640ドル台半ばが安値となり、この日のアジア時間には米10年債利回り低下に連れて2660ドル近辺から2680ドル台へと急騰、高値では2690ドルまで上昇。ただし2690ドルラインへの抵抗感は残り、ロンドン・NY市場にかけては2680ドル台での保ち合い推移から2680ドル割れ。2610ドルから2720ドルまでの主要レンジ内での反発局面継続に一服感も。2690ドルへの抵抗感が強まる前に突破できれば2700ドルの大台回復トライ、その先に2720ドルの節目との攻防へ。全て突破できれば2750ドル近辺までを短期目標に上値トライの流れへ。下方向へは20日移動平均線(2657)近辺が目先のサポートとなるかどうか。
週間ベースでは-31.2ドル、1.15%の反落。月間では-68.3ドル、2.48%安で5ヵ月ぶりの反落。月間1%超の下落は今年初で昨年9月(-99.9ドル、5.08%)以来、1年2ヵ月ぶりの大幅安。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2024年11月29日NYプラチナは+22.3ドル、2.39%の続伸で11月22日(975.1)以来、1週間ぶりの高値。祝日時間外の930ドルが安値となって堅調推移、結果的に3日連続930ドル近辺で下げ渋る形となり、この日のアジア時間には930ドル台半ばから940ドル台後半へと一段高。ロンドン・NY朝にかけて940ドル台での小幅保ち合い推移を経て、NY午後には950ドル台半ばへと上昇。960ドルの節目割れに伴う短期下値目安930ドル近辺での足場固めを終え、これが当面の底値となる可能性を残して反発局面へ。ただし、10月高値(1064.6)から11月安値(928.3)の23.6%戻し(960.5)にもまだ届かず。この水準、960ドルの節目がレジスタンスに切り替わらないことが反発局面継続への重要ポイント。その先、980ドルの節目を超えると1010ドル近辺までを目標に上値トライへ。下方向には930ドルを割れると900ドルの大台との攻防へ。
週間ベースでは-21.0ドル、2.15%の反落。月間では-45.5ドル、4.55%安で3ヵ月ぶりの反落。

USDJPY・日足+200日移動平均線 2024年11月29日ドル円は-182銭、1.2%の大幅反落で10月18日(149.52)以来、1ヵ月半ぶりの安値。前日の小反発ではサポートからレジスタンスに切り替わった200日移動平均線(152.00)に跳ね返されて戻り売り、151円の節目割れに伴う短期下値目安150円近辺にも到達してさらに一段安。東京朝には国内インフレ指標上振れを受けた日銀の12月利上げ観測により151円半ばから150円近辺へと急落。150円割れを試しながらも150円の節目を挟んでの保ち合いとなって欧州・NY時間を推移。NY午後の時間帯には植田日銀総裁の12月利上げ示唆発言報道を受けて149円半ばまで一段安。水準としては若干の行き過ぎのようにも見えるものの、休日の谷間で日銀の12月利上げ観測を十分に織り込みきれていない可能性もあり、感謝祭ウィーク明けには一段安への警戒感も。9月安値(139.58)から11月高値(156.75)の38.2%戻し(150.19)と150円の大台割れに伴い、半値戻し(148.17)、148円近辺までが意識される可能性も。
週間ベースでは-5.09円、3.29%安で3週ぶりの反落。4ヵ月ぶりの大幅安。月間では-2.30円、1.51%の反落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/29終値とチャート

2024年11月30日(土)時点の相場
国内金14,008 円 11/29(金) ▼45(0.32%)
国内プラチナ4,911 円 11/29(金) ▼11(0.22%)
NY金2,681.0 ドル 11/29(金) ▲16.2(0.61%)
NYプラチナ954.1 ドル 11/29(金) ▲22.3(2.39%)
ドル円149.70 円 11/29(金) ▼1.82(1.20%)

11/29(金)のその他主要マーケット指標

大幅調整の11月を終え、12月の国内金価格は反発をかけた攻防 12/2(月)

ユーロ圏インフレ率、11月は2.3%へ続伸も12月利下げへ 11/30(土)

ユーロ圏11月景況感指数は下げ渋り、ドイツはコロナ後最低 11/29(金)

PCEインフレ10月は予想どおり反発でドル売り一服も 11/28(木)

世界のプラチナ需給 2024年第3四半期 11/27(水)


短期相場観~よく読まれた記事一覧

明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想

PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン

PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン


RSS金プラ短期相場観 RSSリーダーで金プラチナ短期相場観を購読


ページの先頭へ