金プラチナ短期相場観

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ADP雇用11月は予想下回るも3ヵ月平均では底打ち反発

更新日:2024年12月5日(木)

雇用者数増減推移 NFP×ADP・3ヵ月平均 2024年11月米11月のADP雇用は予想を下回り、ISM非製造業景況指数も予想を下回り、雇用指数は10月から低下。今週末の雇用統計への期待感も若干の後退ムードで一時ドル売りの流れに。
ADP雇用レポートでは、11月の雇用者数は前月比+14.6万人。10月の+18.4万人からも低下。

11月は予想を下回り、10月分は下方修正されたものの、トレンド的には増加傾向。
3ヵ月平均で見ると、11月は+16.3万人。10月から+1.4で3ヵ月続伸となり、5ヵ月ぶりの高水準。
2012年から2019年までの平均、+17.8万人にはまだ少し届かないものの、コロナ後最少となった2023年11月に+11.7万人、その9ヵ月後の今年8月に+12.3万人で二番底をつける形となって3ヵ月続伸。
底打ち、反発の流れが進行し始めた状態のようにも。
なお、雇用統計のNFPの3ヵ月平均では、10月時点で+10.4万人。ハリケーンの影響で10月分が急減速したことで3ヵ月平均でもコロナ後最低。
この影響からの回復が予想される11月分は+20万人程度の大幅増も予想され、10月分の上方改定などもあれば3ヵ月平均での反発確率は極めて高そうです。
ADPでもNFPでも、雇用情勢としてはトレンド的に底打ち反発へと向かい始めた状態かもしれません。

NY金・日足+20日移動平均線 2024年12月4日4日のNY金は+8.3ドル、0.31%の続伸。アジア時間には2660ドル台から2670ドル台へと上昇もロンドン市場では2660ドル近辺へと反落、ドル高の流れを受けてNY朝につけた安値は2650ドル台半ば。前日安値を下回らずに切り返すと米ADP雇用やISM非製造業景況指数などがいずれも予想を下回ったことで巻き戻しの流れとなり、2670ドル台へと反発。高値では前日高値を少し上回って2680ドル台まで上昇も、これは維持できず。FRB高官やパウエルFRB議長のタカ派発言などもあり、NY午後には2670ドル台半ばへ。引き続き2650ドルから2690ドルまでの保ち合いレンジ内推移で週末の雇用統計待ちへ、レンジ上抜けなら2730ドル近辺までが短期上値目標、下抜けなら2610ドル近辺までが下値目標に。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2024年12月4日NYプラチナは-6.9ドル、0.72%の反落。アジア時間の960ドル手前が高値となり、下落基調の20日移動平均線(960.5)にも上値を押さえられて軟調推移。ロンドン・NY朝にかけて940ドル割れへと下落、一時930ドル台半ばの安値をつけて切り返すとやや低調な米指標結果を受けて反発したNY金に追随、NY午後には950ドル台後半まで上昇。下に行って来いとなって下ヒゲを残しながらもNY引け後には950ドル割れ。やや強めの抵抗帯を突破できず、上限を960ドルに切り下げて930ドルの下限までが目先の主要レンジに、あらためて上限突破できれば下落トレンド脱出トライ、990ドル近辺までが短期上値目標に。下限割れなら9月安値圏910ドル近辺までの下値切り下げへ。

USDJPY・日足+90日移動平均線 2024年12月4日ドル円は+104銭、0.70%の続伸で11月28日(151.52)以来、1週間ぶりの高値。韓国の政局混乱によるリスク回避一服となって巻き戻しの流れが進行、東京朝の149円半ばの安値から150円回復トライ、午後には149円60銭台まで反落も日銀の12月現状維持観測報道などもあり、150円10銭台まで上昇。欧州時間には米10年債利回り上昇とドル高の流れで堅調推移、NY朝には151円20銭台まで上昇。この日の高値をつけた後はADPやISM非製造業景況指数などが予想を下回る結果となったこともあり、長期金利低下とドル安の流れとなってNY午後には150円ちょうど近辺まで急反落。NY終盤にかけてはパウエルFRB議長のタカ派発言もあり、150円60銭台まで反発。日足レベルでは90日移動平均線(148.28)手前で下げ渋って11月の調整局面一服、反発局面が続いて151円半ばの節目を上抜けると152円台後半までの一段高へ。逆に149円台半ばの節目を割れると148円近辺までの下値再トライも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/4終値とチャート

5日の国内金価格は+94円、0.68%高で8日ぶりの反発で11月28日(14053)以来、1週間ぶりの高値。13940円の節目割れに伴う短期下値目安13800円近辺トライには失敗。結果的に節目を少し割り込んだところで下げ渋って切り返す形となり、一時的な下振れにおさめてしまったような恰好にも。反発局面を維持できれば11月安値(13944)と12月安値(13923)とで短期ダブルボトム形成への可能性も残す状態にも。当面の底打ち確認に向けては11月高値(14722)から12月安値の23.6%戻し(14112)回復は必須。あらためて13920円割れへと反落の場合には戻り売り局面再開、13840円程度までが短期下値目安に。

プラチナ価格は-33円、0.67%安で4日ぶりの反落。自律反発を控えめに終えて戻り売り、の様相にも。90日移動平均線(4995)をデッドクロスした9日移動平均線(4973)の下押し圧力に屈した格好にもなり、このまま4910円の節目を割り込むようなら下値トライ再開で4860円程度までが短期下値目安に。4970円超へと切り返すことができれば形成逆転に向けた再トライへ、大台を回復して5020円程度までが短期上値目標に。
※参考:金プラチナ国内価格12/5とチャート

2024年12月5日(木)時点の相場
国内金14,017 円 12/5(木) ▲94(0.68%)
国内プラチナ4,928 円 12/5(木) ▼33(0.67%)
NY金2,676.2 ドル 12/4(水) ▲8.3(0.31%)
NYプラチナ953.3 ドル 12/4(水) ▼6.9(0.72%)
ドル円150.62 円 12/4(水) ▲1.04(0.70%)

12/4(水)のその他主要マーケット指標

失業保険新規申請件数は減少一服、継続受給者数は増加一服 12/6(金)

ADP雇用11月は予想下回るも3ヵ月平均では底打ち反発 12/5(木)

失業者数を下回りそうで下回らない求人件数、10月は増加 12/4(水)

ユーロ圏11月製造業PMIは主要3カ国、独仏伊で下位独占 12/3(火)

大幅調整の11月を終え、12月の国内金価格は反発をかけた攻防 12/2(月)


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