金プラチナ短期相場観

マイナス圏推移続く米主要地区連銀製造業景況指数
更新日:2025年7月1日(火)
6月の米主要地区連銀の製造業景況指数は下げ渋りながらも低迷状態が継続。
NY連銀製造業景況指数の6月は-16.0。5月から-6.8ポイント低下、3ヵ月ぶり低水準。4ヵ月連続でマイナス圏推移が続く低迷状態。
フィラデルフィア連銀は-4.0。5月から変わらず横ばい推移、4月からは+22.4ポイントの急上昇もプラス圏を目前に伸び悩み。3ヵ月連続のマイナス圏推移。
リッチモンド連銀は-7.0。5月からは+2.0で2ヵ月連続上昇で3ヵ月ぶり高水準も、4ヵ月連続のマイナス圏推移。
ダラス連銀は-12.7。市場予想の-12.0を下回り、5月からは+2.6の続伸で4ヵ月ぶり高水準。ただし、5ヵ月連続のマイナス圏推移。
シカゴ連銀は40.4。市場予想の42.7を下回り、5月からも-0.1で3ヵ月連続の低下で5ヵ月ぶり低水準。2023年12月以降、1年7ヵ月連続の節目50割れ。
カンザスシティ連銀は-2.0。5月からは+1.0の上昇も1年10ヵ月連続のマイナス圏推移。
5月まで4ヵ月続落で3ヵ月連続の節目50割れと低迷状態が続くISM製造業景況指数も、6月のポジティブ・サプライズは厳しそうです。
30日のNY金は先週末から+20.1ドル、0.61%の反発。時間外序盤に3250ドル近辺の安値をつけて反発局面形成へ。アジア時間に3290ドル台を回復するとロンドン序盤には3300ドルの大台へ、3290ドル近辺までの小幅下押しを挟んでNY市場ではドル安基調にサポートされて押し目買い、米6月シカゴPMIなどが低調となったこともありNY午後には3310ドル台、NY引け後には3320ドル台へと一段高。5月安値(3123.3)から6月高値(3476.3)の61.8%戻し(3258.1)を達成し、下ヒゲを残しての反発で調整局面一服への可能性も高まる状況にも。3280ドルから3350ドルまでが目先の主要レンジとなり、上限突破できれば3400ドル台回復トライへと向かう可能性。逆に3280ドル割れへと反落なら調整局面再開、3240ドル程度までが短期下値目安に。
月間ベースでは-7.7ドル、0.23%の小幅続落。続落は12月以来、半年ぶり。
NYプラチナは-8.9ドル、0.66%の続落。続落は5月28日以来、1ヵ月ぶり。アジア時間序盤の1340ドル割れから切り返すと1370ドル台へと急反発、高値では1380ドル台後半まで上昇。失速後もロンドン市場では1370ドル近辺までで下げ渋るも、NY朝には株安局面にも連れて1340ドル割れへと一段安。この日の安値をつけながら、先週末安値を下回らずに下げ渋るとNY午後には反発、NY引け後には1360ドル台へ。日足では上ヒゲを残したものの実質陽線となって調整一服の可能性も示唆。1420ドルが当面の主要レンジ上限となり、1340ドルを下限として維持できるかどうかが目先の攻防ポイントに。これを維持できれば高値圏での保ち合い形成を経ていずれ、高値更新トライへも。
月間ベースでは+288.1ドル、27.31%の大幅続伸。今年1月の+133.2ドル、14.63%を大きく上回り、少なくとも2012年以降では上昇率、上げ幅ともに最大。続伸は昨年10月以来、8ヵ月ぶり。
ドル円は-66銭、0.46%の反落。東京朝には144円半ばでの揉み合いから144円70銭台の高値をつけて失速、144円ちょうど近辺まで急落後にはいったん下げ渋るも午後には143円70銭台へと一段安。この水準で下げ渋ると欧州時間から反発へ、NY朝に144円50銭近辺まで上昇して頭打ち、低調となった米6月シカゴPMIの結果を受けて軟調推移。米10年債利回り低下にも連れ、NY終盤には144円割れ。トランプ大統領が米国産コメの輸入に消極的な日本を批判したことも円高圧力となった様子も。144円80銭の節目割れに伴う短期下値目安143円半ばまでの下値再トライへの流れがゆっくりと進行した形にもなり、もう少しの下げ余地も。
月間ベースではわずかに-3銭、0.02%の小反落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/30終値とチャート
1日の国内金価格は+96円、0.58%高で3日ぶりの反発。4月安値(15235)から6月最高値(17508)の38.2%戻し(16640)達成で調整局面一服となっての自律反発も、9日移動平均線(16996)が21日移動平均線(17032)を下抜けて下押し圧力に。この17000円近辺が地合い回復に向けての目安水準となる可能性も。16610円を維持できない場合には16520円程度までを目安に一段安の展開へ。
プラチナ価格は+12円、0.18%の小反発。前日の急落からの自律反発というよりも、下落局面での一服状態に。それでも堅調推移の9日移動平均線(6720)にサポートされる強気のパーフェクトオーダーを維持。9日線が目先の重要な攻防ラインに。これを割れると短期トレンド崩れとなって調整局面継続となりやすい状況に。維持できれば高値再トライのチャンスも。
※参考:金プラチナ国内価格7/1とチャート
- 2025年7月1日(火)時点の相場
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国内金 : 16,714 円 7/1(火) ▲96(0.58%) 国内プラチナ : 6,812 円 7/1(火) ▲12(0.18%) NY金 : 3,307.7 ドル 6/30(月) ▲20.1(0.61%) NYプラチナ : 1,343.0 ドル 6/30(月) ▼8.9(0.66%) ドル円 : 144.00 円 6/30(月) ▼0.66(0.46%)
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