金プラチナ短期相場観

米主要地区連銀製造業、7月はダラス連銀も急回復
更新日:2025年7月29日(火)
7月のダラス連銀製造業活動指数は0.9。6月から+13.6の急上昇。コロナ後最低で4年11ヵ月ぶり低水準となった4月(-35.8)からは3ヵ月続伸、半年ぶりのプラス圏へと急回復。
生産指数が3年7ヵ月ぶりの高水準となり、設備稼働率も3年2ヵ月ぶりの高水準。
新規受注は6ヵ月連続のマイナス圏推移が続くなか、3ヵ月続伸で4ヵ月ぶり高水準と回復基調。
価格指数は依然、高水準ながらピークアウトの兆しとなり、賃金関連指数は5年ぶりの低水準。
雇用は1年10ヵ月ぶりの高水準。見通し指数も半年ぶり高水準へと急上昇。
米主要地区連銀の7月製造業景況指数としては、NY連銀も5ヵ月ぶりにプラス圏へと急回復し、フィラデルフィア連銀も4ヵ月ぶりプラス圏で5ヵ月ぶり高水準へと急回復。
11ヵ月ぶり低水準へと反落したリッチモンド連銀以外は、急回復。
ただ、見通し指数はリッチモンド連銀も急上昇しており、主要4地区連銀全てで回復基調。
4ヵ月連続の節目50割れが続きながらも6月には3ヵ月ぶり高水準へと反発の可能性も示唆したISM製造業景況指数も、7月には5ヵ月ぶりの節目50回復が期待されます。
28日のNY金は先週末から-25.6ドル、0.77%安で4日続落。6月30日(3307.7)以来、4週間ぶりの安値。週明け時間外は3300ドル付近まで下げてスタート後に3330ドル台へと急反発、アジア時間の3340ドル台半ばが高値となってロンドン・NY市場にかけては軟調推移。週末の米国とEUとの関税合意を受けてのリスク回避の巻き戻しが進行するなか、アジア時間でのユーロ高ドル安がロンドン市場以降で巻き戻しの流れとなり、ドル高ユーロ安に連れてNY市場では3300ドル近辺まで急落。NY午後には3310ドル台で下げ渋りも、結果的に3330ドルの節目を割り込む形となり、3300ドル台半ばでの保ち合い崩れとなり、一定の下落局面が続く可能性も。FOMC結果などにも左右されながらも、利下げ見通しが強まらないようだと下押し圧力となって一段安へ、当面の下値目安は3200ドル近辺まで。
NYプラチナは-3.0ドル、0.21%安で5日続落。7月15日(1413.1)以来、2週間ぶり安値圏での推移が継続。5日続落は5月以来、2ヵ月半ぶりで今年4度め。時間外は1440ドルを挟んでの上下動、ロンドン序盤に1430ドル割れ後に切り返すと1460ドル台へと反発。1460ドル台後半の高値をつけて失速するとNY朝には安値で1420ドル割れへと急反落。NY午後には1420ドル台で下げ渋りも、上ヒゲ陰線となって20日移動平均線(1423.0)も下抜け。1450ドルの節目割れに伴う短期下値目安1360ドル近辺を目指す流れが継続。
ドル円は+90銭、0.61%高で3日続伸。7月18日(148.81)以来、10日ぶりの高値。東京朝の147円50銭台が安値となり、米10年債利回り上昇とドル高基調となった欧州・NY時間にかけて堅調推移。東京市場での148円回復トライ後には147円60銭台まで下押しも、東京市場終了時には148円回復再トライ、揉み合いを経て欧州時間には148円40銭台まで上昇。NY朝にかけて148円近辺までの下押しも、NY午後には148円50銭台へと反発し、148円半ばで下げ渋り。トランプ大統領の圧に屈しないパウエルFRB議長のタカ派姿勢と、財政悪化懸念にも配慮して利上げ先送りの日銀ハト派姿勢への期待感などもドル高円安基調をサポートか。目先、148円90銭の節目を上抜けると一段高トライへ、150円半ば辺りまでが短期上値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/28終値とチャート
29日の国内金価格は-21円、0.12%の続落。7月11日(17093)以来、半月ぶり安値圏での軟調推移。17370円の節目割れに伴う短期下値目安17250円近辺に向けた流れがゆっくりと進行し、6月安値(16618)から7月最高値(17683)の38.2%戻し(17276)を達成。多少の行き過ぎでは右肩上がりの21日移動平均線(17182)がサポート候補に。反発方向へは低下基調の9日移動平均線(17445)から17400円近辺の保ち合い形成水準が抵抗帯となる可能性も。
プラチナ価格は-44円、0.60%の続落で7月16日(7089)以来、2週間ぶりの安値。ゆるやかな上昇軌道を維持する9日移動平均線(7323)を割り込んで強気相場は崩れたものの、7240円の節目を維持して下げ渋り。7300円までのレンジで小幅保ち合いを形成する格好にもなり、一段安トライか、高値圏への反発トライか。7240円の節目割れなら一段安トライへ、短期下値目安は7120円近辺。7300円超へと切り返すことができれば高値圏再トライ、短期上値目標は7450円程度まで。
※参考:金プラチナ国内価格7/29とチャート
- 2025年7月29日(火)時点の相場
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国内金 : 17,274 円 7/29(火) ▼21(0.12%) 国内プラチナ : 7,243 円 7/29(火) ▼44(0.60%) NY金 : 3,310.0 ドル 7/28(月) ▼25.6(0.77%) NYプラチナ : 1,419.8 ドル 7/28(月) ▼3.0(0.21%) ドル円 : 148.54 円 7/28(月) ▲0.90(0.61%)
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