金プラチナ短期相場観

ISM非製造業は予想以上に失速、民間指標でも9月雇用は低調
更新日:2025年10月4日(土)
米政府機関の一部閉鎖3日め。米労働省発表の雇用統計が発表延期となり、民間発表のISM非製造業景況指数への反応が警戒されたものの、予想を下回る結果にもドル売りは限定的となった様子。
9月のISM非製造業景況指数は市場予想の51.7に対して50.0。
前月から-2.0の急失速で4ヵ月ぶり低水準。4ヵ月連続で節目50以上はギリギリ維持。
ただ、事業活動指数は49.9となって前月から-5.1ポイントの急低下、1年3ヵ月ぶりの低水準。新規受注も8月の56.0から9月は50.4へと急失速。
雇用指数は47.2で前月から+0.7で3ヵ月ぶり高水準も4ヵ月連続の節目50割れ。
価格指数は69.4で前月から+0.2の小幅上昇で2ヵ月ぶり高水準、2年10ヵ月では2番めの高水準。3ヵ月連続69ポイント台で高止まり。
総合指数では7ヵ月連続で節目50割れとなった製造業を上回る水準での推移が続くサービス業も、節目割れ目前の状況。
サービス業は雇用指数でも製造業を上回る水準を維持しながらも、低迷継続。価格指数は製造業を大きく上回る水準で高止まり。
民間発表の雇用関連指標では今週、ADPも低調、ISMも製造業、非製造業いずれも低調な結果に。
3日のNY金は+40.8ドル、1.05%の反発で2日ぶり、今年41回めの最高値更新。アジア時間に3860ドル付近まで下押し後に反発、ドル安局面に連れて3880ドル台へと戻すとNY朝には3900ドルの大台再トライ。米9月サービス業PMI改定値が予想を上回ったのに対し、ISM非製造業景況指数が予想を下回る低調となったことで上下動の反応も、下値を切り上げる展開となって高値では3910ドル台半ばまで上昇。前日の最高値には少し届かなかったもののNY引け後も3910ドル台を維持。3900ドルの節目を上抜けたことで一段高トライへと向かう可能性、短期上値目標は3950ドル近辺まで。下値サポートを3860ドルへと切り上げ、これを割り込むようなら3800ドル近辺までを目安に調整へ。
週間ベースでは+99.9ドル、2.62%高で7週続伸。7週続伸は2月以来、7ヵ月ぶりで今年2度め。
NYプラチナは+56.1ドル、3.54%高となって4日ぶりの反発。3日分の下げを取り戻して2013年2月20日(1647.1)以来、12年7ヵ月ぶりの高値。前日NY市場でつけた安値1550ドル付近で調整を終えて折り返し、押し目買いの流れとなったこの日、アジア時間の1580ドル付近が安値となり、ロンドン序盤にかけて1600ドルの大台を回復。NY金の堅調局面にも連れ、NY朝には1630ドル台へと一段高、高値では1650ドル付近まで上昇し、NY引け後も1640ドル台。次週、1640ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標1680ドル近辺までを目指す流れへ。下値サポートは1580ドル、割れると1520ドル近辺までが短期調整目安に。
週間ベースでは+38.6ドル、2.41%高で9週続伸。9週続伸は少なくとも2012年以降では最長。
ドル円は+21銭、0.14%の続伸。東京朝にはこの日の安値圏147円ちょうど付近から堅調推移、植田日銀総裁発言がタカ派的ではなかったことを好感する形で147円後半へと急騰すると午後には147円80銭台まで上昇。欧州時間には147円前半へと失速、147円30銭近辺での保ち合いとなって下げ渋るとNY市場ではISM非製造業景況指数が低調となったことを受けて147円付近へと急落。しかし147円割れを回避し、この日の安値を2度つけて切り返す形となり、米10年債利回り上昇にも連れてNY午後には147円40銭台を回復。結果的に147円半ばの節目割れに伴う短期下値目安146円付近に対しては前日まで2日連続146円60銭前後で折り返し。目先、147円がサポートとなって保ち合い回帰の様相に。147円を維持できない場合には146円近辺までの下値切り下げ再トライへ。
週間ベースでは-206銭、1.38%安で6週ぶりの反落。4ヵ月ぶりの大幅安。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/3終値とチャート
- 2025年10月4日(土)時点の相場
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国内金 : 20,016 円 10/3(金) ▲13(0.06%) 国内プラチナ : 8,148 円 10/3(金) ▲100(1.24%) NY金 : 3,908.9 ドル 10/3(金) ▲40.8(1.05%) NYプラチナ : 1,642.1 ドル 10/3(金) ▲56.1(3.54%) ドル円 : 147.46 円 10/3(金) ▲0.21(0.14%)
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