金プラチナ短期相場観

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トランプ関税効果?米貿易赤字は大幅縮小

更新日:2025年12月12日(金)

米貿易収支 2025年9月米国の貿易赤字は急縮小。
9月の貿易収支は-528億ドル。市場予想の-630億ドルを大幅に下回り、前月からは-10.9%縮小、8月も-23.2%縮小しており、2ヵ月連続の大幅縮小で2020年6月(-491.6)以来、5年3ヵ月ぶりの低水準。
輸出は前月比+3.0%の大幅増で過去最大となった4月以来、5ヵ月ぶりで過去2番めの高水準。前年比でも+5.7%、4ヵ月ぶりの大幅増。
一方、輸入は前月比+0.6%の小幅増で2ヵ月ぶりの高水準。前年比では-3.7%で2ヵ月連続、4ヵ月で3回めの前年割れ、2023年8月(-3.9%)以来、2年1ヵ月ぶりの大幅減。
トランプ関税前の駆け込みで急増した昨年からの反動減の状態が続く輸入に対し、輸出は緩やかに堅調推移。
足下の貿易赤字縮小は、トランプ関税効果の一つと言えるかもしれません。

なお、モノの貿易では対日本の貿易赤字も2020年6月以来、5年3ヵ月ぶりの低水準に縮小。米国の貿易赤字縮小には日本も貢献。

NY金・日足+20日移動平均線 2025年12月11日11日のNY金は+88.3ドル、2.09%の反発。終値ベースで最高値となった10月20日(4359.4)以来、1ヵ月半ぶりの高値。FOMC後の上昇局面はアジア時間の4270ドル台までで一服、巻き戻しの流れでは4240ドル近辺へ、4230ドル付近の安値をつけて下げ渋るとロンドン・NY朝にかけては4240ドル近辺での小幅保ち合いに。4250ドルの節目上抜け失敗か、と思われた流れは米失業保険申請件数の大幅増をきっかけにドル安急伸となったことで一転。再び節目を上抜けると4300ドルの大台も突破、高値では4310ドル台まで上昇し、NY引け後も大台を維持。大台を維持できれば一段高トライへの可能性も、4250ドルの節目突破に伴う短期上値目標は最高値圏トライ、4350ドル付近まで。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2025年12月11日NYプラチナは+66.0ドル、4.01%の大幅反発。今年高値をつけた10月16日(1755.1)以来、2ヵ月ぶりの高値。時間外は1680ドルを挟んでの保ち合いから徐々に下値を切り上げ、NY市場では金の急騰局面に追随、1700ドルの大台を回復すると高値では1720ドル台まで上昇。NY引け後には1710ドルの節目での攻防状態に。上下動を繰り返して保ち合いレンジを拡大する逆三角保合いを形成。10-11月にも同じ展開でこの時は上方ブレイク、今回も現時点では1710ドルの節目超えを維持できれば上方ブレイクへと向かう可能性、短期上値目標は今年最高値(1770)更新トライ。1640ドル割れへと下方ブレイクなら調整へ、短期下値目安は1550ドル近辺まで。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2025年12月11日ドル円は-52銭、0.33%の続落で12月5日(155.36)以来、1週間ぶりの安値。FOMC後の軟調な展開が続いた東京時間は155円半ばで小幅保ち合いとなって下げ渋り、東京市場終了時には156円10銭台まで反発も、これが高値となって失速すると欧州時間には155円半ばへと戻り売り。NY市場では予想外に低調となった失業保険申請件数をきっかけにドル安急伸となって軟調局面が加速、155円前半から一時155円割れへと下落。ただし154円90銭台で下げ渋るとNY午後には米10年債利回り上昇にも連れて155円半ばへと巻き戻し。155円から157円までのレンジ下限を維持して保ち合い継続へ。155円を維持できなくなれば調整局面入り、短期下値目安は153円半ばまで。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/11終値とチャート

12日の国内金価格は+185円、0.80%高で5日続伸。3日連続、今年47回めの最高値更新。5日続伸は10月以来、2ヵ月ぶりで今年6回め。サイクル的には上値トライ一服後の調整となりやすい状況ながら、NY金の急騰に押し上げられた格好。NY金が日柄調整から値幅調整へと移行するようなら下押し圧力に、重要イベントを終えたNY金は年末にかけて調整も入りやすくなる可能性も、ドル円は次週の日銀利上げで多少の円高圧力も想定されることから国内金も年内は一服感が漂う可能性も。
週間ベースでは+462円、2.01%高で3週続伸。

プラチナ価格は+166円、1.84%の反発。2日前の最高値(12月10日、9211)更新再トライへ。9日移動平均線(9017)にもサポートされて強気相場のなか、最高値圏での保ち合いを形成。保ち合いから上方ブレイクで水準を切り上げてきた展開が今回も続くようなら、9220円超へと最高値更新で短期上値目標は9300円台へ。逆に9020円の節目割れへと反落なら調整へ、短期下値目安は8900円前後まで。
週間ベースでは+302円、3.40%高で3週続伸。
※参考:金プラチナ国内価格12/12とチャート

2025年12月12日(金)時点の相場
国内金23,437 円 12/12(金) ▲185(0.80%)
国内プラチナ9,194 円 12/12(金) ▲166(1.84%)
NY金4,313.0 ドル 12/11(木) ▲88.3(2.09%)
NYプラチナ1,713.2 ドル 12/11(木) ▲66.0(4.01%)
ドル円155.55 円 12/11(木) ▼0.52(0.33%)

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