更新日:2013年8月2日(金)
月末月初の今週は、重要な経済指標の発表が相次ぎ、しかも好調な数字が続出。とりわけ米国経済の堅調ぶりが目立つ状況。
ケース・シラー米住宅価格指数、ADP雇用統計、米4-6月期GDP、失業保険申請件数、ISM製造業景況指数などいずれも好結果となり、水曜日までおとなしくしていた市場も木曜日になって一気に動き始めた形。本日の米雇用統計という最大のイベントを残しながらも、待ちきれずにリスク資産への買いが入った様子。
しかし、これだけ好調な数字が続き、7月分雇用統計に関連する指標も好調となっており、以前ならもっと動いてもよさそうな状況のような気も。
おそらく、テクニカル的にもう少し地合いがよければ、もっとリスクオンの勢いが増していたのかもしれません。
ドル円なども、もう少し円高方向に進めばさらに下落が進みそうな、ぎりぎりの局面まで軟調地合いが続いていました。
調整色の強かった流れのなかで、上昇の勢いはやや相殺されたのかもしれません。
今夜の雇用統計をそれなりの好結果で通過後、ドル円の軟調地合いが完全に払拭できれば、円安再開の流れも本格化していく可能性もありそうです。
日銀のマネタリーベースは順調に過去最高を更新中。FRBのQE3が予定どおり9月以降に縮小していくと、ソロスチャートの傾きもより急角度へ。ドル円の長期円安サポート材料となりそうです。
NY市場、金相場は3日続落も0.1%の小動き。1,330ドル手前まで上昇後は、米・新規失業保険申請件数、ISM製造業景況指数の好調な結果を受けてドル買い・株高に反して下落。それでも前日終値付近で下げ止まるところには金の底堅さも見え隠れ。前日のADP雇用に続いて雇用関連指標が上振れたことで本日の雇用統計でも好結果が予想されるところ。その時に1,300ドルを維持できるかどうか。
現状は上昇トレンドで1,350ドル台が上値目標、サポートは1,300ドル、下方向の節目が1,270ドル台。
この日のプラチナは金に追随せず、米国経済の堅調さを示す指標結果にリスク資産が買われ、再び史上最高値更新となったNYダウなどの上昇に追随した格好で1.01%上昇。しかし相変わらず1,450ドルの見えない厚い壁に阻まれる状況。上値目標1,470ドルは近くて遠い存在。サポートラインは1,410ドルから1,420ドル台へと切り上がってきている状態でレンジ縮小中。
ドル円は1.7%の大幅反発。好調な経済指標に素直に反応して1週間ぶりの99円台に。結局97円台前半の下値目標は、あと一歩のところでチャレンジ終了が濃厚。一目均衡表の雲の下限や昨年9月からの上昇分の23.6%戻しラインなどが集中し、さらには大規模な買いが噂されていた97円台50銭付近の壁は想像以上に堅かった様子。しかし短期的にはまだ円高方向優勢の流れ。100円30銭から50銭台の節目を突破できれば円安加速も。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場8/1終値とチャート
国内、金価格は0.1%の続伸。しかし4,350円付近から離れられない状況が継続。雇用統計をきっかけに動き出す可能性は大。上下の節目4,480円と4,260円の間で流れはわずかに上向き。
プラチナは1.4%の大幅続伸で上方向の節目超え、上値余地は拡大。4,820円付近の90日移動平均線を超えることができれば、最大で4,950円程度まで上昇の可能性も。サポートラインは4,700円。
※参考:金プラチナ国内価格8/2とチャート
2013年8月2日(金)時点の相場
国内金:4,347 円 8/2(金) ▲4(0.09%)
国内プラチナ:4,786 円 8/2(金) ▲64(1.36%)
NY金:1,311.0 ドル 8/1(木) ▼1.4(0.11%)
NYプラチナ:1,443.8 ドル 8/1(木) ▲14.5(1.01%)
ドル円:99.53 円 8/1(木) ▲1.67(1.70%)
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