更新日:2013年8月14日(水)
インド政府が金の輸入関税を過去最高の10%へと引き上げました。わかっていたことですが、金相場へも多少の影響があったようです。インドでは拡大が続く経常赤字と貿易赤字に苦しみ、輸入量の多い金に対する輸入規制強化が続きます。
今年に入って、金の輸入に関わる融資を制限したり、現金一括払いに限定したり、輸入分の20%を輸出へ回すよう強制したりと様々な規制が政府から打ち出されています。
昔から、金はインド人の生活に染み付き、インド文化の一つとも言える、インド人の金への愛着。そんなインド国民に圧力をかけるかのように金輸入への圧力も高まります。
インドの金輸入関税は、昨年の3月に2%から4%へと引き上げられ、今年1月には6%へ、6月には8%、そして2ヶ月後の8月、今回は10%へと引き上げられました。
1年半で8%も引き上げられています。
2年間で5%の消費増税決定をためらうどこかの政府も、インド政府の強硬姿勢を見習うべきなのかもしれません。
NY市場、金相場は5日ぶりに1%の反落。7月末高値水準の1,330ドル台で上値を押さえられた形で、この1,330ドル台から1,350ドルの価格帯は、4月と5月急落局面での安値水準でもあり、抵抗帯となり易い価格帯。上値目標1,550ドル台への大きな壁となっている可能性も。
プラチナは1ドル、0.07%上昇とほぼ変わらず。このところ終値ベースで日々の動きを見ると、金と連動性は縮小傾向。しかし、日中の流れを見ると同じような流れが続きます。昨日は金が10ドルほど上昇した後に20ドル下げる展開、プラチナも10ドル上昇して下落するものの下げ幅が10ドル程度でとどまったことで前日比プラス圏を維持。この下げ幅の違いが金とプラチナの価格差拡大へとつながっています。
プラチナのサポートラインは1,420ドル台、その上の1450ドル付近。弱めの上値目標として1,550ドル台。
ドル円は1.34%の大幅上昇で2日続伸。96円台での揉み合いを上抜けて上値メドと見られた98円手前を突破。米小売売上高の堅調推移などもドル高材料となった模様。ただ、ドル高円安の流れがまだまだ進む地合いでもなく、反発局面は一旦小休止の可能性大か。円高圧力は弱まりつつあり、新たなトレンド模索へ。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場8/13終値とチャート
国内、金価格は0.1%の小幅上昇で5日続伸。流れは上向きへと好転、上方向の節目は4,480円、下方向は4,150円と広めのレンジ内のちょうど半ば付近。今の4,350円手前辺りは7月末にも1周間居座り続けた居心地の良い水準。ここをしっかり超えられるようなら上昇バイアス拡大へ。
プラチナも0.7%上昇で5日続伸。2ヶ月ぶりに4,900円の大台を回復。上値目標4,950円まであと一息。このターゲットは6月の急落前の揉み合い水準でもあり、非常に重要な節目。順調に到達できるようなら5,000円の大台、さらには次の目標地点5,070円辺りへの可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格8/14とチャート
2013年8月14日(水)時点の相場
国内金:4,345 円 8/14(水) ▲4(0.09%)
国内プラチナ:4,908 円 8/14(水) ▲36(0.74%)
NY金:1,320.5 ドル 8/13(火) ▼13.7(1.03%)
NYプラチナ:1,499.7 ドル 8/13(火) ▲1.0(0.07%)
ドル円:98.20 円 8/13(火) ▲1.30(1.34%)
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