更新日:2013年10月30日(水)
世界のGDPの4分の1に達する米国のGDPの約7割を個人消費が占めます。その米国の個人消費のうち3割が、11月後半から始まる年末商戦で稼ぎ出されます。そんな重要な時期を前に、やや気になる経済指標結果も出始めています。
バーナンキFRB議長も気にする、民間調査機関のコンファレンスボードから発表された10月の消費者信頼感指数は71.2。政府機関の閉鎖による影響も懸念されていたものの、前月の80.2から大きく低下し、市場予想の75.0も下回る結果に。
さらに9月分の小売売上高は市場予想の前月比+0.1%に対して-0.1%となり、今年2月以来の減少へ。政府機関閉鎖前の時期に既に落ち込みが見られるのところが懸念材料となりそうです。減少要因には自動車販売の落ち込みがあるようで、自動車を除く売上高では前月比+0.4%と予想どおりの水準となっているところは救い。(自動車販売の低迷はプラチナ相場への懸念材料ですが)
目先、労働市場の改善状況とFRBによる今後の見通しに注目が集まりますが、この先、テーパリング開始時期の判断材料としては、米国経済を支える個人消費の動向にも大きく左右されることになります。
NY市場、金相場は0.5%下げて2日続落。ドル高優勢の流れに沿った形で売り優勢、1,360ドルから1,340ドルまで下げて少し反発。値動きのレンジは前日とさほど変わらず、その前日の十字線に呼応するように陰線を形成するも下げ幅は控えめ、依然10月高値圏。1,360ドル台の見えない壁の手前で足踏み状態が継続。上値目標水準1,410ドル台、サポート水準は1,320ドル台。
プラチナも0.75%の反落。やはり1,470ドル台では上値が重い様子。1,480ドル台の目標水準は近くて遠い状態となりつつある傾向も、上昇トレンド中の軽めの押し目。1,430-50ドルがサポート水準。
ドル円は0.53%上昇で3日続伸。97円20銭台から98円20銭の狭いレンジの上限近辺に到達。来週の雇用統計の信頼性が疑問視されるなか、本日のADP雇用報告の結果への注目度が高まり、改善傾向が見られればドル高方向へと動き出す可能性も。さらに、FOMCでの今後の見通しがタカ派的な内容となった場合にはその流れが加速することに。
なお、この場合には金とプラチナの強気の流れが反転してしまう可能性にも要警戒。
※参考:金プラチナ相場とドル円10/29 NY市場終値とチャート
国内、金価格は4日ぶりに0.18%の下落。目標水準4,420円近辺にほぼ到達したことにより小幅反落となったものの、上方向へのバイアスはまだまだ強く、もう一段の上昇の可能性も。4,420円をしっかりと超えると、NY市場がもう少し上昇し、サポートライン4,350円を割れない限り、4,500円付近までの上昇余地が。さらには、少し弱めながらも4,560円辺りまでの上昇余地拡大の可能性も。
プラチナは0.21%上昇で4日続伸。ここから上、4,800円近辺までは比較的スムーズに上昇しやすい水準。第1目標4,800円台前半、4,820円辺りまでの到達確率は今のところ比較的高めか。第2目標として4,880円近辺、サポートラインは4,660円。
※参考:金プラチナ国内価格10/30とチャート
2013年10月30日(水)時点の相場
国内金:4,407 円 10/30(水) ▼8(0.18%)
国内プラチナ:4,765 円 10/30(水) ▲10(0.21%)
NY金:1,345.5 ドル 10/29(火) ▼6.7(0.50%)
NYプラチナ:1,461.9 ドル 10/29(火) ▼11.0(0.75%)
ドル円:98.18 円 10/29(火) ▲0.52(0.53%)
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