更新日:2013年12月5日(木)
先週まで8週間連続で上昇し続けたNYダウは、今週に入って1.2%の下落中。米国の量的緩和縮小への思惑の高まりを背景に株安基調が進み始めています。NYダウとの相関関係を強める日経平均も年初来高値更新後は軟調推移が続きます。日経平均との相関関係を強めるドル円相場も年初来高値目前の103円台まで上昇後はやや押し戻される展開に。そしてドル円との逆相関関係を強めるNY金相場は年初来安値近辺まで下げてやや反発へ。
NYダウ上昇→日経平均上昇→ドル円上昇→金下落、の流れが続くなか、足元では、NYダウ下落→日経平均下落→ドル円下落→金買い戻し、という関係性が成り立ちます。
30日間の相関係数の推移で見ると、NYダウと日経平均との関係性は0.867台へと急上昇中。日経平均とドル円は、0.931台へとさらに強い関係性を示す水準へと上昇中。そしてドル円とNY金は-0.930台と強い逆相関関係を示すレベルで推移中。
それぞれの関係性は、どちらが鶏でどちらが卵かは不明ですが、その関係性が足元で強まっていることは事実です。
昨日のADP雇用報告での好結果を受けて、雇用統計もポジティブな結果に?という期待は高まります。そうなった場合、足元の株安基調は続きそうですが、ドル円は、ドル買い要因と、株安に伴うリスク回避傾向による円買いとの交錯で、それほど下落しないことも考えられます。むしろドル高優勢とも。金にとってはやはり売り材料。
日経平均とドル円との相関関係がやや弱まる可能性はありますが、NYダウと日経平均、ドル円と金との関係性は変わらず、という状況が続きそうです。
NY市場、金相場は2.16%の大幅反発。10月22日に9月分雇用統計下振れで2.04%上昇した時以来となる2%超の上げ幅。1,210ドルまで売リ込まれると、株安ドル安傾向が進むリスク回避の地合いに合わせてショートカバーも進んだ様子。下値メド1,200ドル前後に到達したことで流れが変わリ始めた、という判断はまだ早そう。週末までは乱高下の可能性もあり、1,200ドル前後まで再度下落するリスクも継続。1,250ドル台がレジスタンス。
プラチナ相場は1.49%の続伸。騰落率1%超となる日が続き、上下に振られる展開。下落バイアスは弱まってはいるものの、流れが変わるまでには至らず。とりあえずのレジスタンス超えで1,430ドル付近まで上昇の可能性。但し現時点での確率は低めか。サポートラインは1,340ドル台。
ドル円は0.15%の続落。ADP雇用報告の上振れにはドル買い円売りで反応したものの、ISM非製造業景況指数や住宅関連指標などはぱっとせず、102円台後半での上値の重さも目立ち、一時101円80銭台まで下落。102円90銭台の目標到達後の一服感が継続し、しっかりとした押し目を形成。急上昇してきた流れがいったん終了し、この近辺で少し揉み合い形成後、再び103円台の高値トライへ向かうようなら円安方向へ再加速の可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円12/4 NY市場終値とチャート
国内、金価格は0.9%の反発。雇用統計を控えて既に乱高下状態が継続。方向感はニュートラルで上下どちらにも振れやすい状態ももう少し継続。上下の目安は4,290円と4,190円。週明け、どちらか抜けた場合には方向感も出始める可能性。
プラチナは0.41%の続伸。しかし4,650円台の9日移動平均線も超えられない状態で4,550円付近までの下落リスクは継続。4,680円のレジスタンスラインを超えてくると今の短期下落トレンドもそろそろ終了の可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格12/5とチャート
2013年12月5日(木)時点の相場
国内金:4,242 円 12/5(木) ▲38(0.90%)
国内プラチナ:4,652 円 12/5(木) ▲19(0.41%)
NY金:1,247.2 ドル 12/4(水) ▲26.4(2.16%)
NYプラチナ:1,376.0 ドル 12/4(水) ▲20.2(1.49%)
ドル円:102.35 円 12/4(水) ▼0.16(0.15%)
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