更新日:2014年3月31日(月)
国内では増税前最終日となり、相変わらず金貨やゴールドバーなど金需要への駆け込みも続いているようです。増税による短期売買メリットよりも、長い目でみた金の優位性を考慮して購入される人が増加傾向にあるようです。一昨年までリサイクルによる売却量のほうが多かった日本でも、昨年は購入量が上回り、インドや中国にはまだまだ及ばないものの、金投資を本格的に検討する人が増えつつあります。
以前は、金利や配当などのインカムゲインのない金は、どちらかと言えば魅力に欠けると見る人が多かったかもしれませんが、株や為替などと比べて急落する可能性は低いのではないか、少なくとも紙切れになる心配はない、とリスク資産の一部を金へと振り向ける流れは今後もゆっくりと続くのかもしれません。
昨年1年間で金相場が28.26%の大幅下落となったことにより、中長期的に見た下げ止まり感もあり、実際に今年に入ってからは上昇しています。これに対して昨年56.72%と大幅上昇した日本株は、今年は年初から低迷が続き、金の7.61%上昇に対して日経平均はここまで9.79%下落の独歩安状態。
そんな状況も金需要の高まりへのサポート材料となっていそうです。
ただし、足元では日本株にもようやく下げ止まり感も見られ始めており、円安傾向の進展とともに、新年度以降の再上昇への期待も高まります。
この3月には急落局面を迎えた形の金相場にも、節目の1,300ドル近辺でやや下げ止まり感も見られます。
日本株がこの3ヶ月間の低迷から脱却するのか、金相場がこの半月間の急落局面から脱するのか、どちらか一方の流れが変われば、残る一方は流れ再開、となる可能性が高まります。
その答えは、月初の重要指標通過後の今週末、方向性も明確になりそうです。
週明けの国内金価格は3営業日ぶりの反発となる1.13%上昇。直近の目標水準4,490円近辺をクリア後、やや行き過ぎて戻って来た形。為替が金曜夜間から円安傾向を強め、NY金の週明けも1,300ドル方向に戻すような動きで始まっていることが国内価格をサポート。ここから反発傾向が継続するかどうかは微妙な状況で、今週の重要指標ウィークを終えるまでは明確な方向感が出ない可能性も。下方向には4,430円の節目をキープすることが重要、上方向には4,490-4,500円の重要水準が抵抗線となり易く、超えることが出来れば、先週までの下落幅の38.2%戻しとなる4,539円、半値戻しの4,571円辺りが目安に。
月間ベースでは-50円(-1.1%)となり、4ヶ月ぶりの反落。1-3月期の騰落状況は+207円(+4.84%)。
プラチナは1.63%の大幅反発となり、6日ぶりの上昇。90日移動平均線を下抜けて200日移動平均線に接近、過熱感の高まりによって反発。下値メド4,750円近辺まで下値再トライの可能性は残るものの、いったん流れが変わったのであれば、3月の下落幅の38.2%戻しライン4,904円近辺まで上昇する可能性は大。
月間ベースでは-57円(-1.16%)と反落。1-3月期の騰落状況では+60円(+1.25%)。
※参考:金プラチナ国内価格3/31とチャート
2014年3月31日(月)時点の相場
国内金:4,484 円 3/31(月) ▲50(1.13%)
国内プラチナ:4,869 円 3/31(月) ▲78(1.63%)
NY金:1,293.8 ドル 3/28(金) ▼0.9(0.07%)
NYプラチナ:1,404.7 ドル 3/28(金) ▲7.5(0.54%)
ドル円:102.87 円 3/28(金) ▲0.69(0.68%)
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