更新日:2014年4月1日(火)
消費税が5%から8%に引き上げられた初日。国内の金価格、プラチナ価格はそれぞれ大きく上昇していますが、増税に伴うメリットを享受することはできたのでしょうか。
消費税5%の最終日となった3月31日の価格と比較すると、国内の一般的な地金相場価格の買取価格(売却時の価格)ベースでは、
金価格はグラムあたり4,484円から4,559円へと75円(1.67%)の上昇。しかし、3月31日の小売価格(購入時の価格)はグラムあたり4,567円。
4,567円で購入したものを本日売却すると4,559円。グラムあたり8円の損失となります。
プラチナ価格は4,869円から5,005円へと136円(2.79%)もの上昇。3月31日の小売価格(購入時の価格)はグラムあたり4,994円。
4,994円で購入したものを本日売却すると5,005円。グラムあたり11円の利益となります。
購入価格と売却価格には一定の価格差(スプレッド)が存在する為、それほどの利益は見込めないことは周知の事実でしたが、金価格は1.67%も相場価格が上昇したにもかかわらず、増税メリットを生かし切れず。プラチナはなんとか増税メリットによりプラスとなりましたが、それでも相場価格が2.79%も上昇したのに対して利益はごくわずか。
やはり地金購入は短期売買には向きません。それでも増税効果でスタート価格は確実に押し上げられています。今後、すぐに上昇するとは限りませんが、円安の可能性も高まりつつある今後の状況を睨みながら、気長に相場動向を見守ることが得策のように思えます。
週明けのNY市場、金相場は0.77%安の4日続落。1,300ドルの高値から日中は1,290ドル台での推移、NY時間には1,280ドル台へ。シカゴ購買部協会景気指数の下振れやイエレンFRB議長講演に買われたのも一時的、すぐに元の売り基調の流れに。結局2月10日以来の安値水準となる1,280ドル台前半で落ち着いた形。年末からの上昇値幅の半値戻しとなる1,287ドル付近に位置し、いったん落ち着く可能性も。さらに下値模索の場合には61.8%戻しとなる1,262.1ドルから1月末までのレンジ高値水準となる1,250ドル近辺が目安。
月間ベースでは-37.8ドル(-2.86%)となり、3ヶ月ぶりの反落。1-3月期の騰落状況では+81.5ドル(+6.78%)。
プラチナ相場は1.15%上昇し2日続伸。目標水準1,400ドル近辺到達後、売られ過ぎの状態からようやく反発。まだ下方向へのバイアスが強めの状態は続き、1,390ドル台がサポートラインとなるかどうか。
月間ベースでは-26ドル(-1.8%)の反落。1-3月期では+49.7ドル(+3.62%)。
ドル円は0.34%上昇し3日続伸。前週末の円安の流れが継続し、上方向の節目となる103円30銭台トライへ。節目超えとなる103円40銭台まで上昇するもシカゴ購買部協会景気指数の下振れなどをきっかけに反落。一時的に103円割れも103円台前半へと持ち直し。節目超えへの再トライに成功すると年末高値105円が視野に。
月間では+1.36円(+1.33%)となり3ヶ月ぶりの反発。1-3月期では-2.06円(-1.96%)。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/31終値とチャート
国内金価格は1.67%の大幅上昇で2日続伸。円安効果と消費増税に伴う若干の水準切り上げもあり、大きく値を戻した形。ここから円安がさらに進むようなら流れが変わる可能性も。しかしNY市場の上値の重さが懸念材料。4,430円台から4,710円までの広めの範囲内で新たなレンジの模索へ。先週までの下落幅の38.2%戻しとなる4,539円、半値戻しの4,571円辺りが当面の目安に。
プラチナは2.79%の大幅続伸。2日連続の大幅上昇で5,000円の大台回復。4,790円台で下値トライを終えて切り返した形となり、下押し圧力も大きく緩和。今年高値の5,087円が当面の上値抵抗線に。
※参考:金プラチナ国内価格4/1とチャート
2014年4月1日(火)時点の相場
国内金:4,559 円 4/1(火) ▲75(1.67%)
国内プラチナ:5,005 円 4/1(火) ▲136(2.79%)
NY金:1,283.8 ドル 3/31(月) ▼10.0(0.77%)
NYプラチナ:1,420.8 ドル 3/31(月) ▲16.1(1.15%)
ドル円:103.22 円 3/31(月) ▲0.35(0.34%)
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