更新日:2014年5月28日(水)
1,290ドル台付近で凍りついたように膠着していた金相場のバランスが変化日到来のタイミングで崩れ始めました。連れ安となったプラチナ相場も今年高値をつけて以降2日続落の大幅安で、トレンド転換の兆しも。102円台の壁を超えられないドル円も、これをきっかけに大きく動き出す可能性も出てきそうです。
しかし、きっかけは金ではなく、むしろドル円のほうだったのかもしれません。
ドル円の変化日は23日、その2日前に一時101円割れまで下落して急反発すると3日続伸、23日には102円台トライとなる水準に到達していました。先週末のドル買いの流れが、週明けの金相場にも影響した可能性もありそうです。
さらにドル円の前に変化日を迎えていたのは日経平均、14,000円台前半で低迷を続けていた日経平均は、雲のねじれで変化日となった16日の翌営業日、19日に14,000円割れを試して反発へ。今では14,600円台まで上昇し、5日続伸に挑戦中。
堅調推移の欧米株の流れに、遅ればせながらも追随の可能性を見せ始めているようです。
米10年債利回りが2.5%割れで底値をつけて反発、とはなりきれていないことで、ドル円の反発傾向にも一服感が漂いますが、市場のバランスが崩れ始めている可能性が、今後の相場動向に微妙な影響を及ぼしそうです。
次に変化日を迎えるのは今週末のプラチナ相場。現時点では上昇トレンドが失速し、下向きかけた流れ。南アの鉱山ストが終結方向に向かうなら、下向きの流れ加速で大幅安の可能性も。しかし大きく下げたところでは買い戻しも必至の状況に。
月末月初の重要イベントも控え、プラチナ相場の変動がきっかけとなるかどうかは別としても、市場が大きく動き出す可能性は十分にありそうです。
為替と株、金の脱FROZEN相場も近いかもしれません。
三連休明けとなった27日のNY市場、金相場は2.03%の大幅続落。欧州時間からジリジリと売られる展開となり、欧米株高の流れに加え、米4月の耐久財受注、ケースシラー住宅価格指数、消費者信頼感指数などの好結果とともに、4月以降続いていたレンジ相場の下限1,280ドルの節目を下方ブレイクしたことにより加速、2月7日以来、3ヶ月と3週間ぶりの安値水準へ。節目を大きく割れたことで、下値トライの動き進行の可能性大。当面の目標水準は1,230ドル近辺。
プラチナ相場は0.71%の続落。1,500ドルの大台の壁を破れず、反落の流れが継続。ここまでサポートラインとなっていた9日移動平均線を割れ、節目の1,460ドル台もわずかに割れようかという状況で上昇バイアスもかなり後退。目先は1,440ドル近辺までの下押しリスクも浮上。
ドル円は0.05%の小反発。徐々に円安方向へと傾斜しつつある流れで102円10銭台まで上昇も、この近辺での上値の重さは払拭し切れず。101円30銭の節目と200日移動平均線にサポートされて反発に転じた流れは続き、90日移動平均線とも重なる上方向の節目102円30銭へのトライが継続。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/27終値とチャート
国内金価格は2.18%の大幅下落。4月以降ゆるやかに上値を切り下げてきた流れが、4,500円のサポートラインと90日移動平均線を押し切った形で下方ブレイク。3月28日以来2ヶ月ぶりの安値水準に。当面の下値余地は4,350円付近まで拡大。
プラチナも1.03%の大幅反落。先週末の目標水準5,160円近辺到達で力尽きてしまった形で
、次の目標水準5,250円近辺を目指す流れは大きく後退。5,090円台のサポートライン付近で下げ止まれるかどうか、微妙な水準に。
※参考:金プラチナ国内価格5/28とチャート
2014年5月28日(水)時点の相場
国内金:4,439 円 5/28(水) ▼99(2.18%)
国内プラチナ:5,108 円 5/28(水) ▼53(1.03%)
NY金:1,265.5 ドル 5/27(火) ▼26.2(2.03%)
NYプラチナ:1,462.3 ドル 5/27(火) ▼10.5(0.71%)
ドル円:101.98 円 5/27(火) ▲0.05(0.05%)
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