更新日:2014年9月29日(月)
2014年は株高、ドル高円安傾向がさらに進み、金とプラチナはまだ下落するだろう、との見方が年初の大方の市場予想となっていました。往々にして、偏り過ぎた予想は外れやすいもの。
案の定、今年の上半期は大方の予想を裏切る結果となっていました。
2014年上半期の主要指標の年初来騰落率を比較すると、
ドル円:-3.76%、ユーロドル:-0.48%、NY金:+9.96%、プラチナ:+8.15%、NYダウ:+1.51%、日経平均:-6.93%など。
ドル安円高、金とプラチナは大きく買われ、米株は上昇も限定的、日本株は大きく売られる展開、とほぼ市場予想の真逆の展開に。
しかし、ドル円相場は100円割れ、90円を割れる可能性も、との見直し予想も聞かれ始めた頃から流れは反転。
9月終盤現在までの年初来騰落率では、
ドル円:+3.8%、ユーロドル:-7.8%、NY金:+1.09%、プラチナ:-5.04%、NYダウ:+3.24%、日経平均:-0.38%。
ドル高円安方向へと反転して加速し、ユーロ売りも大きく加速、金は上半期の上昇分をほぼ帳消し、プラチナは上半期上昇分の倍返し状態、NYダウは上値を伸ばし、日経平均も大きく出遅れた分をほぼ解消。下半期は、年初の市場予想どおりの方向性へと、急速に向かい始めたようです。
なお、米10年債利回りは6月末時点の年初来騰落率-15.61%から、現時点での-15.95%とほとんど変わりません。むしろ、わずかに下落。
この夏場、ドル円が大きく反転したことに対して、米10年債金利は影響を及ぼしていなかった、ことになります。
米10年債利回り上昇がドル円を押し上げる訳ではないものの、両者の連動性が高いのは事実であることから、いずれ米10年債利回りが上昇する可能性は高いと言えます。
しかし、ドル円相場は年末には120円、日経平均は17,000円、いや18,000円も、との声も聞かれ始めた昨今、目先のドル円110円台は十分あり得るとは予想しますが、あまりに市場予想が偏り過ぎると、また逆方向へ、というパターンも懸念されることになります。
29日の国内金価格は0.28%の小幅続伸。NY金相場の安値警戒感とドル円の高値警戒感とのバランス均衡状態の範囲内での小幅上昇。4,560円台から4,590円台までの水準を主要レンジとする保ち合い状態の様相を強め、4,500円付近までの下落リスクはいったん解消し、仕切り直し。現状の均衡状態が極端に崩れることがない限り、しばらくは保ち合い傾向が続きそうな状況。
プラチナは0.49%安となり5営業日続落。円安とNYプラチナ安とのバランスが崩れた状態が続き、NYプラチナの一方的な下落に追随する状況。3月31日の4,869円以来の安値圏に位置し、この下にはその前営業日3月28日の4,791円。この時期はボラティリティが拡大し、上下に大きく動いた時期。さらに次の下値目安は今年最安値、2月5日の4,664円、昨年12月20日の4,472円。一方的に売られ過ぎの現状、当面意識される水準は3月安値。
※参考:金プラチナ国内価格9/29とチャート
2014年9月29日(月)時点の相場
国内金:4,584 円 9/29(月) ▲13(0.28%)
国内プラチナ:4,890 円 9/29(月) ▼24(0.49%)
NY金:1,215.4 ドル 9/26(金) ▼6.5(0.53%)
NYプラチナ:1,302.0 ドル 9/26(金) ▼12.2(0.93%)
ドル円:109.28 円 9/26(金) ▲0.54(0.50%)
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