更新日:2015年2月6日(金)
昨年末以降続く原油安やユーロ安の流れが足元では乱高下状態となるなか、日米の株価やドル円、金は三角保ち合い状態が継続中。
日経平均は12月8日高値18,030.83円と1月16日安値16,592.57円を頂点とした三角保ち合いを形成し、NYダウも12月26日高値18,103.45ドルを頂点に下は17,000ドル近辺の水平線を底辺とし、足元では既にやや上抜けの兆しも。
ドル円も12月高値121円80銭台と12月安値115円50銭台を頂点とした三角保ち合い、NY金相場は年初からの急上昇トレンド一服後、1月高値1,307.8ドルと1月末の1,251ドルを頂点するペナント型の三角保ち合いに。
なお、株価やドル円は長期上昇トレンド一服後の三角保ち合いとなっているのに対し、金相場は長期的にはゆるやかな下落トレンド中の反発局面としての短期上昇トレンド一服後の三角保ち合い。
そんな状況で迎える米雇用統計は、三角保ち合いブレイクのきっかけとなりうる格好の材料に。
昨日発表された新規失業保険申請件数は27.8万件と予想を下回る好結果。前回発表時の水準26.5万件(26.7万件に修正)が15年ぶりの低水準となったものの、祝日や特殊事情による急減も危惧された割には今回の増加は限定的。なお、雇用統計の調査対象週となる1月17日までの週は30.7万件から30.9万件へとわずかに上方修正。12月分の雇用統計対象週、12月13日までの週の28.9万件からは2万件の増加。
水曜日に発表されたADP雇用統計は好調を維持しながらも事前予想を下回り、前月からも4万人の減少。過去分修正により、12月分までのADPと雇用統計NFPとの相関関係は過去最高水準に高まっています。24カ月の相関係数は0.6477、12カ月の相関係数では0.7608。ドル円とNYダウの30日間の相関係数を上回ります。
前月比+20万人超の好調は維持するとしても、前月分を上回る20万人台後半となるようなサプライズの可能性はかなり低いのではないかと予想されます。
賃金上昇率等、注目ポイントも分散するなか、市場の反応も限定的となり、三角保ち合いブレイクは先送りとなる可能性がやや高め、と予想します。
5日のNY金相場は0.14%の小反落。株高の流れに伴う軟調推移で1,260ドル割れも1,250ドル台のサポートラインで反発。しかし三角保ち合いのレンジ縮小は継続、方向感喪失状態で迎える雇用統計の結果次第で大きく動き出す可能性。節目の1,250-1,280ドルを抜けた方向へさらに20ドル程度の変動幅が予想される。
プラチナ相場は0.87%高となり3日続伸。下落トレンド中の戻り局面からの小さな三角保ち合いを上抜けたことで上方向への流れが加速、上値目標1,260ドル台に対して1,250ドル台後半まで上昇。少し長めのスパンでは、今年高値1,290.3ドルと昨年末の安値1,175.6ドルを頂点とした三角保ち合いを形成中。短期目標水準1,260ドル台に到達すると、大きめの三角保ち合い上抜けへの可能性も高まる状況へ。
ドル円は0.21%の小反発。117円台前半での小動きが続き、足元でのやや軟調な状態も継続、116円台半ばまでの下値余地も。上方向への節目水準118円台半ばを超えると12月から続く三角保ち合い上抜けの可能性が高まり、昨年高値水準121円台への再トライへ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/5終値とチャート
6日の国内金価格は0.43%の反落。昨年秋以降続く上昇トレンドのサポートラインと1月後半につけた今年高値5,298円とで三角保ち合いを形成中。目先は軟調推移継続で下値余地5,050円台程度までなら三角保ち合いの範囲内。上方向、5,140円のレジスタンスライン超えなら三角保ち合い上方ブレイクで5,230近辺までの大幅反発の可能性。
週間ベースでは-12円(-0.23%)で小幅続落。
プラチナは0.74%上昇し、3日続伸。1月後半の今年高値5,193円から2月3日の今年安値4,956円まで急落した、やや行き過ぎた流れの巻き戻しが進行中。今年高値と安値を頂点とした三角保ち合い形成へと向かう可能性も?
週間ベースでは+61円(+1.23%)の反発。
※参考:金プラチナ国内価格2/6とチャート
2015年2月6日(金)時点の相場
国内金:5,114 円 2/6(金) ▼22(0.43%)
国内プラチナ:5,037 円 2/6(金) ▲37(0.74%)
NY金:1,262.7 ドル 2/5(木) ▼1.8(0.14%)
NYプラチナ:1,249.7 ドル 2/5(木) ▲10.8(0.87%)
ドル円:117.51 円 2/5(木) ▲0.25(0.21%)
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