更新日:2015年5月27日(水)
高気圧に覆われた26日の日本列島は全国的に気温が急騰。気象庁によれば、全国928観測点のうち最高気温30度以上の真夏日となったのは150地点以上。真夏日観測100地点超は今年初めて、とのこと。
この日、同様に熱かったのは為替市場。2007年7月10日以来、7年10カ月ぶり高値水準となる1ドル=123円30銭台まで上昇したドル円相場は、終値でも123円台を維持し、前日比上昇値幅は今年最大となる1.54円。上昇率では1.27%で2月6日の1.29%に次ぐ2番めとなり、この日以来3カ月半ぶりに1%超の上昇。
今年、ドル円相場が前日比1%超の上昇となったのは合計4日め。昨年は8日、2012年には29日もあり、今年ここまでの小動き状態が象徴され、その反動が表れたボラタイルな日に。
フィッシャーFRB副議長が「利上げ時期は問題ではない」と言うように、市場は今年の利上げを織り込み、先取りした形でのドル買いが改めて進行、ドル全面高に。そのなかでも主要ターゲット通貨としては、これまで小動きとなっていた日本円が選択された様子。
結果的にその勢いは強く、これまでの今年高値122円ちょうど付近の抵抗線を素通りして122円台後半へと水準を切り上げると、4月の耐久財受注コア指数や1-3月期の住宅価格指数、ケースシラー住宅価格指数、4月の新築住宅販売件数に5月の消費者信頼感指数などが軒並み好結果となったことをきっかけにさらに加速。
1990年4月高値160円と1998年8月高値147円とを結んだ超長期レジスタンスラインが通過する122円台後半も抵抗水準とはならなかったことで、超長期の下落トレンドからも脱却し、新たな領域に踏み出した可能性も。
2007年6月高値124円10銭台が次の高値目安となり、いつでも手が届きそうな水準となり、1週間前のレンジブレイクによる上値目標123円台半ばにもほぼ到達。本来なら一服感も出やすいところで、さらなる上昇には足場固めも必要に。しかし、もう少し時間を要するとの想定を上回る早期到達となり、この後続く重要指標の結果によっては・・・?
26日のNY金相場は1.42%の大幅安で3営業日続落となり、2週間ぶりの1200ドル割れ。15時過ぎのドル円急騰で10ドル下げて大台を割れ、21時半の米経済指標好結果に伴うドル買いでさらに売られて10ドル急落。3日ほど続いていた1200-1210ドルの小幅レンジを下抜けての急落ながら、広めのレンジ1180-1230ドルの下限手前で下げ止まる展開は想定の範囲内。強めのサポートラインとなるレンジ下限に当面は支えられる展開を想定。このラインが決壊した場合には昨年安値1130ドル付近が下値メドとなるリスクも。
プラチナ相場も3日続落で2.13%の大幅下落。下落を示唆していたチャート形状どおりの展開となり、1カ月ぶり安値水準まで下落。下値目標1130ドル割れ水準にも到達したことにより、いったん下げ止まりの可能性は大。ただし、1120ドルは4月以降の重要サポート水準、今後もし、下抜けた場合には安値更新トライへと向かう可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/26終値とチャート
27日の国内金価格は0.3%の小幅安。ドル円の上昇幅を上回るNY金の下落によって上昇基調加速に待ったを掛けられた状況。高値圏での小幅揉み合いレンジ内に引き戻された形も上昇基調を維持し、上値目標5100円超えを目指す流れ継続を想定。ただし、5010円のサポートライン割れなら4930円前後までの調整フェーズへ。
プラチナは0.77%の反落。4790円から4840円の小幅レンジを維持できないところに金と比較した地合いの弱さが現れる場面。小さな三角保ち合いを下抜けたことによる下値目標水準は4末-5月初旬の揉み合い水準でもある4710円台付近。
※参考:金プラチナ国内価格5/27とチャート
2015年5月27日(水)時点の相場
国内金:5,032 円 5/27(水) ▼15(0.30%)
国内プラチナ:4,784 円 5/27(水) ▼37(0.77%)
NY金:1,186.9 ドル 5/26(火) ▼17.1(1.42%)
NYプラチナ:1,124.1 ドル 5/26(火) ▼24.5(2.13%)
ドル円:123.09 円 5/26(火) ▲1.54(1.27%)
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