更新日:2015年11月28日(土)
1ドル=360円の固定相場制から変動相場制に移行した1971年以降の長期ドル円相場の流れには、おおまかに2つの規則性が見られます。
1つめは、円安トレンドは3年がめど。
(1)1973年3月の254円から1975年12月までのドル高円安トレンドは2年5カ月続きました。
以降、長期円安トレンドを形成したのは、
(2)1978年10月末の177円から1982年11月初旬の277円まで・・・4年間
(3)1988年11月の121.1円から1990年4月の159円まで・・・1年5カ月間
(4)1995年4月の80円から1998年8月の147円まで・・・3年4カ月間
(5)1999年11月の101円から2002年2月の134円まで・・・2年3カ月間
(6)2004年12月の102円から2007年6月の123円まで・・・2年6カ月間
そして、
(7)2012年11月の79円から2015年6月の125円まで・・・2年7カ月間
円高優勢の流れが続いた半世紀弱に及ぶドル円相場の歴史上、長期円安トレンドは、ほぼ3年程度まで。(2)の4年間は大きな波で2つに分割することも可能な形状。(7)は現在進行形の可能性を残し、今年6月5日終値125円57銭を上抜けることがあれば延長。12月に高値更新なら3年1カ月。過去最長に並ぶ3年4カ月まで延長した場合、その時期は2016年3月。
2つめは、高値のピークは8年サイクル。
長期円安トレンドの終点、主な円安ピークで区切ると、そのサイクルはほぼ8年程度となっています。
過去最長は1998年8月から2007年6月までの8年10カ月。
現時点で8年ちょうどとなっている今年6月の円安ピークを12月に更新すると仮定した場合、今回のサイクルは8年6カ月。過去最長の8年10カ月まで後ずれした場合、その時期は2016年4月。
歴史的なサイクルや規則性に大きな変化が生じないと仮定すると、長期円安トレンドは、もうそれほど長くは続かないことになります。
頭の片隅にでも残しておきたいフレーズです。
「円安3年、ピークは8年」
27日のNY金相場は1.29%の続落。ドル高の流れが進行した欧州時間終盤に10ドルほどの急落。短縮取引のNY時間の反発も限定的となり、終値では2010年2月5日の1052.8ドル以来、5年10カ月ぶり安値水準。安値では1051ドルまで下落し、下値メド1050ドル前後に到達。1070ドル近辺での保ち合い状態から下方向へと均衡が破られた形となり、更に下値を切り下げる展開となる可能性も。次の下値メドは1030円台。上方向には1070ドル後半から1080ドルが抵抗水準に。
週間ベースでは-20.1ドル(1.87%)となり、2012年12月以来3年ぶりの6週続落。
NYプラチナ相場は0.96%の反落。ユーロ安基調のなかではプラチナも売られやすく、金の下落に追随する形で安値更新。3営業日連続で安値830ドル台まで下落すると、この日は終値でも830ドル台。2008年12月12日の822.1ドル以来、ほぼ7年ぶり安値水準となり、目標水準830ドル辺りにもしっかり到達。流れとしては一服感も出やすいところ、しかし、金の一段安懸念に警戒感が高まる状況。
週間ベースでは-20.1ドル(2.35%)で6週続落。6週続落は2013年10-12月以来2年ぶり。
ドル円相場は0.19%の小幅反発。上海株安、日本株安の流れに連れた東京市場での円高推移は122円30銭まで。ユーロ売りが加速した欧州市場ではドル高に切り返し、122円80銭まで反発。株式・債券・商品市場が短縮取引となったNY市場では動意なし。122円台前半での底堅さと123円の壁があらためて意識され、サプライズ的な指標や材料待ちの様相に。
週間ベースでは-0.06円(0.02%)、ほぼ前週末から変わらずで週足十字線を形成。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/27終値とチャート
2015年11月28日(土)時点の相場
国内金:4,535 円 11/27(金) +-0(0.00%)
国内プラチナ:3,623 円 11/27(金) ▲41(1.14%)
NY金:1,056.2 ドル 11/27(金) ▼13.8(1.29%)
NYプラチナ:835.8 ドル 11/27(金) ▼8.1(0.96%)
ドル円:122.80 円 11/27(金) ▲0.23(0.19%)
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