更新日:2016年9月21日(水)
日本の祝日で東京市場が休場の日には、円買い圧力が強まりやすい、そんなイメージもある今年のドル円相場。
今年ここまでの祝日の騰落状況を見ると、意外にも7勝3敗で上昇(ドル高円安)となった日のほうが圧倒的に多くなっています。
但し、2月11日の-0.8%、4月29日の-1.58%など、下落日の下落率はかなり大きめとなっています。
2月11日には、前日の113円台からの急落で一時111円割れとなって112円40銭台まで戻しての-0.8%。
4月29日は、28日の日銀金融政策会合の結果を受けて3%下落した翌日で、円高の流れがとまらず、さらに-1.58%。
今年の平均値では、+0.13円、騰落率は+0.06%とわずかにドル高円安優勢。
なお、2015年は6勝8敗で平均+0.05円、+0.04%、2014年は7勝6敗で平均+0.04円、+0.02%となっていました。ほぼ五分五分という状況です。
強いて言えば、2014年は大幅円安となった年、2015年も小幅ながらも円安の年。日本の祝日だからといって特別なことはなく、ドル円の方向性としては年間の方向性と一致してプラス方向。
しかし、今年はここまで大幅円高。にもかかわらず祝日の勝敗も平均でもドル高円安優勢となっています。
22日の秋分の日には、早朝のFOMCの結果を受けてのドル安円高も警戒され、そうなれば、祝日の勝敗は五分の方向へ、年間平均も今年の方向性と一致へと近づくことにもなりそうです。
なお、今年残りの祝日では、11月3日、文化の日の早朝にもFOMC声明文発表が予定されます。
米大統領選挙(11月8日)直前でもあり、無風通過が予想されるだけに、そうならなかった場合のボラティリティ拡大も警戒されます。
まずはその前に、祝日前の日銀の金融政策動向に警戒しなければなりません。
20日のNY金相場は前日比+0.4ドルの小幅続伸。イベント前の様子見状態で値動きは前日からさらに縮小、値幅5.9ドルは今年最小で年間平均の3分の1以下、2014年7月11日(5.8ドル)以来、2年2カ月ぶりの小動き。日銀・FOMCともに瞬間的にはボラティリティが高まることが予想され、一時的な下振れはあり得るとしても、今回は1310ドルのサポートラインを維持して反発方向優勢を予想。但しは上値は1360ドルの節目を超えられず、目先はレンジ内推移へ。もし、1310ドル割れの場合には1280ドル付近が下値目安に。
NYプラチナ相場は0.76%の続伸。ややフライング気味に反発の動きで下落トレンドからの脱却を示唆。しかし、目先は乱高下の動きも警戒され、下方向には1000ドル前後までの急落も十分に想定され、上方向には1060ドル近辺までの急騰もあり得る状況。方向性は金に追随、値幅は金を上回る可能性も。
ドル円は0.2%のドル安円高で続落。東京市場で一時的に102円台まで上昇も、それ以降は102円ラインが抵抗水準となり、米8月の住宅着工件数下振れなどもあり上値の重い展開に。わずかに保ち合い下抜けの兆しとなり、円高警戒感が高まる状況。日銀の現状維持、あるいはマイナス金利深掘りなら、円高方向へ、FOMCの現状維持と合わせて100円方向へ。102円後半へと反発の展開なら流れ逆転で104円台後半が目標水準に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/20終値とチャート
21日の国内金価格は0.13%安となって3日続落。流れとしては4570円付近を目標とする下落基調が継続。しかし、イベント後に流れ急変の可能性。日銀への失望感による極端な円高とならない限り、多少の円高をNY金の反発がカバーして国内金価格は上昇、という展開を予想。4670円台の節目超えなら4700円台後半を目指すような流れとなる可能性も。
プラチナ価格は3日ぶりの反発で0.61%高。売られ過ぎ状態でRSIは1カ月前の水準よりも高く、ダイバージェンスを示し下落エネルギーは枯渇状態。それでも目先は予想外の展開で、反発への流れが続くとも限らない。下方向へは3600円割れなら3560円辺りまでの急落も。上方向へは3750円から3800円までが抵抗水準となり、この水準を超えない限りは大きな流れは変わらない。目先は金に追随して上方向優勢の予想だが。
※参考:金プラチナ国内価格9/21とチャート
2016年9月21日(水)時点の相場
国内金:4,608 円 9/21(水) ▼6(0.13%)
国内プラチナ:3,628 円 9/21(水) ▲22(0.61%)
NY金:1,318.2 ドル 9/20(火) ▲0.4(0.03%)
NYプラチナ:1,030.9 ドル 9/20(火) ▲7.2(0.70%)
ドル円:101.71 円 9/20(火) ▼0.20(0.20%)
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