更新日:2017年11月13日(月)
過去20日間の高値と安値とでレンジを示すプライスチャネルでは、上限と下限のラインが水平状態であれば保ち合い推移を示します。今年の国内金価格は年初から3月までの上昇トレンド後、8月までは概ねレンジ相場が続き、9月にかけての急騰で水準を大きく切り上げ、再びレンジ推移の状態となっています。
足下では上限ラインがわずかに切り下がり、下限ラインは切り上がり、高値圏でのレンジを狭める動きとなってきました。
現時点での上限ライン(過去20日間の高値)は5028円、下限ラインは4973円。その中央値を示すセンターラインは5001円。今年の金価格は、センターラインを下から上へと抜け出すと上限ラインまで上昇し、センターラインを下抜けた場合には下限ラインまで下落するパターンを繰り返してきました。
センターラインを下抜けた現状、下限ラインの4973円まで下落する確率が高まってきました。
現状の上限ラインと下限ラインの水準をほぼ維持する状態でのレンジ相場がもうしばらく継続するという見方もできますが、大きく見れば9月以降のレンジ相場が長期化していることにより、下限ラインを下回った場合には、下限ラインを大きく押し下げるような展開となる、急落リスクもありそうです。逆に、上限ラインへと反発し、さらにこれも上抜けた場合には、上限ラインを大きく押し上げる上昇トレンド再開、という可能性も残されます。
13日の国内金価格は0.6%の続落。週末のNY金が失速、保ち合い回帰となって週明け時間外も1270ドル台半ばでの小康状態でのスタート、為替も1ドル=113円半ばでの保ち合い状態。国内金価格は高値保ち合い状態のなかでゆるやかに下値を切り上げての保ち合い上方ブレイクの兆しから大きく巻き戻す形となり、6日の4991円をわずかに下回り、今度は下方ブレイクの兆し。NY金とドル円ともに明確な方向感が形成されていないために、国内価格は上下にブレやすい状態。確率的にはまだ極めて低いと思われるものの、下方ブレイクの流れが進行することになれば、8月末に急騰して切り上げた水準を完全に巻き戻すような展開もあり得る状態に。下値目安は最大で8月初旬の保ち合い高値圏、4820円台まで。目先のサポート水準としては11月初旬安値圏4970円、10月安値4930円台。切り返して5030円台を突破するようなら大幅高への可能性も再浮上することに。
プラチナ価格の上限ラインは現在3670円、下限ラインは3595円、センターラインは3633円。
10月以降、下限ラインが切り上がりながらも保ち合い傾向が続くなかで、センターラインと上限ラインとの間での推移が続くプラチナ価格は、堅調な状態が続きます。
大きく見れば保ち合い傾向がやや長期化の兆しもあり、上限ラインを抜け出すと、これを大きく押し上げる上昇トレンドへと向う可能性も高まりそうです。
その一方で、センターラインの3633円を割り込むと、少なくとも3600円割れへと向うことにもなりそうです。
13日のプラチナ価格は0.63%安となって3営業日ぶりの反落。やはり週末のNYプラチナの失速に伴い、上方向へと加速し始めたかに思われた流れは巻き戻し。短期的には3620円から3670円までのレンジで保ち合い状態に。しかし、10月2日の3550円を起点として下値を切り上げる流れは継続中、90日移動平均線(3640)にもサポートされて堅調推移を維持できれば再度保ち合い上抜けトライのチャンスも。上方ブレイクできればさらに100円程度の上昇余地も。
※参考:金プラチナ国内価格11/13とチャート
2017年11月13日(月)時点の相場
国内金:4,990 円 11/13(月) ▼30(0.60%)
国内プラチナ:3,642 円 11/13(月) ▼23(0.63%)
NY金:1,274.2 ドル 11/10(金) ▼13.3(1.03%)
NYプラチナ:932.1 ドル 11/10(金) ▼8.5(0.90%)
ドル円:113.49 円 11/10(金) ▲0.03(0.02%)
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