更新日:2020年3月18日(水)
3月のドイツZEW景況感指数は現況指数が-43.1となり、2010年3月(-51.9)以来、10年ぶりの低水準。2月の-15.7からは-27.4ポイントの急落となり、2011年8月(-37.1)以来、8年7ヵ月ぶりの急激な悪化。現況指数のマイナス圏推移は昨年7月から9ヵ月連続。
期待指数は-49.5。4ヵ月ぶりのマイナス圏となって2011年12月(-53.8)以来、8年3ヵ月ぶりの低水準。2月の+8.7からは-58.2ポイントの急低下。1995年3月の-36.5ポイントを超え、過去最大の急落となっています。
これまでもそうだったように期待指数に遅れて現況指数が追随するパターンを繰り返し、昨年10月時点で期待指数が現況指数を上回り、プラス圏へと上昇したことで現況指数も底入れ、反発の兆候となり、プラス圏回復も目前の状態となっていました。ところが3月の急低下で期待指数が再び現況指数を下抜けたことで、トレンドは下向きへと急転直下。
ドイツの景気回復への望みはコロナショックによって絶たれてしまったような状態です。
ZEWでは、ドイツ経済は非常事態との認識を示しています。
ドイツの経済省も今週、ドイツ経済が第1四半期に上向くとの観測は後退し、新型コロナウイルスの影響が少なくとも第3四半期まで継続するとの見解を示していました。
ドイツを含め、欧州各地で自動車大手の工場の操業停止が報道されていますが、中国では工場が再開し始めています。
1ヵ月後、中国の工場操業が順調に拡大し続け、ドイツなどでも操業再開し始めているかどうかが重要なチェックポイントにもなりそうです。
17日のNY金相場は+39.3ドル、2.64%の大幅高で6日ぶりの反発。時間外には戻り売りとなって1510ドル付近から1470ドル付近まで軟調推移。前日安値も意識される水準では下げ渋り、NY市場ではダウが一時2万ドル割れ、3年1ヵ月ぶり安値圏となった場面で反発すると1530ドル近辺まで急騰。その後はダウも切り返し、株高とドル高、長期金利も上昇する流れで上値も重くなったものの1530ドル台を中心に保ち合い推移。高値では一時1550ドル台まで上昇する場面もあり、今年最高値1704.3ドルから前日安値1450.9ドルまでの38.2%戻し(1547.7)を達成したことから、前日安値で調整局面をいったん終えた可能性も。目先は200日移動平均線(1498.6)がサポート候補、90日移動平均線(1540.8)がレジスタンス候補にも。上方向へ抜け出せば半値戻し(1577.6)を目指す流れにも、下方向には1480ドル台が次のサポートに。
NYプラチナは5日ぶりの反発で+7.6ドル、1.16%上昇。最近の値動と比較すれば反発値幅は限定的ながら、時間外につけた安値は600ドル、NY午前につけた高値は720ドル付近までと変動値幅は120ドル弱と高ボラティリティ状態は継続。それでも前日の長い下ヒゲの安値を下回らず、十字線を形成して底入れの可能性も示唆するような状態にも。今年高値から安値までの38.2%戻し(747.2)付近、750ドル辺りは急落途中にいったん下げ渋った水準でもあり、当面の戻りの目安に。
金との価格差は前日の828.8ドルから860.5ドルまで急拡大。
ドル円は1円50銭超のドル高円安で反発。東京午前には株価の反発にも連れて107円10銭台まで急騰も、午後にかけては106円10銭台まで反落するなど不安定な状態。しかしこれがこの日の安値となり、欧州・NY時間にかけては堅調推移となって107円80銭台まで上昇。FRBの米企業の借り入れ支援を目的としたCP資金調達ファシリティー設立や、ホワイトハウスの1兆2000億ドル規模の景気刺激策検討などが好感され、株高とドル高の流れが加速、米10年債利回りも2週間ぶりに1%台を回復するなどしてドル円をサポート。目先、108円近辺と106円前後が上下の節目となり、上方向へ抜け出せば109円近辺までが短期上値目安に。下方向なら105円を割れて104円台後半までが下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/17終値とチャート
18日の国内金価格は+148円、2.62%の大幅高となって5日ぶりの反発。株式市場が反発し、ドル高円安の流れとなったなかでもNY金が1500ドル超を維持したことで昨年5月安値から今年2月高値までの38.2%戻し(5795)の水準を回復。今年安値となった前日の5648円が当面の安値となり、もう一段の反発が続けば今年高値から前日までの下落幅の23.6%戻し(5825)、さらには90日移動平均線(5867)辺りまでが次の目安にも。
プラチナ価格は-7円、0.28%の続落となって2008年12月19日(2526)以来、11年3ヵ月ぶりの安値。NYプラチナが下げ渋りながらも上げ渋る状態にもなって反発し切れず。今年の高値から安値までの23.6%戻し(2857)までが当面の戻りの目安に。なお、リーマンショック後の大底は2008年11月21日につけた2388円。
金との価格差は前日の3113円から3268円へと急拡大。
※参考:金プラチナ国内価格3/18とチャート
2020年3月18日(水)時点の相場
国内金:5,796 円 3/18(水) ▲148(2.62%)
国内プラチナ:2,528 円 3/18(水) ▼7(0.28%)
NY金:1,525.8 ドル 3/17(火) ▲39.3(2.64%)
NYプラチナ:665.3 ドル 3/17(火) ▲7.6(1.16%)
ドル円:107.46 円 3/17(火) ▲1.55(1.46%)
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