更新日:2024年2月6日(火)
米1月ISM非製造業景況指数は市場予想を上回る53.4。12月(50.5)から急騰で4ヵ月ぶりの高水準。節目50割れを回避、拡大基調を維持しての急反発で米国経済を牽引するサービス業の好調ぶりを示唆。ドル高ユーロ安の流れとなり、3月利下げ予想も一段と低下して10%台へ。
ドル高ユーロ安基調をサポートする要因の一つとして、米国経済の好調ぶり以外にも、ユーロ圏の回復の遅れも。
OECDがこの日発表した世界経済成長見通しでは、2024年の成長率は米国が前回11月の2.7%から2.9%へと引き上げ。
いっぽう、ユーロ圏は前回の0.9%から0.6%へと引き下げ。なかでもドイツは0.6%から0.3%へと引き下げ。
また、この日発表された12月のドイツ貿易収支では、222億ユーロの黒字。黒字幅としては少なくとも2018年以降では最大。
しかし、輸出は1253億ユーロで前月比-4.5%、輸入は1031億ユーロとなって前月比-6.7%。いずれも1年ぶりの急減となり、輸出は1年9ヵ月ぶり、輸入は2年3ヵ月ぶりの低水準。
さらに2023年通年では、輸出が前年比-1.4%。輸入は-9.7%の大幅減、コロナショックとなった2020年の-9.1%を超え、世界金融危機の2009年(-18.4%)以来、14年ぶりの大幅減。
世界的な需要の落ち込み、の前にドイツ国内での需要が極端に落ち込んでいる状況が懸念されます。
5日のNY金は先週末から-10.8ドル、0.53%の続落で1月29日(2025.4)以来、1週間ぶりの安値。週明け時間外に2060ドル回復トライに失敗したのが高値となって軟調推移。アジア時間に2050ドルを割れると先週末安値(2044.2)を下回り、ロンドン市場では2040ドル割れ。ドルインデックスが2ヵ月半ぶり高値水準へと上昇したドル高の流れに押され、NY市場では2030ドル付近まで下落。自律反発局面では米1月ISM非製造業景況指数の好結果を受けて失速する場面もあったものの、20日移動平均線(2033.2)にもサポートされてNY引けにかけては2040ドルを回復。過去の節目水準2050ドル近辺をあっさり割り込んでしまったことから、この水準が目先のレジスタンスとなる可能性も。20日線が目先のサポートとなるかどうか。2010ドルから2070ドル台までの広めのレンジはしばらく維持か。
NYプラチナは+1.9ドル、0.21%の小幅高で3日ぶりの反発。900ドルの大台維持をかけた攻防状態のまま、小幅揉み合い状態でアジア時間を通過するとロンドン序盤には大台割れ。それでも890ドル台半ばまでで下げ渋るとNY朝にかけて切り返し、910ドル近辺まで反発。これが高値となって右肩下がりの20日移動平均線(917.8)にも届かず失速するとNY午後には再び大台割れトライ、しかしまたしても890ドル台半ばまでで下げ渋って反発、ただし大台回復も910ドルにも届かず。目先のレジスタンスとなりつつある910ドルから20日線までの水準突破が地合い回復へのポイントに。下方向へは890ドルの節目を割り込むようだと一段安トライへ、11月安値(843.1)付近、850ドル近辺までが下値目安。
ドル円は29銭のドル高円安、0.2%の続伸となって今年高値を更新、11月24日(149.42)以来、2ヵ月半ぶりの高値。週明け東京時間朝に148円40銭近辺から一時80銭台までの一段高トライ、これがほぼ高値水準となって失速すると148円30銭台へ。午後から欧州時間にかけては148円30銭近辺から60銭近辺までの小幅レンジで保ち合い推移、NY市場ではISM非製造業景況指数の上ブレを受けて148円30銭台から90銭付近まで上昇。この日の高値と今年高値を更新しての一段高も、上値も限定的となってNY終盤にかけては148円60銭近辺へと収束。この日の変動値幅は62銭、今年の平均134銭の半分以下、今年最小の小動き。イベント通過で一服状態の様子も、FRB高官発言や米10年債利回りなどにも連れてドル高円安方向への流れがもう一段進行しやすい状況にも。148円40銭の節目上抜けに伴う短期上値目標は149円台後半まで。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/5終値とチャート
6日の国内金価格は-54円、0.51%安となって5日ぶりの反落。前日上昇分をほぼ巻き戻して上値トライ一服。10570円の節目上抜けに伴う短期上値目標、12月最高値から12月安値(10115)の76.4%戻し(10653)には少し届かず。調整局面継続でも9日移動平均線(10553)近辺まででサポートされると高値保ち合いの様相にも。10470円の節目を割れると調整拡大、12月安値から2月高値(10642)の半値戻し(10379)近辺までが下値目安に。10640円台の高値更新となれば上値トライ再開、10680円台辺りまでが短期上値目標。
プラチナ価格は+14円、0.3%高で5日ぶりの反発。中期三角保合い下限ラインの少し手前で今回は早めの折返し、も限定的。反発局面が続いて90日移動平均線(4699)から4700円近辺の中間ラインがレジスタンスとならないことが反発に向けての重要ポイントに。4640円割れへと反落の場合には一段安トライへ、中期三角保合い下限ラインも下抜けて11月安値(4521)近辺までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格2/6とチャート
2024年2月6日(火)時点の相場
国内金:10,588 円 2/6(火) ▼54(0.51%)
国内プラチナ:4,660 円 2/6(火) ▲14(0.30%)
NY金:2,042.9 ドル 2/5(月) ▼10.8(0.53%)
NYプラチナ:903.5 ドル 2/5(月) ▲1.9(0.21%)
ドル円:148.69 円 2/5(月) ▲0.29(0.20%)
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