更新日:2025年6月25日(水)
停戦合意後も双方から不穏な動きも見られたイスラエルとイランの衝突はトランプ大統領の貢献もあり、なんとか落ち着き始めた様子で不確実性後退、市場のリスク回避も巻き戻しへ。
同じタイミングで不確実性に覆われていたドイツ経済も、不確実性後退で6月のIFO景況感指数は上昇、回復基調継続へ。
ドイツの6月IFO景況感指数は88.4。市場予想の88.0を上回り、前月から+0.9で6ヵ月続伸、昨年5月(88.9)以来、1年1ヵ月ぶりの高水準。前年比では+0.1、前年比プラスは10ヵ月ぶり。
現況指数は86.2で2ヵ月ぶり高水準、期待指数は90.7、2年2ヵ月ぶりの高水準。
不確実性指数は63.2となり、3年4ヵ月ぶりの低水準。前月からは-3.0ポイントの急低下、低下幅は2020年6月(-3.0)以来、コロナ禍以来5年ぶりの急低下。
不確実性後退により、業種別ではほとんどの業種が前月から上昇。
製造業は-13.7。前月からわずかに+0.1で続伸、1年ぶり高水準。景況感がわずかに改善も、業績は依然芳しくない様子。
サービス業は3.8。+4.2の急上昇で1年ぶり高水準、8ヵ月ぶりプラス圏回復。現状も前向き、期待は大幅に上向き。
貿易は-19.2。+1.1で続伸、13カ月ぶり高水準。卸売は-18.1、+3.6で続伸、2年2ヵ月ぶり高水準。建設業は-15.1、+3.0で5ヵ月続伸、2年10ヵ月ぶり高水準。
サービス業以外は依然として低調ながら、回復基調は継続。
24日のNY金は-61.1ドル、1.80%の大幅反落で5月30日(3315.4)以来、4週間ぶりの安値。イスラエルとイランとの停戦合意を受けてリスク回避の巻き戻しが進行、アジア時間序盤の3380ドル台が高値となり、ロンドン序盤には3340ドル近辺へ、節目の3340ドル近辺ではいったん下げ渋るも、NY市場では一時3310ドル割れへと一段安。パウエルFRB議長が議会証言で「利下げ前倒しの可能性」に言及したことや米6月消費者信頼感指数が予想外に低調となってことを受けて下げ渋るとNY午後には3330ドル台へと反発。NY引け後には3340ドル回復をかけた攻防状態に。3340ドルの節目をしっかり回復できなければ、もう一段の調整局面継続へと向かいやすい状況に、短期下値目安は3250ドル近辺まで。
NYプラチナは+20.6ドル、1.60%の続伸で6月18日(1313.1)以来、1週間ぶりの高値。中東情勢の緊張緩和で反発地合い継続、アジア時間に1270ドル付近の安値をつけ、ロンドン序盤には1310ドル台へと反発。NY市場ではパウエル議長発言や米指標悪化などを受けて一時1280ドル割れへと下押しも、NY午後には1310ドル台を回復、高値では一時1320ドル台トライ。目先、1320ドルの節目をしっかり上抜けることができれば一段高トライ、1340ドル台の高値更新を目指す流れへ。下方向へは1260ドルの節目を割り込むと1220ドル近辺までを目安に調整へ。
ドル円は-125銭、0.86%安で4日ぶりの反落。6月16日(144.74)以来、1週間ぶりの安値。停戦合意を受けてゆるやかなドル安基調が継続、東京朝の146円10銭台が高値となり、欧州時間には145円近辺へ。NY市場ではパウエルFRB議長の「利下げ前倒しの可能性」、「インフレはそれほど強くない可能性」などの発言や、米6月消費者信頼感指数の悪化を受けて144円50銭近辺まで下落。これが安値となっての反発局面では145円に届かず、NY午後には144円台後半で小康状態に。145円の節目上抜けに伴う短期上値目標148円近辺トライを終えて上ヒゲを残し、90日移動平均線(146.07)に上値を押さえられ、下値は20日移動平均線(144.52)にサポートされた格好に。20日線を維持できなければ143円半ばの節目が次のサポートに。上方向には90日線から146円20銭が当面の上限に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/24終値とチャート
25日の国内金価格は-196円、1.14%の大幅続落で6月11日(16953)以来、2週間ぶりの安値。中東リスク後退で安全資産買いの巻き戻し、金売りとドル売りが同時進行となり、強気相場崩れの勢いが加速。17170円の節目割れに伴う下値目安17050円程度に到達しても下げ止まらず、21日移動平均線(17019)も下抜けて一段安。4月安値(15235)から6月最高値(17508)の23.6%戻し(16972)を達成したことで一服感も。なお、短中期的に意識される次の下値は38.2%戻し(16640)近辺。当面の上限17320円超へと切り返す展開となった場合には最高値圏再トライへ。
プラチナ価格は+59円、0.90%の続伸。19日の今年高値(6677)以来、1週間ぶりの高値で今年2番めの高値を更新。9日移動平均線(6416)にサポートされる強気相場を維持し、6680円超へと高値更新なら次の上値目標は6830円近辺まで。当面の下値サポートは6400円、これを割り込んだ場合には6220円程度までを短期下値目安に調整へ。
※参考:金プラチナ国内価格6/25とチャート
2025年6月25日(水)時点の相場
国内金:16,956 円 6/25(水) ▼196(1.14%)
国内プラチナ:6,636 円 6/25(水) ▲59(0.90%)
NY金:3,333.9 ドル 6/24(火) ▼61.1(1.80%)
NYプラチナ:1,304.5 ドル 6/24(火) ▲20.6(1.60%)
ドル円:144.88 円 6/24(火) ▼1.25(0.86%)
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