米地区連銀製造業は4月も低調、ダラス連銀はコロナ後最低へ
更新日:2025年04月29日(火)

米主要地区連銀の製造業景況指数、4月は悪化傾向が目立つ結果に。なかでも月末発表のダラス連銀は予想外の大幅悪化。
4月のダラス連銀製造業活動指数は-35.8。市場予想の-14.1を大幅に下回り、3月の-16.3からは-15.2の大幅悪化。3ヵ月連続の急低下となり、2020年5月(-47.3)以来、ほぼ5年ぶり、コロナ後最低水準に。
見通しも-15.9となり、3ヵ月続落で1年7ヵ月ぶり低水準へと急低下。
その他構成指数では、新規受注が2年5ヵ月ぶり低水準へと急低下、受注残も5ヵ月ぶり低水準へと急低下など、需要が急減。
その一方で原材料価格は2年10ヵ月ぶり高水準、完成品価格も10ヵ月ぶり高水準へと急騰し、価格高騰が鮮明に。
4月の主要地区連銀製造業景況指数では唯一月前半、14日に発表されたNY連銀は-8.1、1年2ヵ月ぶり低水準となった3月の-20.0からは急反発も2ヵ月連続のマイナス圏推移と低迷。
17日発表のフィラデルフィア連銀は-26.4、2023年4月以来、2年ぶり低水準へと急降下。22日発表のリッチモンド連銀は-13.0で5ヵ月ぶり低水準へと一段と低下。
3月に節目の50を割り込んで4ヵ月ぶり低水準となったISM製造業景況指数も、4月は低迷継続が予想されそうで、大幅悪化も警戒されそうです。

週明け28日のNY金は+49.3ドル、1.49%の反発で週末の下げ幅をほぼ全戻し。時間外序盤に3350ドル付近まで小幅に急騰後は3280ドル割れへと急反落、これが安値となってロンドン・NY朝にかけては3300ドルを挟んでの保ち合いに。NY市場では米4月ダラス連銀製造業活動指数の予想外の大幅悪化をきっかけに株安・ドル安の流れが強まったことに伴い3340ドル台へと急騰。NY引け後には高値で一時3360ドル超え。3日連続50ドル前後の上下動となり、3290ドルから3350ドルまでのレンジで上下双方向へのブレイクトライ、しかしこの日も3350ドルの節目超えでは失速感も。しっかり上方ブレイクとなれば最高値圏再トライへ、短期上値目標は3460ドル程度まで。反落となって下方ブレイクなら調整再開へ、2月安値(2844.1)から最高値(3509.9)の半値戻し(3177.0)辺りまでが短期下値目標に。

NYプラチナは+22.3ドル、2.29%の反発で4月2日(995.2)以来、4週間ぶりの高値。アジア時間の970ドル近辺が安値となり、ロンドン序盤に970ドル台での保ち合いを抜け出す形となって980ドルの節目を突破。NY朝にかけて990ドル台へ、高値では1000ドルの大台まで上昇。ただし大台ラインにはまだ抵抗感もあり、NY午後には990ドル台前半に収束。それでも1週間以上を要して強めのレジスタンスを突破、980ドルの節目上抜けに成功し、一段高トライへの流れがスタートした格好にも。目先、1000ドルの大台ラインへの抵抗感が強まる前にこれを突破できれば短期上値目標1020ドル台辺りまでを目指す流れへ。下方向には970ドルが当面のサポート、割れると920ドル近辺までを目安に下値再トライへ。

ドル円は-175銭、1.22%の大幅反落で4月22日(141.61)以来、1週間ぶりの安値。連休の谷間となった東京市場の時間帯は143円半ばを挟んでの保ち合い、143円80銭台の高値を何度か試して欧州時間にはやや失速、上値を143円半ばへと切り下げて143円付近へと軟調気味に。NY市場ではダラス連銀製造業活動指数の低調な結果をきっかけにリスク回避の流れが強まり、143円を割れて142円前半へ、NY終盤には安値で142円割れへと一段安。週末に143円半ばの節目を上抜けたことで高まった上値トライへの可能性は、週末の144円と週明けの143円80銭台で頭打ちとなって失敗。今度は142円半ばのサポートを割り込んでしまったことから一段安トライへの可能性が拡大、下押し圧力もまだそれほど強くはないものの、142円割れが一時的でなければ下値トライへと向かいやすい状況となり、140円近辺までが短期下値目安に。143円80銭が当面の上限となり、これを突破するようなら反発局面再トライへ、146円後半辺りまでが短期上値目標にも。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場4/28終値とチャート
2025年04月29日(火)時点の相場
国内金:16,691 円 4/28(月)
▼183(
1.08%)
国内プラチナ:4,892 円 4/28(月)
▼9(
0.18%)
NY金:3,347.7 ドル 4/28(月)
▲49.3(
1.49%)
NYプラチナ:995.2 ドル 4/28(月)
▲22.3(
2.29%)
ドル円:141.99 円 4/28(月)
▼1.75(
1.22%)
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