悲観のドイツIFO景況感指数、7月は全業種急失速
更新日:2024年07月26日(金)
ドイツの総合PMIが7月速報では48.7へと続落で4ヵ月ぶりに節目50割れとなったのと同様に、IFO景況感指数も7月は低調。
景況感指数は87.0。市場予想の89.0を下回り、3ヵ月続落で5ヵ月ぶりの低水準。現況指数、期待指数も5ヵ月ぶり低水準。景況感指数は前月比-1.6となって10ヵ月ぶりの急低下。現況指数は-1.2で半年ぶり、期待指数は-1.9となって13ヵ月ぶりの急低下。不確実性指数は64.5で1年4ヵ月ぶりの低水準。
業種別では、
サービス業:0.7=前月から-3.5の反落。11ヵ月ぶり急低下で4ヵ月ぶりの低水準。5ヵ月連続プラス圏をなんとか維持。期待への悲観的な見方が拡大。
製造業:-14.1=前月から-4.8の続落、13ヵ月ぶりの急低下で5ヵ月ぶりの低水準。15ヵ月連続のマイナス圏推移で回復基調は腰折れ状態。現況は大幅に悪化、期待も低下、受注残も低下。
貿易:-27.8=前月から-4.2の続落、7ヵ月で2番めの急低下で5ヵ月ぶりの低水準。2年5ヵ月連続マイナス圏。
卸売:-29.5=前月から-2.7の続落、7ヵ月で2番めの急低下で5ヵ月ぶりの低水準。2年5ヵ月連続マイナス圏。
建設業:-26.0=-0.8で半年ぶりの低下、3ヵ月ぶりの低水準。2年5ヵ月連続マイナス圏。
ドイツ経済は全業種急失速、悲観的な状況へと逆戻りの様相に。
25日のNY金は-62.2ドル、2.57%の大幅安で3日ぶりの反落。下落率としては今年の絶対値平均騰落率0.74%の3.5倍、今年3番めの急落で7月2日(2333.4)以来、3週間ぶりの安値。時間外序盤の2400ドルが高値となり、前日NY午後からの急落局面再開となってアジア時間に2380ドル割れ。2370ドル付近では下げ渋るも、もみ合いを挟んでロンドン・NY朝には2380ドルが上限となる形で軟調推移再開、NY市場では米4-6月期GDP速報の上振れなどをきっかけにドル高の勢いも強まったことで2360ドル割れへと一段安。NY引け後には2360ドル近辺へと小反発。2390ドルの節目割れに伴う短期下値目安2370ドル近辺に到達し、短期的には一服感も、PCE後にドル高の勢いが強まるようだと2330ドル程度までの一段安リスクも。
NYプラチナは-23.9ドル、2.46%の大幅反落。時間外序盤の960ドル台前半が高値となり、前日NY午後からの軟調推移継続。アジア時間に950ドルの節目を割り込んだところでロンドン序盤にかけては下げ渋り、ロンドン・NY朝には下押し圧力が強まる形で一時930ドル台半ばまで下落。NY午後には940ドル台へと戻して下げ渋り。950ドルの節目割れに伴う短期下値目安930ドル近辺にもワンタッチして下げ渋るような格好にも。週末にNY金に連れ安の展開となった場合には900ドル近辺までの一段安リスクの一方で、970ドル超へと切り返すことができれば底打ち反発への可能性も。
ドル円は+9銭、0.06%の小幅高で4日ぶりの反発。東京朝には153円70銭台から154円回復トライに失敗して戻り売り、軟調局面再開で午後には152円20銭台まで下落。東京市場終了時には153円回復トライに失敗し、欧州時間序盤には一時152円割れ。これが安値となって下げ渋るとNY市場にかけては徐々に反発へ、米GDPの予想外の上振れなどを受けて153円台を回復し、154円10銭台まで急騰。NY午後には154円30銭台まで上昇し、NY終盤には154円維持をかけた攻防へ。安値では5月安値、5月3日安値(151.88)以来2ヵ月半ぶりの安値をつけて切り返し、長めの下ヒゲを残し、昨年末安値(140.26)から7月高値(161.95)の38.2%戻し(153.66)付近でいったん落ち着こうかという状態にも。PCE後に下値トライ再開となれば152円近辺から半値戻し(151.11)辺りまでが意識される可能性も。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場7/25終値とチャート
26日の国内金価格は-201円、1.55%の大幅安で5日続落。下落率としては今年の絶対値平均騰落率0.66%の2.35倍、今年6番めの急落で6月14日(12741)以来、6週間ぶりの安値。5日続落は今年最長、昨年11月以来、8ヵ月ぶり。横ばい推移を含めて6日続落となり、最高値からほぼ一方的な下落幅は973円、7.08%。昨年10月11日以来、9ヵ月半ぶりに90日移動平均線(12810)も下抜け。NY金の最高値更新後の急速な巻き戻しに円高急進が加わっての急落局面は、週末のPCE、次週日銀会合、FOMC、さらに週末雇用統計と続く流れででもう一波乱の可能性も。下方向には6月安値(12689)、5月安値(12630)などが比較的重要水準として意識される一方で、日米金融政策の慎重姿勢などから大幅巻き戻しとなる可能性も。
週間ベースでは-672円、5.0%の大幅続落。2021年6月14日からの週(-376円、5.17%)以来、3年から1ヵ月ぶりの急落。
プラチナ価格は-73円、1.43%安で4日続落。4月26日(4999)以来3ヵ月ぶり安値圏での一段安。5月の今年高値(5877)起点のN計算値で示唆する短中期下値目安5071円も下抜け、RSIは21.7%まで低下。週明け現状維持でもRSIは13.8%へと急低下。それでも意識される節目は4月末安値4905円、3月末安値4736円など。
週間ベースでは-265円、5.0%の大幅安で3週続落。昨年11月6日からの週(-297円、6.1%)以来、8ヵ月半ぶりの急落。
※参考:
金プラチナ国内価格7/26とチャート
2024年07月26日(金)時点の相場
国内金:12,770 円 7/26(金)
▼201(
1.55%)
国内プラチナ:5,040 円 7/26(金)
▼73(
1.43%)
NY金:2,353.5 ドル 7/25(木)
▼62.2(
2.57%)
NYプラチナ:945.7 ドル 7/25(木)
▼23.9(
2.46%)
ドル円:154.03 円 7/25(木)
▲0.09(
0.06%)
7/25(木)のその他主要マーケット指標
6月PCEは予想どおり、上振れのコアPCEは2.6%で下げ渋り 07/27(土)米欧PMIは7月速報で明暗、米製造業PMIとユーロ圏PMIは失速 07/25(木)中古住宅販売件数は1年7ヵ月ぶりの急減で半年ぶり低水準 07/24(水)ドル円と日米金利差の短期逆相関フェーズ終息の兆しも 07/23(火)
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