停滞感漂う中国経済に為替も下押し圧力
更新日:2013年04月23日(火)
先週、金価格暴落の日となった15日には中国のGDP伸び率が8%を切り、その鈍化が懸念されていますが、今朝発表された
中国のHSBC製造業PMI(購買担当者景気指数)の4月速報値でも、景況感の低調ぶりが表れています。市場予想と前月の数値を下回る結果に、為替では中国との関係が深い豪ドルが売られ、ドル円なども連れ安となり、リスク回避の円高傾向が強まっています。
この中国の製造業PMIは、国家統計局からも発表されており、前回の発表では11ヶ月ぶりの高水準となっていましたが、過去の推移を見るとまだまだ好調と呼べるような水準ではありません。国家統計局よりも信頼性が高い?とも言われるHSBCの数値でも昨年後半から今年始めにかけて上昇傾向が続き、節目の50は超えているものの、ここ最近は伸び悩みが目立ちます。
このHSBC、香港上海銀行という英国系の大手金融機関で、2008年から日本でも事業展開していましたが、昨年撤退しています。日本市場に魅力を感じなかったからでしょう。経済特区政策などにより、HSBCが再び日本に戻ってくるようなことがあれば、アベノミクスの成長戦略も本格的に成功へと向かうことになるのでしょう。
NY市場、金は3日続伸。4月9日の1,586.7ドルから15日の1,361.4ドルまでの下落幅に対する23.6%戻しラインを超え、次の目安は38.2%戻しラインとなる1,447.5ドルから50%ラインの1,474.1ドル付近までのエリア。
プラチナは0.9%の反発で1,420ドルのレンジ下限割れを回避。上値が1,450ドルのレンジ上限にまだ押さえられる形で狭い範囲での揉み合い継続。
ドル円は4日続伸後の反落で2回めの100円トライに失敗。このまま円高方向へ進むようなら、4月11日高値99円90銭台と昨日高値99円80銭台とのダブルトップの形状が確立され、円高圧力が高まる可能性も。99円80銭-96円70銭が当面の上下の節目。
※参考:
金プラチナ価格とドル円 NY市場4/22終値とチャート
国内、金は5日続伸もドル円の失速に伴い、その伸びも限定的。それでも高値5,255円から安値4,325円までの急落分の半値戻しとなる4,790円も射程圏内に。
プラチナは0.9%の反落で揉み合い圏内に逆戻り。下押し圧力がまだまだ強いものの、4,860円の上値目標は維持。サポートラインは4,670円。
※参考:
金プラチナ国内価格4/23とチャート
2013年04月23日(火)時点の相場
国内金:4,727 円 4/23(火)
▲23(
0.49%)
国内プラチナ:4,755 円 4/23(火)
▼43(
0.90%)
NY金:1,421.2 ドル 4/22(月)
▲25.6(
1.83%)
NYプラチナ:1,436.8 ドル 4/22(月)
▲12.9(
0.91%)
ドル円:99.23 円 4/22(月)
▼0.36(
0.36%)
4/22(月)のその他主要マーケット指標
10分の1オンスのイーグル金貨は在庫切れ 04/24(水)1ドル=100円の攻防本格化 04/22(月)G20通過で世界的に認知された脱デフレという名の日本の円安政策 04/20(土)G20での暗黙の承認VS下げ三法、近くて遠い100円 04/19(金)
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