低迷が続く中国経済は金相場への重しのはずが
更新日:2013年07月24日(水)
先ほど発表された
中国のHSBC製造業PMI(購買担当者景気指数)は4ヶ月連続の低下。2012年後半には上向き、節目の50も超えて改善傾向が見られましたが、今年に入っての低下傾向は鮮明。50割れも3ヶ月連続で、2009年以降で見ても最低水準へと低下しています。
中国の政府系エコノミストが「既存及び新たな構造的ミスマッチが存在し、中国経済はかつてないほど不安定で不透明な状態」と指摘するとおりの結果となっているようです。
シャドーバンキングや汚職事件の多発などで国民の反感が高まるなか、昨日、中国政府は公的施設の新規建設を5年間停止する命令を出したということです。
2-3年前、米国経済の低迷による量的緩和拡大と好調な中国経済という2大要因で買われ続けた金。今年は、米経済の復調による量的緩和縮小見通しと中国経済低迷という2大要因で売られ続けています。
今朝は、中国の指標を受けて豪ドルが急落。これを受けて米ドルが上昇、対ユーロ、対ポンド、対円でも一時的に急騰する場面が見られました。金はというと、意外と売られてはいないようです。
足元の金の反発局面は、意外としっかりした反発トレンドを形成中なのかもしれません。
NY市場、金相場は前日の大幅上昇の勢い一服で0.1%の小反落。しかしその後、時間外にはドル円の下落に反応するかのうようにジリジリと値を上げ、上値目標1,350ドル台目前となる1,340ドル台後半に達する場面も。上昇圧力の強さはまだ続きます。サポートラインは1,300ドル、1,270ドル。
プラチナも金に連動して4日ぶりに0.3%反落。1,450ドル台まで上昇して失速する流れが2日連続。この付近が壁にならないうちに当面の上値目標1,470ドルをクリアしておきたいところ。さもなくば第2目標となる1,500ドルの大台回復が霞んでしまうことに。サポートラインは1,410ドル。
ドル円は小幅続落も99円台を維持。欧州時間には100円台回復も米国の住宅価格指数やリッチモンド連銀の製造業指数などが予想を下回ると円高方向へ。それでも下値は99円台前半でサポートされている様子。流れは円高方向へと傾きつつあるものの、99円台から100円台前半の狭いレンジで方向感のない動きが継続中。99円ちょうど付近のサポートラインを維持できるかが重要なポイントに。
※参考:
金プラチナ価格とドル円 NY市場7/23終値とチャート
国内、金価格は0.8%上昇で4日続伸。この4日間の値幅は+209円(+4.9%)、やや一方的な上昇でRSIの過熱感は再加速、90日移動平均乖離率は急縮小中。NY金相場の時間外での上昇が続き、ドル円の膠着状態がこれをサポートしています。
プラチナは4日ぶりの小反落。4,820円の第2目標到達後、3日連続でこの水準に居座り続けます。RSIの過熱感もやや低下傾向で、90日移動平均線との乖離率は-0.5%とほぼ下振れ状態から収束。方向感は明らかに上向きながら、ドル円と同様に動き出しを待つような展開に。
※参考:
金プラチナ国内価格7/24とチャート
2013年07月24日(水)時点の相場
国内金:4,472 円 7/24(水)
▲35(
0.79%)
国内プラチナ:4,821 円 7/24(水)
▼4(
0.08%)
NY金:1,334.7 ドル 7/23(火)
▼1.3(
0.10%)
NYプラチナ:1,443.1 ドル 7/23(火)
▼4.9(
0.34%)
ドル円:99.41 円 7/23(火)
▼0.25(
0.25%)
7/23(火)のその他主要マーケット指標
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