中央アジアで増加する金保有量
更新日:2013年07月27日(土)
6月の世界各国の金準備の状況がIMF(国際通貨基金)から発表され、ロシア、カザフスタン、ウクライナ、アゼルバイジャンなどの旧ソ連、中央アジア勢での増加傾向が顕著になっています。
2012年末の中央銀行の金保有量と比較して見てみると、
ロシアは957.8トンで世界第8位の保有量でした。これが6月時点で996.4トンへと大幅増。7位スイスの1,040トンに迫る勢いで買い増しを続け、9位日本の765トンとの差は拡大中。
カザフスタンは、2012年末の115.3トン(32位)から130.9トンまで、こちらも大幅増。2012年末時点のランキング上位と比較すると、26位のシンガポール(127.4トン)を抜き、25位のタイ(152.4トン)に次ぐ水準となっています。
ランキングでは下位ですが、ウクライナも2.5トン増の38.9トンへ、アゼルバイジャンも2トン増の8トンへとなっています。
これ以外では昨年末ランク33位のギリシャも増加。
逆に16位のトルコは3.8トン減と1年ぶりの減少、ランク2位のドイツも減少が伝えられています。
ランク5位以上と6以下との開きはかなり大きいため、上位陣の変動は見込めませんが、中位以下では、ロシアや中央アジア勢を中心に、今年の中央銀行の金保有量の順位は大きく変動しそうです。
金消費量(宝飾や金現物投資需要)では、ここ2年連続でインドに次ぐ2位の中国が、今年は1,000トンを超えて1位となる可能性もあるようです。中銀では中央アジアが、民間では東アジアが、金の買い支えの中心となっているようです。
NY市場、金相場は0.5%の反落。ドル売りの流れに反応するかのように1,340ドルまで買われた後には1,310ドル台まで売り込まれて反発する展開。相変わらず1,300ドル前後から1,350ドル手前までのレンジ内での推移が継続。当面の上値目標1,350ドル台にもわずかに届かない日々が続きます。
週間ベースでは+28.6ドル(+2.21%)となり3週続伸。
プラチナは1.7%の大幅反落。1,450ドル台からズルズルと売られる展開で、1,410ドルのサポートラインで反発したものの、金と比べるとその反発力には力強さが欠ける状態に。上値目標1,470ドルには少し届かなかったものの水曜日に1,464.6ドルまで上昇したことによる達成感のせいか上昇圧力にも翳りが。
週間では-8.4ドル(-0.59%)と3週間ぶりの下落。
ドル円は1.09%の大幅続落で1ヶ月ぶりの水準に。昨日の下落シグナル点灯により、一日中ほぼ一方的に、着実に円高方向へと進む展開で一時98円台割れまで下落。短期的には完全に下落トレンド入りで、当面の下落メドは97円台前半。重要指標やイベントが続く次週、結果によっては下落の勢いが加速して行き過ぎる可能性も。その場合には一気に95円前半辺りまで下落余地拡大の可能性も。なお、
97円前後は今年の調整局面で何度かサポートされた水準。
この1週間は米ドル安の進行により、ドル円は2円26銭(2.25%)の円高。
※参考:
金プラチナ価格とドル円 NY市場7/26終値とチャート
2013年07月27日(土)時点の相場
国内金:4,427 円 7/26(金)
▼4(
0.09%)
国内プラチナ:4,809 円 7/26(金)
▼36(
0.74%)
NY金:1,321.5 ドル 7/26(金)
▼7.3(
0.55%)
NYプラチナ:1,422.8 ドル 7/26(金)
▼25.1(
1.73%)
ドル円:98.21 円 7/26(金)
▼1.08(
1.09%)
7/26(金)のその他主要マーケット指標
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