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★金プラチナ短期相場観★

QE縮小への不透明感によるリスク回避は中国製造業PMIで一時払拭
更新日:2013年08月22日(木)
今朝、英系金融大手の香港上海銀行が発表した中国のHSBC製造業PMIの速報値は先月の47.7から50.1へと大きく改善。市場予想の48.2に対しても大幅超過、景気拡大と後退の節目となる50を上回ったことも各市場で大きく好感された様子。

注目されたFOMC議事録は相変わらずの玉虫色で、基本的には年内QE縮小開始への思惑に変化はないものの、新興国市場の株安・通貨安が続き、ややリスク回避傾向が継続。NYダウは6日続落で15,000ドル割れ、VIX指数も大きく上昇し、金とプラチナの上昇基調も一服、という状態でした。

中国製造業の回復傾向を示す指標が、局面打開に大きく貢献した形です。日経平均も大きく上昇で反応し、ドル円も98円台へと急騰、やや軟調推移していた金も持ち直した様子。
5月以降、節目の50割れが続き低下傾向にあったHSBCの中国製造業PMIに対して、50台をキープし続けていた国家統計局発表値への信頼性も、少し取り戻した可能性もありそうです。

NY市場、金相場は終値ベースで-0.18%と小幅反落。その後FOMC議事録を受けての乱高下で一時1,380ドル手前まで上昇して反落。QE縮小開始時期の手掛かりなしも、年内開始は規定路線、9月の可能性も否定理由なしの状況で軟調推移へ。今朝時点では1,350ドル台へと1%超の下落。以前の節目でサポートされた状態。この付近でしっかりと下げ止まれば上値目標1,400ドルへの再トライも。1,350-1,380のレンジ内推移が4日間連続、5日めはレンジ下限付近からのスタートに。

プラチナは0.42%反落。やはり金に追随して引後に1,500ドル台まで軟調推移。このまま行くと小さめの節目割れの可能性も。その場合、1,450ドル近辺まで下落の可能性。少しだけ持ち直しできるようなら、1,550ドル台の上値目標継続。

ドル円は0.43%の反発。FOMC議事録公表前後でやや振られる展開も基本はドル高方向。ただし97円台の狭いレンジでの動きに終始。方向感はまだ見いだせない状況のなか、今朝もドル高円安方向へと推移中。96円台前半へのリスクも残しながら上方向にやや大きめの動き出しの可能性も。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場8/21終値とチャート

国内、金価格は0.43%反落。ここまでは適度な調整とも言えそうな展開も90日移動平均線に沿うように下落。当面この90日移動平均線が上値抵抗となり、下は21日移動平均線辺りがサポートラインとなってのレンジ相場形成の様相も。上値目標は4,620円。

プラチナも0.48%の反落。上昇中の9日移動平均線にちょうどぶつかったところで最初のサポートライン候補。この下には21日移動平均線も上昇してくる4,850円付近が節目として第2サポート候補。調整がこの辺りまでで収束して反発に向かうことができれば、上値目標5,070円への再トライも。
※参考:金プラチナ国内価格8/22とチャート

2013年08月22日(木)時点の相場
国内金:4,447 円 8/22(木) ▼19(0.43%)
国内プラチナ:4,932 円 8/22(木) ▼24(0.48%)
NY金:1,370.1 ドル 8/21(水) ▼2.5(0.18%)
NYプラチナ:1,519.1 ドル 8/21(水) ▼6.4(0.42%)
ドル円:97.68 円 8/21(水) ▲0.42(0.43%)
→8/21(水)のその他主要マーケット指標

←団子天井 08/23(金)
→金市場の9月QE縮小開始の織り込み度合い 08/21(水)
→英国の金輸出量が半年間で既に前年度の9倍に 08/20(火)
→100%戻しと倍返し、国内価格で見る金とプラチナの相場状況の違い 08/19(月)

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