3連休前に動き始めた金相場と動き出しを待つプラチナ
更新日:2013年10月11日(金)
米国連邦政府機関の一部が
シャットダウンして10日間。債務上限引き上げのリミットまで1週間。国内月曜日は体育の日、ニューヨークはコロンブス・デーでいずれも3連休前の週末。平行線が続き、一歩たりとも歩み寄りを見せなかった民主・共和両党の関係に、ようやく進展が見られ始めています。
下院共和党からの6週間短期債務上限引き上げ提案により急速に高まった合意期待が、不透明感を大幅に払拭したようで、市場にもリスクオンの流れが急速に進行。
NYダウは300ドル超、2.18%の大幅上昇で15,000ドル台を回復し、2日前に20台まで急騰した
VIX指数も16台へと大幅下落、為替はドル高・円安、新興国通貨なども買われる展開へ。
明け方に「オバマ大統領が共和党の提案拒否」と伝わると市場は一瞬、凍りつきましたが、逆に適度な押し目にも。
政府機関の閉鎖問題も含めた協議継続を求めた、ということのようです。
6週間という期間限定なら11月末にはまた同じことを繰り返すのか、という懸念もありますが、とりあえずは2つの大きな問題がまとめて収束(但しひとつは先送り?)方向へと向かい始めたようです。協議は本日も継続され、日本時間の明日朝までには何らかの合意が見られそうな状況に。
リスク選好の流れに煽りを受けた金相場は下落傾向が鮮明に。リスクオンを好感する向きと金に追随して弱気な面とで、どっちつかずのプラチナは狭いレンジでの揉み合いが継続。3連休前、与野党協議の結果を受けて、プラチナの方向性も見えてくるかもしれません。
NY市場、金相場は0.79%下げて3日続落。米経済指標の発表延期が続くなか、予定どおり発表された
週間新規失業保険申請件数が予想以上に増加したことをきっかけに1,310ドル台まで上昇したのがこの日のピーク。その後、共和党の債務上限6週間引き上げ法案検討報道に踵を返してリスクオン。与野党協議進展期待とともにドル高・株高が進行し、金はサポートラインの1,300ドル割れ。終値での大台割れは10月1日以来。移動平均線のパーフェクトオーダーと下落サイン点灯で目標値は1,230ドル台。
プラチナは0.94%の反発。都合良くNYダウの大幅上昇に追随したかのようにも見えるも勢いは失速。終値では1,390ドル台となったものの、その後は金の下落に引っ張られるように前日水準まで下落。終値では1,400ドル台の抵抗線をブレイク寸前も、今朝時点では既に切り上げたサポートライン1,380ドル割れ寸前。上下どちらへもブレイク可能な状態。
ドル円は0.84%の上昇で3日続伸。終値で98円台に達したのは10月に入って初。96円70銭台がサポートラインとなり、円高圧力は大幅に減少。日足・一目均衡表では雲の中へと入りつつあり、目先は雲の上限と基準線が位置する98円60銭台が攻防ライン。これを超えると99円ちょうどのレジスタンスラインが視界に。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場10/10終値とチャート
国内、金価格は0.54%の続落。21日移動平均線が90日移動平均線をデッドクロスし、NY市場と同様に下方向へのパーフェクトオーダーが完成。ドル高の流れでどこまで売り圧力を緩和できるか。下値目標4,150円、上方向へのレジスタンスは4,300円。
週間ベースでは55円の下落(-1.28%)で3週続落。
プラチナは0.84%の反発で9日移動平均線を上抜け、パーフェクトオーダーを脱出して4,560円のレジスタンスラインとの攻防へ。サポートラインは4,510円に切り上がり、NY市場と同じ流れで狭いレンジからのブレイク待ち状態。結果は3連休明け。
週間では58円上昇(+1.29%)、3週間ぶりの反発。
※参考:
金プラチナ国内価格10/11とチャート
2013年10月11日(金)時点の相場
国内金:4,244 円 10/11(金)
▼23(
0.54%)
国内プラチナ:4,556 円 10/11(金)
▲38(
0.84%)
NY金:1,296.9 ドル 10/10(木)
▼10.3(
0.79%)
NYプラチナ:1,396.0 ドル 10/10(木)
▲13.0(
0.94%)
ドル円:98.15 円 10/10(木)
▲0.82(
0.84%)
10/10(木)のその他主要マーケット指標
7週続落のプラチナにさらなる下落リスク 10/12(土)少しづつ緩み始めた市場の警戒感 10/10(木)VIX指数も今年最高値圏、リスク懸念もそろそろピークの可能性も 10/09(水)債務上限引き上げに向けた民主党の秘策 10/08(火)
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