イエレン相場は国内金プラチナ価格をサポート
更新日:2013年11月15日(金)
イエレン次期FRB議長の証言は、前日にテキスト公開されていたこともあり、特にサプライズもなく、当面の緩和的な金融政策を維持する姿勢を表明。ECBと日銀の緩和政策と合わせ、当面の日米欧協調緩和状態が当面継続されることを再確認することとなり、世界的金融緩和を背景に世界同時株高が進行。
下げ基調が続くNY市場の金相場、プラチナ相場にとってもサポート材料となった様子。
イエレン氏は、「緩和規模縮小に期限はない」としながらも「縮小の決定は今後の経済指標次第」、「労働市場の継続的な進展を促す力強い成長を示す」ことが重要などと従来のバーナンキ路線を踏襲。しかしいずれは縮小・引き締め方向へと向かうことは既定路線であり、ドル売りの流れも続かずにドル高へ。
ドル円相場は一時円高方向へ振れる場面もあったものの限定的、結局ドル高円安方向へ。結果的に株高に連れてドル高になったようにも見えるものの、相場の流れがドル高円安方向へと傾いている状態でのイエレン発言にサプライズがなかったことによるものとも。
一時的に、NY市場の上昇とドル円上昇が重なる強いサポートを受け、国内金・プラチナ価格も瞬間的には今年春先のような力強さを示しています。
なお、2014年FOMCメンバーの一人、プロッサー米フィラデルフィア地区連銀総裁は、「FRBの責務は物価安定ひとつにしぼるべき」などと述べ、経済見通しや緩和縮小に関しては言及せず。
NY市場、金相場は6日ぶりの反発で1.41%上昇。前日朝の上昇水準を維持し、イエレン氏の公聴会が始まると一時1,290ドル台まで上昇。結局、先週末の水準まで値を戻し、重要な下限水準1,260ドル台からは20ドルほど反発。短期的なトレンドは依然下向き、上方向への節目は1,350ドル台。11日時点で完成したパーフェクトオーダー(上から順に90-21-9日移動平均、価格)の状態が5日間続き、ようやく一番下の9日移動平均線1,293.4ドルが視野に。
プラチナ相場は0.84%の反発で、先週までの保ち合い水準下限付近となる1,440ドル台まで戻した状態。3本の移動平均線と価格ラインが1,451.8ドルから1,444.1ドルまでのわずか7.7ドルの範囲内に集中し、大きく動き出す可能性を示唆。短期的には下落トレンド継続中で1,390ドルまでの下落リスクは残るものの、逆方向に大きく流れが変わる可能性も出てきた様子。上方向へのブレイクラインは1,470ドル。
ドル円は0.76%の反発で9月11日以来2ヶ月ぶりの100円台。目先の上値余地は100円台後半、80銭近辺まで拡大。サポートラインも99円20銭へ切り上げ。
※参考:
金プラチナ相場とドル円11/14 NY市場終値とチャート
国内、金価格は0.94%上昇、2日連続での1%前後の大幅上昇となり4,300円の大台を回復。NY市場と同じタイミングで完成していたパーフェクトオーダーから一足先に脱出、久々にドル円のサポートを受けて下押し圧力も大幅緩和。上方向の節目は4,360円。
週間ベースでもプラス圏となる+9円(+0.21%)で3週間ぶりの上昇。
プラチナは1.28%の大幅上昇で3日続伸。下方向へと反転し切れなかった流れが調整を終えて上方向に大きく持ち直した形。9月20日以来の高値水準となり、さらに上値余地は拡大。上値目標としては最大4,960円辺りまでの可能性も。
週間では+61円(+1.28%)で6週続伸。
※参考:
金プラチナ国内価格11/15とチャート
2013年11月15日(金)時点の相場
国内金:4,310 円 11/15(金)
▲40(
0.94%)
国内プラチナ:4,840 円 11/15(金)
▲61(
1.28%)
NY金:1,286.3 ドル 11/14(木)
▲17.9(
1.41%)
NYプラチナ:1,444.1 ドル 11/14(木)
▲12.1(
0.84%)
ドル円:100.00 円 11/14(木)
▲0.76(
0.76%)
11/14(木)のその他主要マーケット指標
2013年第3四半期の金需要 11/16(土)創設100年めのFRB要人発言 11/14(木)2014年のFOMCメンバー、テーパリングに賛成1票反対1票 11/13(水)今後のFOMC動向を占う要人発言への注目 11/12(火)
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