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10日続落で5年ぶり安値水準の金相場は1000ドル割れも?
更新日:2015年07月23日(木)
7月に入って軟調推移となった金相場は20日の急落で一時1100ドルの大台を割り込み、大きく水準を切り下げた後も弱気相場が続いています。NY原油相場も6月の60ドル近辺から再び50ドル割れ水準へ急落していることもあり、商品市場の下落が株価下落の要因の一つにされてしまう状況ともなってきました。

一部の金融大手のアナリストからは1000ドル割れの可能性も指摘され始めています。
著名投資家のジム・ロジャーズ氏も、これまで長期間に渡って金相場が50%の調整をしていないことが珍しいことであり、いずれそうなる可能性があるようなことを述べているようです。2011年9月につけた史上最高値1923ドルの50%なら960ドル程度。
この方、確か数年前、金の買い増しについて聞かれ、1200ドルまで下落した場合「ん~、そんなには買わないだろう」、1100ドルなら「少しづつ買う」、1000ドルなら「ガンガン買う」と応えてらっしゃいました。そろそろ、そんな水準に差し掛かってきたようです。

そんなことは今に始まったことではないにも関わらず、米国の利上げに伴うドル高地合いに対比して金利のつかない金の下落が報道される機会が増え始めています。
現状からは、1000ドル割れはないだろうとの予想は説得力に欠けますが、マスコミの取り扱いが増えた頃にはトレンドの末期、となるケースも多々あることで、市場コンセンサスが同じ方向を向き始めると、得てしてそうはならないこともよくあるケース。

つい最近では、ギリシャのデフォルトとユーロ離脱が市場コンセンサスとなったころに、事態は収束方向へと方向転換し始めました。
4年前には、金相場は2000ドルを超える、と多数の人が思い始めた頃にピークが訪れました。
金相場1000ドル割れへ、と思う人がもう少し増えた頃が、今回のトレンドのピークとなることもあり得ます。

NY金・日足チャート 2015/6/22 - 7/2222日のNY金相場は1.09%安で10日続落。早々に1100ドルの節目を割り込んでの推移が続き、終値でもこのラインまで持ち直すことができず、2010年2月以来、5年5カ月ぶり安値水準での引け。1090ドル近辺での推移が続き、米6月の中古住宅販売件数が2007年以来8年ぶり高水準となってドル買い進行の場面では1080ドル台後半までの小幅な下げにとどまり、その後は1090ドル台へと持ち直し。底堅さも?1050ドルから1150ドルまで、1100ドル前後の水準は2009年末から2010年前半にかけて揉み合いを形成した水準でもあり、現状水準からさらに一段安へと素通りするような展開は想定し難いところ。いったんは下げ止まって揉み合い形成へ。

NYプラチナ・日足チャート 2015/6/22 - 7/22プラチナ相場は0.45%安で7日続落。安値では3日連続で目標水準970ドル台を割り込み、終値でも970ドル台に到達。売られ過ぎの過熱感が高まる状況が続くなか、長めの下ヒゲを残す足型も2度めとなり、底値圏からの反発を示唆し始めた様子も。反発方向への重要水準は1000ドルの大台ライン。

ドル円・日足チャート 2015/6/23 - 7/22ドル円はわずかに0.06%の小幅反発。軟調推移の展開からは123円台半ばで切り返し。6月5日高値125円80銭台から7月8日安値120円40銭までの下落幅の61.8%戻し、123円76銭を少し行き過ぎて反発した格好。中古住宅販売件数の好結果を受けて124円台へと持ち直すと、この近辺での揉み合い状態に。抵抗感が高まりつつある124円台半ばの攻防へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/22終値とチャート

23日の国内金価格は0.23%の小幅安で6日続落。昨年11月14日以来、8カ月ぶりの安値水準。円高の流れが限定的となったこともサポート材料となり、下落基調の流れも失速気味。4670円近辺の下値目標水準にもあとわずかの水準となり、1カ月間続いた急落局面もそろそろ終盤か。

プラチナは0.93%高の続伸。9日移動平均線が下落トレンドの抵抗線となっており、現時点で4300円。7月2日から21日までの急落値幅452円の23.6%戻しラインでも4268円。下落トレンド中の戻り局面の範囲からは抜け切れない状況。4080円近辺までの下落リスクもまだ継続。
※参考:金プラチナ国内価格7/23とチャート

2015年07月23日(木)時点の相場
国内金:4,686 円 7/23(木) ▼11(0.23%)
国内プラチナ:4,219 円 7/23(木) ▲39(0.93%)
NY金:1,091.5 ドル 7/22(水) ▼12.0(1.09%)
NYプラチナ:979.9 ドル 7/22(水) ▼4.4(0.45%)
ドル円:123.96 円 7/22(水) ▲0.07(0.06%)
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