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2015年世界のプラチナ需給と2016年見通し
更新日:2016年03月03日(木)
世界の主要プラチナ産出国 2016年3月WPIC(World Platinum Investment Council)のプラチナ需給レポートによると、2015年の世界全体でのプラチナ供給量は243.4トン(うち鉱山産出量189.7t、リサイクル53.7t)となり、前年比7.6%の増加(鉱山+16.6%、リサイクル-15.4%)。需要は255.2トンで前年比+2.6%。11.8トンの供給不足となり、これを地上在庫で補う形となり、地上在庫は72トンで前年比-15.5%。
2016年見通しとしては、供給249.8t、需要254.0tで4.2tの供給不足見込み。
国別の鉱山産出量では、南アフリカの鉱山ストの影響で2014年に大きく落ち込み、平年並に回復した2015年の南アフリカは136.5tとなって72%のシェア。ロシアは11.7%、ジンバブエが6.3%、北米が6.4%。2016年見通しでもほぼ同水準。
2015年には53.7tへと落ち込んだリサイクルはそれ以前も2016年見通しでも60t程度の推移。

世界のプラチナ需要 2016年3月2015年の目的別需要では、自動車触媒需要が107.5tとなり全体の42%。宝飾需要が89.6tで35%を占め、合計77%のシェア。2016年見通しでは合計79%となる見込み。今のところ、自動車触媒需要の落ち込みは予想されず、むしろ安定的に小幅増加傾向。投資需要は2014年の4.7tから2015年には8.1tへと倍増。プラチナ相場下落に伴う現物需要が大幅増となり、地金・コインは2014年の1.6tから2015年には14.9tへと8倍以上の伸び。相場価格の底入れも予想される2016年の投資需要は4.0tへと半減見込み。

プラチナの地域別・自動車触媒需要 2015年右肩上がりの状態が続く自動車触媒需要を地域別に見ると、やはりディーゼル車需要が強い西ヨーロッパが圧倒的に大きく、2015年には49.1tで45.7%のシェア。日本が2番めで北米を少し上回る7.7tでシェアは16.5%。中国はわずかに3%のシェア。

プラチナの地域別・宝飾需要 2015年宝飾需要を地域別に見ると、2015年の中国は54.9tとなり61.3%のシェア。日本の10.6t、インドの6.8tと合わせるとアジアでの宝飾需要は世界の80%を占めます。そのなかで日本は安定推移、中国が減少傾向となっているのがやや気になるところです。景気減速の影響かもしれません。インドのシェアはまだ低めながらも増加傾向。これは今後さらに加速する可能性もありそうです。

なお、このレポートでは、需要面は欧州のディーゼル車需要とアジアの宝飾品需要の力強い伸びによって底堅く推移する見通しとしています。また、金価格との逆鞘状態となった過去の例では、全て翌年に力強く反発してきたことも付け加えられています。

NY金・日足チャート 2016/2/1 - 3/22日のNY金相場は0.89%の反発。ADP雇用リポートの好結果に反応して1230ドル割れへと売られる場面はあったものの下値は限定的。ドル買い傾向がそれほど進まず、逆に戻り売り傾向が強まったことなども追い風となり徐々に買い圧力が強まる展開へ。終値ベースでは今年高値1247.8ドルをつけた2月11日に次ぐ高値水準となり、3週間続く保ち合い状態上抜けの兆しも。厳密には三角保ち合いの上限を超えきれず、タイミング的にも雇用統計前で動き難い状況。雇用統計を経て1240ドル台後半以上へともうひと伸びできたなら、上方ブレイクによる一段高で目標水準1280ドルへ。ポジティブサプライズによる反落で1220ドル割れなら急反落の流れで下値メドは1170ドル付近まで。

NYプラチナ・日足チャート 2016/2/1 - 3/2NYプラチナ相場は0.5ドルの小反落。軟調気味に推移する高値揉み合い状態のなか、上下の値幅11ドル(1.17%)は1日の値動きとしては今年最少、平均の半分以下。940ドル台のレンジ上限での上値の重さが目立ち、レンジ下限910ドル台までの調整は入りやすい状況。

ドル円・日足チャート 2016/2/2 - 3/2ドル円は0.46%の反落。ADP雇用の好結果に114円50銭台まで買われたのがこの日の高値となって反落。過去分の下方修正や雇用統計前ということもあり、格好の戻り売り局面となってしまった様子。ダブルボトムからの反発基調は続く状態ながらも上値も重く、114円ラインが壁となりつつあり、ここを超えるとネックライン付近となる115円付近が目先の抵抗水準として意識されるところ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/2終値とチャート

3日の国内金価格は0.6%の上昇で3日続伸。連日の高値更新で昨年8月24日(4854円)以来半年ぶりの高値水準となり、目標水準4850円近辺にもしっかり到達。これで反落し易い地合いへ、しかし、雇用統計がポジティブとなった場合でも、NY金の底堅さによって支えられる可能性も。4780円が当面のサポートライン。

国内プラチナ価格は3日ぶりの反落で0.54%の小幅安。またしても90日移動平均との攻防に押される展開。それでもまだ3700円付近へと反発する可能性を残す状況。しかし、このまま昨年5月以来10カ月ぶりの90日線上抜けに失敗し、3580円台のサポートラインも割れるようなら3500円付近まで下落基調が進行する可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格3/3とチャート
2016年03月03日(木)時点の相場
国内金:4,851 円 3/3(木) ▲29(0.60%)
国内プラチナ:3,652 円 3/3(木) ▼20(0.54%)
NY金:1,241.8 ドル 3/2(水) ▲11.0(0.89%)
NYプラチナ:936.2 ドル 3/2(水) ▼0.5(0.05%)
ドル円:113.45 円 3/2(水) ▼0.53(0.46%)
→3/2(水)のその他主要マーケット指標

←ISM非製造業景況指数の低下傾向は鈍化、雇用の減速傾向は加速 03/04(金)
→米ISM製造業景況指数は底入れの兆しも世界的低迷続く製造業PMI 03/02(水)
→シカゴPMIも反落、ツートップ絶不調で不透明感継続、金買いも継続 03/01(火)
→下落トレンドを抜け出した国内金価格、抜け切れないプラチナ 02/29(月)

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