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★金プラチナ短期相場観★

米国経済を支える消費、5月小売売上高は2カ月連続増で回復基調へ
更新日:2016年06月15日(水)
米・小売売上高 2016年5月米商務省が発表した5月小売売上高は前月比+0.5%となり、市場予想の+0.3%を上回りました。4月が+1.3%と大幅に上振れたことによる反動減も警戒されていたものの、予想以上の好調を維持した形。6カ月移動平均では+0.28%となり、昨年9月以来での最高水準へと反発傾向が継続。変動の激しい自動車を除いた小売売上高は前月比+0.4%で予想どおり。6カ月平均では3カ月連続上昇で+0.32%、これも昨年9月来の最高水準。

前月比増減値の推移では、上下動の激しい動きとなりますが、そのなかで昨年辺りから下値を少しづつ切り上げるような動きになっています。
6カ月移動平均では、2011年以降ゆるやかに上値を切り下げる流れとなっていますが、下値は2015年2月の-0.2%を除いて0%付近で反発する流れが続きます。足下では、昨年半ばから今年年初まで続いた鈍化傾向も底打ちし、回復基調へと反発の兆しが見られ始めています。

今回の結果は、市場へのインパクトはほとんどありませんでしたが、もし、ネガティブな結果となっていた場合には、相応の反応が見られたことだろうと推測されます。世界的にリスク回避の流れが強まる状況下では、今回の小売売上高の結果程度では流れを変えるようなインパクトには欠けますが、リスク資産のさらなる下落へのきっかけとならなかった意味は大きそうです。地味に好結果が続くことにより、リスク回避の流れが収束した後の反発力に影響するものと思われます。

アトランタ連銀のGDPNowでも、第2四半期GDP成長率予想はこの日、2.5%から2.8%へと上昇しました。

NY金・日足チャート 2016/5/13 - 6/1414日のNY金相場は0.09%の小幅高となり、5日続伸。EU離脱支持優勢が相次ぐ英世論調査の結果を受けたリスク回避の気運も高まる一方。安全資産としての金買いも続き、NY市場序盤までには1293ドルまで上昇。しかし、欧州通貨安ドル高の流れも続くドル高地合いに金の上値も限定的。FOMCへの警戒感からもいったんここは様子見姿勢も。目先はFOMCの経済見通しや金利見通しと声明文、イエレン会見などから7月利上げへの可能性がどの程度残されるか、年内の利上げ回数見通しなどが注目される。タカ派的な内容とならなければ現状の流れ継続で高値更新、1300ドルの大台再トライ、目標水準1320ドル近辺へ。

NYプラチナ・日足チャート 2016/5/13 - 6/14NYプラチナ相場は2.35%の大幅反落。ドイツDAXの5日続落、ドイツ10年債利回りも初のマイナス圏突入など、EU離脱懸念を背景とした欧州リスクの高まりに加え、FOMCでの米利上げ見通し動向への警戒感などから新興国通貨安も進行中。南アランドも2週間ぶりのランド安水準となる15ランド台半ばまで上昇。プラチナは失速状態から下落基調へと流れが変わり始めた様子で金との価格差は316.2ドルへと急拡大、3月3日の315.5ドルを超えて過去最大に。目先は960ドルのサポートラインが意識され、反発し切れないようなら940ドル程度までの一段安も見込まれそう。

ドル円・日足チャート 2016/5/16 - 6/14ドル円は0.09%の小幅ドル安円高で3日続落、終値ベースでは年初来安値を更新。東京市場では株安円高の流れが加速し、夕方には一時105円60銭付近まで下落。5月3日につけた今年最安値105円50銭台を2度試して反発した状態。最小レベルの下値目安105円半ば付近まで何度か下げての反発にも勢いは感じられず、リスク回避地合いを受けての下値再トライへの警戒感が続く状況。予想外にタカ派寄りのFOMCとなれば2番底からの反発継続でドル高円安方向への抵抗水準107円台半ばを目指す展開も。しかし、その後の日銀を控えて動き難い状況か。日銀も動けば節目超えで108円台後半までの反発も。105円半ばの安値更新なら、円高リスク再拡大で1週間後に向けて103円付近が意識される展開へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/14終値とチャート

15日の国内金価格は0.17%の小幅安。リスク回避傾向の警戒感が続く状況でのバランス均衡状態が継続。基本的には短期上昇トレンド継続中も目先はイベント次第の状況。FOMCでは若干程度のハト派的見通しも予想され、ゆるやかな上昇傾向継続の可能性がやや優勢か。

プラチナ価格は2.17%の大幅安となり4日続落。金との逆行状態が続き、価格差も1114円まで拡大。2月3日(3529)以来4カ月ぶりの安値水準まで下落し、重要なサポート水準3600円付近を下抜けたことにより、目先の安値目安3500円台半ば付近まで急落。イベント前に第1目標へと急接近してしまったことにより、リスク回避拡大、円高急進となれば次の目安水準3400円台半ばが警戒される。
※参考:金プラチナ国内価格6/15とチャート

2016年06月15日(水)時点の相場
国内金:4,680 円 6/15(水) ▼8(0.17%)
国内プラチナ:3,566 円 6/15(水) ▼79(2.17%)
NY金:1,288.1 ドル 6/14(火) ▲1.2(0.09%)
NYプラチナ:971.9 ドル 6/14(火) ▼23.4(2.35%)
ドル円:106.09 円 6/14(火) ▼0.10(0.09%)
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